2021年10月16日(土)に、滋賀県大津市にある
「びわこボートレース場」(琵琶湖競艇場)にて
行われた「第16回びわ湖ドラゴンキッズ選手権大会」
(以下、「キッズ大会」)の模様より。
(注:「琵琶湖」の前2文字は常用漢字では無い為、
正式な施設名やイベント名では「びわこ」や「びわ湖」
と記載されている。だが、一般的用法、または固有名
等では「琵琶湖」と書かれるケースも多い)
なお、本記事が、今年初の「ドラゴンボート」関連の
記事となる。勿論、コロナ禍で各大会が中止又は延期
となった為であり、他に、2021年において、これまで
行われたドラゴン・ペーロン系のボート大会は無いと
思われる。私も、この大会が今年初の観戦撮影だ。
![_c0032138_23063935.jpg]()
さて、昨年(2020年)での、本「キッズ大会」は、
コロナ禍で中止されたので、今回は、2019年8月
以来、約2年ぶりの開催となる。
2006年から始まり、今年で第16回目(注:年1回の
開催)となる。私は、その全大会を観戦撮影している。
コロナ禍の他、強風で途中中止となった事があるが、
その中止回数は計2回程度であり、天候に左右され易い
屋外ボート大会としては、比較的高い確率で無事開催
されている大会であろう。
(注:中止となった大会も、「第x回大会」として
カウントはされている)
又、通常は夏休みに開催される大会であり、梅雨明け
している事も過去大会が天候に恵まれる要因となった。
本「キッズ大会」では、私が記憶している限り、
雨天となった過去大会は、過去には無かったと思う。
しかし、今年の8月はコロナ第5波の最中であり、
大会は延期され、この10月での開催となった。
今年の10月前半は、最高気温が30℃近くとなる
暑い日がとても多い、という記録的な気象だった。
大会の開催日は、事前の週間予報では雨模様だった
が、その雨は夜間にずれ込み、昼間は幸いにして
晴天。あまり暑くならなかった点は幸いだ。
(余談:滋賀県のドラゴン協会関係者の間では
「子供(の大会)は晴れ、大人(の大会)は雨」
等とも良く言われている。又、夏休み中の開催では
本大会は非常に暑くなる事が殆どで、慣れた大会関係
者(スタッフ)でも、酷暑でヘトヘトに疲れてしまう
事も多々ある。なので「子供の大会は晴れ」という
印象も、より強まるのであろう)
なお、多少の雨でも、水上競技であるボート大会は
開催される。ただし強風では転覆のリスクがある為に
中断や中止となるし、雷やゲリラ豪雨の場合も、危険
であるから同様だ。
で、コロナ禍での大会では、選手達においても、
マスクやフェイスシールドの装着が必須であるが、
水没は、たとえライフジャケット装着必須のルールで
あっても呼吸面等で危険性があるやもしれず、乗艇後
での(水上での)レース時のマスク等の着用はチーム
判断で任意としている。(まあ、それでもマスクを
して漕いでいるチームや選手が大半であった)
本大会当日の大津市の最高気温は26~27℃、
朝のうちは風も全くなく、コンディションは良い。
なお、今夜に予報されている雨の後は、いっきに
気温が10℃近くも下がる予想となっているので、
明日に引き続き行われる「スモール選手権」は、
ちょっと、雨と寒さ対策が必要な模様だ。
![_c0032138_23063921.jpg]()
さて、本「キッズ大会」は、全国でも他に類を見ない
「小学生選手」(中高学年)を対象としたドラゴン
ボート大会である。
「Mother Lake(母なる湖)」である琵琶湖を擁し、
マリンスポーツが盛んな滋賀県ならではの大会であり
小学生や、それ以下の年代でも、様々なマリン(水上)
スポーツには慣れ親しんでいる。
本大会は土曜日の開催だが、滋賀県の公立小学校は
土曜日は休校だ。「コロナ休校等があった場合では
土曜日に補修授業があるのですか?」と父兄に訊ねて
みたが、コロナ感染者が少ない滋賀県では、コロナ
休校も殆ど無かった模様である。
で、詳しくは後述するが、小学生と言ってもあなどれず
大人顔負けのレースタイムを出すチームもあるし、
下手をすれば、大人のビギナーチームだと、恐らくは
対戦しても敗退してしまう事であろう(汗)
なお、小学生でもレベルが高い為か、滋賀県外からの
参戦は、過去の全大会を振り返っても、かなり少なく、
概算で95%以上のチームが滋賀県出身であると思う。
「子供の大会だ」と思って参加しても、あまりの
真剣度とハイレベルに驚いてしまった県外新規参加
チームも、いくつかあったように記憶している。
今回は(後述するが)県外より隣接する京都府から
参戦のチームが1つある。
本大会の会場である「びわこボートレース場」は
例年の「なぎさ公園・サンシャインビーチ」とは異なる。
開催時期が延期になった事での変更措置なのだが、幸い
この会場は「全天候型」、つまり、屋内観覧席があり
チームテントが不要で、雨模様の場合でも助かる。
なお、この会場では来年2022年には、「ワールド
マスターズゲームズ関西」のドラゴンボートの部の
大会が実施予定である。
(注:最終的な日程は、コロナの状況によりけり)
・・つまり、全国でも屈指の好環境(会場)な訳だ。
![_c0032138_23063926.jpg]()
また、写真撮影上の課題だが、東向きのこの会場は
晴天の場合では、午前中は酷い逆光となり、ボート
レースが撮影しにくい。しかし、曇天(や雨天)の
場合では、逆光問題が回避され、むしろ写真撮影上
では好ましい訳だ。本日の天候だと、朝のうちは
晴天であったので、ちょっと撮影アングル等に工夫が
必要な状況だ。
それと、大会記録撮影時での自主的な措置として、
子供達が写真に写る場合には、子供達のプライバシー
確保の為、名札や、学校名が書かれていたり、
ユニフォーム等に名前が入っている部分は、それが
見えないように撮影するか、又は顔と名前や学校名等を
同時には写さない、あるいはトリミングや消去などの
編集で対応している。
![_c0032138_23063971.jpg]()
さて、コロナ禍での大会の為、参加チーム数はさほど
多くはならない。今回は8チームのみだ。
なお、滋賀県では緊急事態宣言は2021年9月30日
をもって解除されており、大会前の1週間程の新規
感染者数は、ずっとヒトケタ台の人数であった。
全国的にコロナ感染者が激減している時期ではあるが、
滋賀県でのイベント実施時の人数制限は10月末まで
5000人。
しかし、本大会は数百人程度の参加・観戦なので、
その上限数の数%程度の小規模イベントである。
又、本会場の収容人数は12000人、それと比べても
参加者・観戦者数は、スカスカの状態であり、
密にはならず、勿論、マスク着用やアルコール消毒
等の感染拡大対策にも参加者全員が留意している。
それと、この会場への入場時での関係者全員、および
各レースの前には選手達に対して検温が行われる。
(会場に入場時、検温・体調チェックのOK者には、
青色の紙製リストバンドがつけられる)
なお、選手達は大会前1週間の健康観察が必要だ。
ちなみに、当然ながら飲酒は厳禁、これはスポーツ
大会なので、コロナ禍の際に限らず、いつでも、
どの(ドラゴンボート)大会でも同様である。
また、競艇場施設内での飲食も禁止で、弁当等は
屋外の観戦デッキで食べるルールとなっている。
それから、開会式は放送で行われ、子供達が集合して
密にならないような措置が取られている。
また、大会中の様々なシーンにおいても、異チーム間
等で密にならないように、できるだけ社会的距離を
取るように指示・配慮している(例:上から3枚目の
写真での、レース前の選手集合の模様、等)
ただし、大会終盤の表彰式に関しては、各カテゴリー
での入賞チームの代表者のみが最小限の人数で集まり、
実際に賞状や賞品が手渡される(↓)
![_c0032138_23064532.jpg]()
さて、本大会のレギュレーション(ルール)だが、
まずは、レースは250m直線(ターン等はなし)で
行われる。
旧来、本大会は200m戦であったのだが、今回は
会場が変わり、コース環境も変わっている次第だ。
艇は、20人漕ぎ用の「チャンピオン(社製)艇」
(公式艇)で、このキッズ大会では初の使用だ。
従前に使用していた通称「ペーロン艇」と呼ばれる
重量級で安定性の高い艇では無いので、最初は慣れ
が必要だと思う。
なお、10人漕ぎレースの場合も、この20人艇を
用いて、適宜隙間を開けて乗艇する事としている。
艇の運用上での容易さ(1種類の艇だけでいける)と、
コロナ禍における密の回避の為にも有益な手段だ。
この措置(20人艇を10人漕ぎレースに流用する)は
2014年頃から各地のドラゴン大会で行われている。
その当時から、スモール競技(つまり10人漕ぎ)の
レギュレーションが一般的となった事と、まだ当時は
各地での10人艇の保有数が少なかったからだ。
ただし現在では、公式なスモールドラゴン競技等の
場合(例:スモール選手権)では、専用の10人艇を
用いる事になっている。
![_c0032138_23064592.jpg]()
カテゴリー(競技種目)は以下の3つだ(いずれも
鼓手と舵手が付く。舵手は本部より派遣も可能だ。
→いわゆる「レンタル舵」制度、他大会でも同様)
1)小学生の部
20人艇を使用し、小学生16名、大人4名の漕手。
200m戦でのベスト(レコード/記録という意味)
タイムは1分04秒あたり。
(参考:250m戦換算ベストタイム1分20秒)
なお、大人が少し混じっているのは、主に転覆時
等の緊急時対応の為となっているが、
この大会での沈没アクシデントは、16年間において
超強風(途中中止)時の1件のみで、数百もの
レース数から比較すれば、コンマ数%程度の低確率だ。
2)親子の部
20人艇を使用し、小学生10名、大人10名の漕手。
ベストタイムは59秒あたり(追い風参考で57秒あり)
ここが最も速いタイムが出るカテゴリーである。
(参考:250m戦換算ベストタイム1分14秒)
3)10人漕ぎの部
20人艇を使用し、小学生6名、大人4名の漕手。
ベストタイムは1分10秒あたり。
(参考:250m戦換算ベストタイム1分27秒)
当初、ビギナーチーム向けカテゴリーであったが
10人漕ぎスタイルが主流となった為か、今やここも
激戦区である。
・・となっている。
ここでの「小学生」とは3年生以上という限定だ。
勝敗の決定は、2回戦制で、2本の合計タイムで
順位を決定、各カテゴリー1位~3位は入賞で、
賞品がでる。
(ただし、今回での3チーム以下のカテゴリー
参戦数であるケースは、最初から入賞確定だ)
![_c0032138_23064598.jpg]()
また、主力選手となる小学生達は、毎年の参加で
あったり、新規参戦選手は事前に、親御さん達
(たいてい、ボート競技の経験者か現役選手だ)
等から、十分なトレーニングを受けていたり、
あるいは、元々、サッカーやバスケ、バドミントン等
を普段から行っているスポーツキッズ達でもある。
つまり全くの運動ビギナー小学生が漕いでいる訳では
なく、高学年での参戦が大多数であるから、体力や
経験値、危険判断力等についても十分だ。
それと、小学生には男女の区別は無く、性別無関係
で選手となれる。実際、小学校の高学年では、男子
よりも女子の方が体格に恵まれ、過去に好タイムを
記録したチームも、その選手の殆どは女子小学生だ。
しかし、そうしたアスリート揃いであるからこそ、
本キッズ大会における近年の子供達の意識については、
競技に対する「真剣度」が、とても高い。
たとえば、大会本部に張り出されている成績表等を
見ながら、ライバルのチーム等に対して闘争心を
燃やしている状態だ。
そして、競争心は、この今日の大会だけの話では無い、
「昔の大会で、XXちゃんが乗っていたボートが
1分を切って59秒のタイムを出して優勝したんだって、
私達も、1分を切らなくちゃね」と、子供達が会話
しているのを、以前に聞いた事もある。
兄や姉や友人達に対しての、子供ながらのメンツや
競争意識も強く存在している訳だ。(注:本大会は
250m戦と距離が伸びている為、1分切りは困難だ)
また、補佐(サポート)メンバーとして艇に乗り込んで
いたり、陸上から応援をする親御さん達の間のライバル
意識も、とても強い。
何故ならば、各キッズチームを編成あるいは指導して
いるのは、大人のドラゴンボートチーム、しかも
滋賀県を代表するような強豪チーム群の指揮する
実子や選手達である事が殆どの状態だからだ。
それらの事情・背景から、本大会の「真剣度」が
非常に高いのもわかるであろう。
![_c0032138_23064548.jpg]()
本大会は「選手権」つまり、チャンピオンシップであり、
子供達の最高峰を決定する大会であるから、そこでの
栄誉や名誉も重要であり、もはや「参加する事に意義が
ある」というレベルを軽く超え、勝たないと意味が無く、
その状況での、ヒリヒリとした緊張感は、ある意味、
大人の大会以上であるケースも多々見受けられる。
ずっと本大会を見て来た私としては、初期の本大会での、
例えば、子供達が何も知らずに「ボートに乗れる!」
とだけ聞いて喜んで来たら「何、自分で漕ぐの?」と
愕然としたり、あるいは実際にボートに乗ると、揺れて
怖くて泣き出してしまう子供も多かった状況からすると、
闘争心むき出しで、さっそうとレースに臨む、まさに
「アスリート」である近年のキッズ選手達の様相や
心理の変化は、まさしく、驚くべき事だと思う。
まあ、大会を続けていく事で成熟していく精神性や
雰囲気、伝統、歴史、そんな要素があるのだろう・・
![_c0032138_23065153.jpg]()
さて、具体的な本大会への参加チームであるが、
今回の最大勢力は「平野スポーツ少年団」である。
ここからはサッカー、バドミントン、ミニバスケット
等の経験者による多数のチームが参戦している。
こちらは、大人の強豪チームである「小寺製作所」
が直接指導していて、本大会の「親子の部」で
連覇中である(ほぼ全大会で優勝)
また、常連チームとして「池の里JUNIOR LAKERS!」
が参戦。その名の通り、大人の強豪チームである
「池の里Lakers!」が指導している。
旧来、大人のチームの実子選手が全ての、いわゆる
「純血チーム」であったのだが、世代が代わっていて、
当該「池の里」地区(注:一種のニュータウンだ)の
小学生達が選手となっている。
こちらのチームは、10人漕ぎの部等で、殆どの大会で
優勝している。
それと、本大会唯一の県外チームとして京都より
参戦の「八坂神社ガールスカウト」チームがある。
(↓写真)
京都には多数のボーイスカウトやガールスカウトの
「団」がある模様で、要は、こちらは「八坂神社」
(京都市東山区)の近隣地区の小学生チームである。
コロナ前の大会から参加していて、常連チームに
なりつつある状態だ。
![_c0032138_23065190.jpg]()
で、これら常連チームでは無い、新興勢力(新勢力)
であるが、通常時(コロナ禍では無い)においては、
都度、時代により(つまり、有力な小学生選手や
有力な指導者が居る)チームが現れては来ている。
ただ、今年はコロナ禍でもあるので、全くの新勢力
の参加は無い状態だ。
それから、数年前くらいから、大阪のドラゴン
ボート専業チーム「吹田龍舟倶楽部」の実子達が
中心となった「二代目チーム」も参戦していて
2019年の大会では10人漕ぎの部で3位に入賞していた。
今後、もしかすると、こうした「二代目チーム」
(一子相伝チーム)の参戦も十分に有り得ると思う。
また、コロナが収束してくれば、様々な新勢力の
参戦も増えてくることであろう。
![_c0032138_23065151.jpg]()
レースは「2艘建て」である、すなわちコースに
居る艇は2艘のみのマッチ(1対1)レースだ。
この為、対戦する2チームに実力差が大きい場合は
差が開いてしまい、写真を撮る上では、どちらかの
チーム単独で撮らざるを得ない。
この件で余談。本日、某新聞社から取材に来ていた
女性記者の方に、「お疲れ様です、記事をよろしく
お願いします。どうですか?上手く撮れてますか?」
と声をかけてみると・・
記「ボートの差が開いてしまうケースが多いので、
競っているように上手く撮れないのですよ」
との答えが。
私は、レースの組み合わせ表を見て
匠「大丈夫です、次のレースの2チームは、実力伯仲
の筈ですので、並んでいる所を撮れると思います」
と言った。
いざレースが始まると、手前レーンの艇がやや遅れて
見えていたが、これは撮影アングルによる目の錯覚で
あり、2艇が近づいて来るに連れ、手前のレーンが
急速に速くなるように感じる筈だ。
その女性記者は
記「ほら~、1レーン、頑張れ~!」と
言いながら撮影していたが、途中から手前は速く
見えるので、
記「そら~、追いついて来た~!」
と、カシャカシャと連写を始めた。
![_c0032138_23065128.jpg]()
レースが終わり、
匠「どうでした、競っているように撮れましたか?」
記「バッチリでした」
というやりとり。
実は、この件については、撮影上のノウハウがあり、
実力伯仲では無い場合でも、撮りようがある。
で、もし対戦2チームの実力差がある程度予測できて
いる場合、かつ撮影者から見て手前のレーンの艇が速い
場合においては、レース展開上の、その時々のポイント
において、コース上のどこかで、斜めに見れば、2艇が
競って見えるアングルが存在する。
だから、そのアングルが得られるポイント(距離)に、
予め撮影場所を決めて、そこへ移動して撮る次第だ。
もし、非常に大きな差がつく、あるいは撮影者から
見て遠い側のレーンのチームの方が、ずっと速いと
予測できるならば、上記の方法では無理だ。
(注:後ろ姿での「斜めアングル」は存在する)
こんな場合、極端な方法論では、スタート地点横から、
スタート直後に撮れば、必ず、並んでは撮れる。
ただまあ、スタート直後は、まだ艇が速度に乗って
いないので、水しぶき等が飛ぶ迫力のある様子等は
撮れないので、こちらはあくまで非常手段だ。
で、上記の手法はかなり有効であり、本来であれば
大差がつくレースを接戦のように見せる事もできる。
ただ、前述のように、可能となる条件が色々とある、
1:実力差・タイム差が、ある程度予想可能である。
2:撮影者から見て手前のレーンの艇が速い場合。
(注:一応、逆アングルも存在する)
3:多艇レースの場合、その条件となるポイントが
多数出てくるので、どれを選ぶか、ややこしい。
だが、基本的に、本キッズ大会では、その実力値は
未知数なので、1番と2番の条件は満たし難い。
これを満たすのは同じクラブ等から2チームが出場する
兄弟チーム(ダブルエントリー)の場合とかであろう。
大人のドラゴン大会では、兄弟チームには実力差を
付け、1軍と2軍(又は、勝負チームと育成チーム等)
に区分するケースも多いが、子供の大会では、普通は
そういう事はせず、兄弟チームでのメンバーは平均化
され、その実力値は均等になる場合が殆どだ。
さて、レースは淡々と行われていく、コロナ禍なので、
大きな声を張り上げての応援も禁止であり、せいぜい
拍手程度のみが推奨だ。
例年に比べると寂しいが、まあ状況を鑑みると、
大会が無事に実施できるだけでも良かった次第であり、
多少の不便や違和感は、やむを得ない。
![_c0032138_23065936.jpg]()
それと、朝のうちは完全に近いほど無風で、水面も
穏やかであったが、昼前頃から少し風が出てきた。
吹流しの状態を見ると3~7m/s程度の風速か?
(参考:吹流しは水平で約10m/s、45度で約5m/s)
向かい風となるので、1~2秒程度のタイムへの
影響があるかも知れないが、常に風が吹いている
訳でも無いので、大勢に影響は無いであろう。
午後の早い時間帯に全レースが終了、以降は
表彰式と閉会式である。
![_c0032138_23065937.jpg]()
さて、レースの結果だが、参加チームが少ないので
各カテゴリーでの優勝チームと、総合(合計)タイム、
ベストタイムだけを挙げておこう。
<小学生の部>(20人漕ぎ)
優勝:平野スポーツ少年団 サッカー部A
成績:総合タイム3分16秒、ベスト1分34秒
<親子の部>(20人漕ぎ)
優勝:平野スポーツ少年団 バドミントン部A
成績:総合タイム3分05秒、ベスト1分30秒
<10人漕ぎの部>
優勝:池の里JUNIOR LAKERS!
成績:総合タイム2分53秒、ベスト1分26秒
![_c0032138_23065961.jpg]()
注目は、10人漕ぎの部の「池の里JUNIOR LAKERS!」
(冒頭から2枚目の写真を参照)が、20人漕ぎの部の
タイムを上回っている事だ。
(→同じ艇を使用するから、普通ならば20人で漕いだ
方が、10人漕ぎよりも、ずっと速くなる道理だ)
私は、池の里の(大人)メンバーに向かって言った
匠「今年は池の里のベストチームかも知れませんね。
これまで10人漕ぎで優勝した際にも、20人漕ぎ
のタイムを上回った事は一度も無かったし・・
今回の1分26秒は、200m戦に換算すれば、
1分09秒程度となり、かつての池の里のレコード
タイムの1分10秒を下回っていますね」
池「そうなんですか? へえ、そりゃ凄いな」
匠「良くやったと思いますよ、お疲れ様でした」
まあでも、レコードタイムについては、今回は旧来の
重量艇ではなく、軽量の試合用の公式艇であるし、
追い風や波の様子(この競艇場は内水面なので
殆ど波が立たない)等の気象・コース条件もある為
なんとも比較する事はできないのであるが、それでも
20人漕ぎを上回る速度であった事実は立派だ。
まあ、今年の大会は、コロナ禍においての最小限の
小規模大会であったし、常連・常勝軍団である
「大津スキースポーツ少年団」(大人の専業チーム
「龍人」(どらんちゅ)が直接指導している)も
不参加であったので、全般的に暫定的な結果と考えて
おこう。
![_c0032138_23065915.jpg]()
それから、コロナ禍においては、全国的にイベント
の開催が少ない。
報道関係者もニュースのネタに困っている節も見られ、
本大会には、TV局が1つ、および新聞社が3つ、取材に
来ていた。それぞれ、ニュースとして取り上げて
いただける模様である。(↓はTV局の取材の模様)
![_c0032138_23070292.jpg]()
来年以降、コロナがもっと収束し、本大会や、他の
様々なボート大会、あるいは多種多様のイベントも
何も問題なく開催できるように願う次第である。
なお、イベント自体は開催が可能であっても、参加者
(選手含む)が少ないという点も大きな課題だ、
ここもまた、勿論、コロナ禍が原因ではある。
選手達が集まれず、練習も全くできていなかったら
なかなか大会に参加する意識も起こりにくい。
本年に行われる各種(ドラゴン)ボート大会でも、
そこが問題となっていて、開催が小規模となったり
果ては開催不能になったりしてしまう訳だ。
これについては、コロナが完全に終息(→収束では
なく、終わる、という意味)するか、ウイズコロナの
生活スタイルが一般化し、皆が日常を取り戻してから
で無いと解決できない課題であろう・・
---
では今回の記事はこのあたりまでで、
次回ドラゴン関連記事は「スモール選手権」になる予定だ。
「びわこボートレース場」(琵琶湖競艇場)にて
行われた「第16回びわ湖ドラゴンキッズ選手権大会」
(以下、「キッズ大会」)の模様より。
(注:「琵琶湖」の前2文字は常用漢字では無い為、
正式な施設名やイベント名では「びわこ」や「びわ湖」
と記載されている。だが、一般的用法、または固有名
等では「琵琶湖」と書かれるケースも多い)
なお、本記事が、今年初の「ドラゴンボート」関連の
記事となる。勿論、コロナ禍で各大会が中止又は延期
となった為であり、他に、2021年において、これまで
行われたドラゴン・ペーロン系のボート大会は無いと
思われる。私も、この大会が今年初の観戦撮影だ。

コロナ禍で中止されたので、今回は、2019年8月
以来、約2年ぶりの開催となる。
2006年から始まり、今年で第16回目(注:年1回の
開催)となる。私は、その全大会を観戦撮影している。
コロナ禍の他、強風で途中中止となった事があるが、
その中止回数は計2回程度であり、天候に左右され易い
屋外ボート大会としては、比較的高い確率で無事開催
されている大会であろう。
(注:中止となった大会も、「第x回大会」として
カウントはされている)
又、通常は夏休みに開催される大会であり、梅雨明け
している事も過去大会が天候に恵まれる要因となった。
本「キッズ大会」では、私が記憶している限り、
雨天となった過去大会は、過去には無かったと思う。
しかし、今年の8月はコロナ第5波の最中であり、
大会は延期され、この10月での開催となった。
今年の10月前半は、最高気温が30℃近くとなる
暑い日がとても多い、という記録的な気象だった。
大会の開催日は、事前の週間予報では雨模様だった
が、その雨は夜間にずれ込み、昼間は幸いにして
晴天。あまり暑くならなかった点は幸いだ。
(余談:滋賀県のドラゴン協会関係者の間では
「子供(の大会)は晴れ、大人(の大会)は雨」
等とも良く言われている。又、夏休み中の開催では
本大会は非常に暑くなる事が殆どで、慣れた大会関係
者(スタッフ)でも、酷暑でヘトヘトに疲れてしまう
事も多々ある。なので「子供の大会は晴れ」という
印象も、より強まるのであろう)
なお、多少の雨でも、水上競技であるボート大会は
開催される。ただし強風では転覆のリスクがある為に
中断や中止となるし、雷やゲリラ豪雨の場合も、危険
であるから同様だ。
で、コロナ禍での大会では、選手達においても、
マスクやフェイスシールドの装着が必須であるが、
水没は、たとえライフジャケット装着必須のルールで
あっても呼吸面等で危険性があるやもしれず、乗艇後
での(水上での)レース時のマスク等の着用はチーム
判断で任意としている。(まあ、それでもマスクを
して漕いでいるチームや選手が大半であった)
本大会当日の大津市の最高気温は26~27℃、
朝のうちは風も全くなく、コンディションは良い。
なお、今夜に予報されている雨の後は、いっきに
気温が10℃近くも下がる予想となっているので、
明日に引き続き行われる「スモール選手権」は、
ちょっと、雨と寒さ対策が必要な模様だ。

「小学生選手」(中高学年)を対象としたドラゴン
ボート大会である。
「Mother Lake(母なる湖)」である琵琶湖を擁し、
マリンスポーツが盛んな滋賀県ならではの大会であり
小学生や、それ以下の年代でも、様々なマリン(水上)
スポーツには慣れ親しんでいる。
本大会は土曜日の開催だが、滋賀県の公立小学校は
土曜日は休校だ。「コロナ休校等があった場合では
土曜日に補修授業があるのですか?」と父兄に訊ねて
みたが、コロナ感染者が少ない滋賀県では、コロナ
休校も殆ど無かった模様である。
で、詳しくは後述するが、小学生と言ってもあなどれず
大人顔負けのレースタイムを出すチームもあるし、
下手をすれば、大人のビギナーチームだと、恐らくは
対戦しても敗退してしまう事であろう(汗)
なお、小学生でもレベルが高い為か、滋賀県外からの
参戦は、過去の全大会を振り返っても、かなり少なく、
概算で95%以上のチームが滋賀県出身であると思う。
「子供の大会だ」と思って参加しても、あまりの
真剣度とハイレベルに驚いてしまった県外新規参加
チームも、いくつかあったように記憶している。
今回は(後述するが)県外より隣接する京都府から
参戦のチームが1つある。
本大会の会場である「びわこボートレース場」は
例年の「なぎさ公園・サンシャインビーチ」とは異なる。
開催時期が延期になった事での変更措置なのだが、幸い
この会場は「全天候型」、つまり、屋内観覧席があり
チームテントが不要で、雨模様の場合でも助かる。
なお、この会場では来年2022年には、「ワールド
マスターズゲームズ関西」のドラゴンボートの部の
大会が実施予定である。
(注:最終的な日程は、コロナの状況によりけり)
・・つまり、全国でも屈指の好環境(会場)な訳だ。

晴天の場合では、午前中は酷い逆光となり、ボート
レースが撮影しにくい。しかし、曇天(や雨天)の
場合では、逆光問題が回避され、むしろ写真撮影上
では好ましい訳だ。本日の天候だと、朝のうちは
晴天であったので、ちょっと撮影アングル等に工夫が
必要な状況だ。
それと、大会記録撮影時での自主的な措置として、
子供達が写真に写る場合には、子供達のプライバシー
確保の為、名札や、学校名が書かれていたり、
ユニフォーム等に名前が入っている部分は、それが
見えないように撮影するか、又は顔と名前や学校名等を
同時には写さない、あるいはトリミングや消去などの
編集で対応している。

多くはならない。今回は8チームのみだ。
なお、滋賀県では緊急事態宣言は2021年9月30日
をもって解除されており、大会前の1週間程の新規
感染者数は、ずっとヒトケタ台の人数であった。
全国的にコロナ感染者が激減している時期ではあるが、
滋賀県でのイベント実施時の人数制限は10月末まで
5000人。
しかし、本大会は数百人程度の参加・観戦なので、
その上限数の数%程度の小規模イベントである。
又、本会場の収容人数は12000人、それと比べても
参加者・観戦者数は、スカスカの状態であり、
密にはならず、勿論、マスク着用やアルコール消毒
等の感染拡大対策にも参加者全員が留意している。
それと、この会場への入場時での関係者全員、および
各レースの前には選手達に対して検温が行われる。
(会場に入場時、検温・体調チェックのOK者には、
青色の紙製リストバンドがつけられる)
なお、選手達は大会前1週間の健康観察が必要だ。
ちなみに、当然ながら飲酒は厳禁、これはスポーツ
大会なので、コロナ禍の際に限らず、いつでも、
どの(ドラゴンボート)大会でも同様である。
また、競艇場施設内での飲食も禁止で、弁当等は
屋外の観戦デッキで食べるルールとなっている。
それから、開会式は放送で行われ、子供達が集合して
密にならないような措置が取られている。
また、大会中の様々なシーンにおいても、異チーム間
等で密にならないように、できるだけ社会的距離を
取るように指示・配慮している(例:上から3枚目の
写真での、レース前の選手集合の模様、等)
ただし、大会終盤の表彰式に関しては、各カテゴリー
での入賞チームの代表者のみが最小限の人数で集まり、
実際に賞状や賞品が手渡される(↓)

まずは、レースは250m直線(ターン等はなし)で
行われる。
旧来、本大会は200m戦であったのだが、今回は
会場が変わり、コース環境も変わっている次第だ。
艇は、20人漕ぎ用の「チャンピオン(社製)艇」
(公式艇)で、このキッズ大会では初の使用だ。
従前に使用していた通称「ペーロン艇」と呼ばれる
重量級で安定性の高い艇では無いので、最初は慣れ
が必要だと思う。
なお、10人漕ぎレースの場合も、この20人艇を
用いて、適宜隙間を開けて乗艇する事としている。
艇の運用上での容易さ(1種類の艇だけでいける)と、
コロナ禍における密の回避の為にも有益な手段だ。
この措置(20人艇を10人漕ぎレースに流用する)は
2014年頃から各地のドラゴン大会で行われている。
その当時から、スモール競技(つまり10人漕ぎ)の
レギュレーションが一般的となった事と、まだ当時は
各地での10人艇の保有数が少なかったからだ。
ただし現在では、公式なスモールドラゴン競技等の
場合(例:スモール選手権)では、専用の10人艇を
用いる事になっている。

鼓手と舵手が付く。舵手は本部より派遣も可能だ。
→いわゆる「レンタル舵」制度、他大会でも同様)
1)小学生の部
20人艇を使用し、小学生16名、大人4名の漕手。
200m戦でのベスト(レコード/記録という意味)
タイムは1分04秒あたり。
(参考:250m戦換算ベストタイム1分20秒)
なお、大人が少し混じっているのは、主に転覆時
等の緊急時対応の為となっているが、
この大会での沈没アクシデントは、16年間において
超強風(途中中止)時の1件のみで、数百もの
レース数から比較すれば、コンマ数%程度の低確率だ。
2)親子の部
20人艇を使用し、小学生10名、大人10名の漕手。
ベストタイムは59秒あたり(追い風参考で57秒あり)
ここが最も速いタイムが出るカテゴリーである。
(参考:250m戦換算ベストタイム1分14秒)
3)10人漕ぎの部
20人艇を使用し、小学生6名、大人4名の漕手。
ベストタイムは1分10秒あたり。
(参考:250m戦換算ベストタイム1分27秒)
当初、ビギナーチーム向けカテゴリーであったが
10人漕ぎスタイルが主流となった為か、今やここも
激戦区である。
・・となっている。
ここでの「小学生」とは3年生以上という限定だ。
勝敗の決定は、2回戦制で、2本の合計タイムで
順位を決定、各カテゴリー1位~3位は入賞で、
賞品がでる。
(ただし、今回での3チーム以下のカテゴリー
参戦数であるケースは、最初から入賞確定だ)

あったり、新規参戦選手は事前に、親御さん達
(たいてい、ボート競技の経験者か現役選手だ)
等から、十分なトレーニングを受けていたり、
あるいは、元々、サッカーやバスケ、バドミントン等
を普段から行っているスポーツキッズ達でもある。
つまり全くの運動ビギナー小学生が漕いでいる訳では
なく、高学年での参戦が大多数であるから、体力や
経験値、危険判断力等についても十分だ。
それと、小学生には男女の区別は無く、性別無関係
で選手となれる。実際、小学校の高学年では、男子
よりも女子の方が体格に恵まれ、過去に好タイムを
記録したチームも、その選手の殆どは女子小学生だ。
しかし、そうしたアスリート揃いであるからこそ、
本キッズ大会における近年の子供達の意識については、
競技に対する「真剣度」が、とても高い。
たとえば、大会本部に張り出されている成績表等を
見ながら、ライバルのチーム等に対して闘争心を
燃やしている状態だ。
そして、競争心は、この今日の大会だけの話では無い、
「昔の大会で、XXちゃんが乗っていたボートが
1分を切って59秒のタイムを出して優勝したんだって、
私達も、1分を切らなくちゃね」と、子供達が会話
しているのを、以前に聞いた事もある。
兄や姉や友人達に対しての、子供ながらのメンツや
競争意識も強く存在している訳だ。(注:本大会は
250m戦と距離が伸びている為、1分切りは困難だ)
また、補佐(サポート)メンバーとして艇に乗り込んで
いたり、陸上から応援をする親御さん達の間のライバル
意識も、とても強い。
何故ならば、各キッズチームを編成あるいは指導して
いるのは、大人のドラゴンボートチーム、しかも
滋賀県を代表するような強豪チーム群の指揮する
実子や選手達である事が殆どの状態だからだ。
それらの事情・背景から、本大会の「真剣度」が
非常に高いのもわかるであろう。

子供達の最高峰を決定する大会であるから、そこでの
栄誉や名誉も重要であり、もはや「参加する事に意義が
ある」というレベルを軽く超え、勝たないと意味が無く、
その状況での、ヒリヒリとした緊張感は、ある意味、
大人の大会以上であるケースも多々見受けられる。
ずっと本大会を見て来た私としては、初期の本大会での、
例えば、子供達が何も知らずに「ボートに乗れる!」
とだけ聞いて喜んで来たら「何、自分で漕ぐの?」と
愕然としたり、あるいは実際にボートに乗ると、揺れて
怖くて泣き出してしまう子供も多かった状況からすると、
闘争心むき出しで、さっそうとレースに臨む、まさに
「アスリート」である近年のキッズ選手達の様相や
心理の変化は、まさしく、驚くべき事だと思う。
まあ、大会を続けていく事で成熟していく精神性や
雰囲気、伝統、歴史、そんな要素があるのだろう・・

今回の最大勢力は「平野スポーツ少年団」である。
ここからはサッカー、バドミントン、ミニバスケット
等の経験者による多数のチームが参戦している。
こちらは、大人の強豪チームである「小寺製作所」
が直接指導していて、本大会の「親子の部」で
連覇中である(ほぼ全大会で優勝)
また、常連チームとして「池の里JUNIOR LAKERS!」
が参戦。その名の通り、大人の強豪チームである
「池の里Lakers!」が指導している。
旧来、大人のチームの実子選手が全ての、いわゆる
「純血チーム」であったのだが、世代が代わっていて、
当該「池の里」地区(注:一種のニュータウンだ)の
小学生達が選手となっている。
こちらのチームは、10人漕ぎの部等で、殆どの大会で
優勝している。
それと、本大会唯一の県外チームとして京都より
参戦の「八坂神社ガールスカウト」チームがある。
(↓写真)
京都には多数のボーイスカウトやガールスカウトの
「団」がある模様で、要は、こちらは「八坂神社」
(京都市東山区)の近隣地区の小学生チームである。
コロナ前の大会から参加していて、常連チームに
なりつつある状態だ。

であるが、通常時(コロナ禍では無い)においては、
都度、時代により(つまり、有力な小学生選手や
有力な指導者が居る)チームが現れては来ている。
ただ、今年はコロナ禍でもあるので、全くの新勢力
の参加は無い状態だ。
それから、数年前くらいから、大阪のドラゴン
ボート専業チーム「吹田龍舟倶楽部」の実子達が
中心となった「二代目チーム」も参戦していて
2019年の大会では10人漕ぎの部で3位に入賞していた。
今後、もしかすると、こうした「二代目チーム」
(一子相伝チーム)の参戦も十分に有り得ると思う。
また、コロナが収束してくれば、様々な新勢力の
参戦も増えてくることであろう。

居る艇は2艘のみのマッチ(1対1)レースだ。
この為、対戦する2チームに実力差が大きい場合は
差が開いてしまい、写真を撮る上では、どちらかの
チーム単独で撮らざるを得ない。
この件で余談。本日、某新聞社から取材に来ていた
女性記者の方に、「お疲れ様です、記事をよろしく
お願いします。どうですか?上手く撮れてますか?」
と声をかけてみると・・
記「ボートの差が開いてしまうケースが多いので、
競っているように上手く撮れないのですよ」
との答えが。
私は、レースの組み合わせ表を見て
匠「大丈夫です、次のレースの2チームは、実力伯仲
の筈ですので、並んでいる所を撮れると思います」
と言った。
いざレースが始まると、手前レーンの艇がやや遅れて
見えていたが、これは撮影アングルによる目の錯覚で
あり、2艇が近づいて来るに連れ、手前のレーンが
急速に速くなるように感じる筈だ。
その女性記者は
記「ほら~、1レーン、頑張れ~!」と
言いながら撮影していたが、途中から手前は速く
見えるので、
記「そら~、追いついて来た~!」
と、カシャカシャと連写を始めた。

匠「どうでした、競っているように撮れましたか?」
記「バッチリでした」
というやりとり。
実は、この件については、撮影上のノウハウがあり、
実力伯仲では無い場合でも、撮りようがある。
で、もし対戦2チームの実力差がある程度予測できて
いる場合、かつ撮影者から見て手前のレーンの艇が速い
場合においては、レース展開上の、その時々のポイント
において、コース上のどこかで、斜めに見れば、2艇が
競って見えるアングルが存在する。
だから、そのアングルが得られるポイント(距離)に、
予め撮影場所を決めて、そこへ移動して撮る次第だ。
もし、非常に大きな差がつく、あるいは撮影者から
見て遠い側のレーンのチームの方が、ずっと速いと
予測できるならば、上記の方法では無理だ。
(注:後ろ姿での「斜めアングル」は存在する)
こんな場合、極端な方法論では、スタート地点横から、
スタート直後に撮れば、必ず、並んでは撮れる。
ただまあ、スタート直後は、まだ艇が速度に乗って
いないので、水しぶき等が飛ぶ迫力のある様子等は
撮れないので、こちらはあくまで非常手段だ。
で、上記の手法はかなり有効であり、本来であれば
大差がつくレースを接戦のように見せる事もできる。
ただ、前述のように、可能となる条件が色々とある、
1:実力差・タイム差が、ある程度予想可能である。
2:撮影者から見て手前のレーンの艇が速い場合。
(注:一応、逆アングルも存在する)
3:多艇レースの場合、その条件となるポイントが
多数出てくるので、どれを選ぶか、ややこしい。
だが、基本的に、本キッズ大会では、その実力値は
未知数なので、1番と2番の条件は満たし難い。
これを満たすのは同じクラブ等から2チームが出場する
兄弟チーム(ダブルエントリー)の場合とかであろう。
大人のドラゴン大会では、兄弟チームには実力差を
付け、1軍と2軍(又は、勝負チームと育成チーム等)
に区分するケースも多いが、子供の大会では、普通は
そういう事はせず、兄弟チームでのメンバーは平均化
され、その実力値は均等になる場合が殆どだ。
さて、レースは淡々と行われていく、コロナ禍なので、
大きな声を張り上げての応援も禁止であり、せいぜい
拍手程度のみが推奨だ。
例年に比べると寂しいが、まあ状況を鑑みると、
大会が無事に実施できるだけでも良かった次第であり、
多少の不便や違和感は、やむを得ない。

穏やかであったが、昼前頃から少し風が出てきた。
吹流しの状態を見ると3~7m/s程度の風速か?
(参考:吹流しは水平で約10m/s、45度で約5m/s)
向かい風となるので、1~2秒程度のタイムへの
影響があるかも知れないが、常に風が吹いている
訳でも無いので、大勢に影響は無いであろう。
午後の早い時間帯に全レースが終了、以降は
表彰式と閉会式である。

各カテゴリーでの優勝チームと、総合(合計)タイム、
ベストタイムだけを挙げておこう。
<小学生の部>(20人漕ぎ)
優勝:平野スポーツ少年団 サッカー部A
成績:総合タイム3分16秒、ベスト1分34秒
<親子の部>(20人漕ぎ)
優勝:平野スポーツ少年団 バドミントン部A
成績:総合タイム3分05秒、ベスト1分30秒
<10人漕ぎの部>
優勝:池の里JUNIOR LAKERS!
成績:総合タイム2分53秒、ベスト1分26秒

(冒頭から2枚目の写真を参照)が、20人漕ぎの部の
タイムを上回っている事だ。
(→同じ艇を使用するから、普通ならば20人で漕いだ
方が、10人漕ぎよりも、ずっと速くなる道理だ)
私は、池の里の(大人)メンバーに向かって言った
匠「今年は池の里のベストチームかも知れませんね。
これまで10人漕ぎで優勝した際にも、20人漕ぎ
のタイムを上回った事は一度も無かったし・・
今回の1分26秒は、200m戦に換算すれば、
1分09秒程度となり、かつての池の里のレコード
タイムの1分10秒を下回っていますね」
池「そうなんですか? へえ、そりゃ凄いな」
匠「良くやったと思いますよ、お疲れ様でした」
まあでも、レコードタイムについては、今回は旧来の
重量艇ではなく、軽量の試合用の公式艇であるし、
追い風や波の様子(この競艇場は内水面なので
殆ど波が立たない)等の気象・コース条件もある為
なんとも比較する事はできないのであるが、それでも
20人漕ぎを上回る速度であった事実は立派だ。
まあ、今年の大会は、コロナ禍においての最小限の
小規模大会であったし、常連・常勝軍団である
「大津スキースポーツ少年団」(大人の専業チーム
「龍人」(どらんちゅ)が直接指導している)も
不参加であったので、全般的に暫定的な結果と考えて
おこう。

の開催が少ない。
報道関係者もニュースのネタに困っている節も見られ、
本大会には、TV局が1つ、および新聞社が3つ、取材に
来ていた。それぞれ、ニュースとして取り上げて
いただける模様である。(↓はTV局の取材の模様)

様々なボート大会、あるいは多種多様のイベントも
何も問題なく開催できるように願う次第である。
なお、イベント自体は開催が可能であっても、参加者
(選手含む)が少ないという点も大きな課題だ、
ここもまた、勿論、コロナ禍が原因ではある。
選手達が集まれず、練習も全くできていなかったら
なかなか大会に参加する意識も起こりにくい。
本年に行われる各種(ドラゴン)ボート大会でも、
そこが問題となっていて、開催が小規模となったり
果ては開催不能になったりしてしまう訳だ。
これについては、コロナが完全に終息(→収束では
なく、終わる、という意味)するか、ウイズコロナの
生活スタイルが一般化し、皆が日常を取り戻してから
で無いと解決できない課題であろう・・
---
では今回の記事はこのあたりまでで、
次回ドラゴン関連記事は「スモール選手権」になる予定だ。