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【熱い季節2017】第14回KIX国際交流ドラゴンボート大会(中編)

2017年8月27日(日)に、関西空港(KIX)にて行われた
「第14回KIX国際交流ドラゴンボート大会」の模様より。
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さて、前編に引き続き、本記事では参加チームの紹介を進める
こととしよう、なにせ、他の大会ではあまり見かけないチームも
多いので、選手や関係者達ですらも情報不足になっている状況だ。

他に情報源が無い以上、本ブログから一次情報を発信していくしか
無いので、今回の観戦記事ではチーム紹介をある程度優先していき
レースの模様の説明は最小限にとどめておく事としよう。
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本大会の特徴として、美女選手がとても多いのは、昔からの
重要なポイントだ。
そういう事すらも、各チームの大会への参加モチベーションにも
繋がっていくので、決して小さい事では無い。

かつて、超強豪の「磯風漕友会」は本大会の常連であり、本大会の
参戦時にはその事をとても楽しみにしていて
磯「匠さん、今日はどのチームに美人選手が居ますか?」
なとど聞かれた事も何度もあった。
ただ、「磯風」も第10会大会(台風で途中中止)以降、ここ数年
本大会に参戦していないので、ちょっと寂しい状況である。

その代わり、超強豪「bp」が本大会を2連覇中であり、
海外キャセイ航空の美人選手達にチーム名を覚えられたのか
キ「キャー ビーピー!」と黄色い声援が飛んで、なかなか
嬉しそうな状況である、これでは「bp」は参戦をやめられない
事であろう(笑)

さて、本記事では、主に海外チームの紹介(6チームある)と
新設された「スモールの部」の結果について説明していこう。
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本大会の海外参戦チームは以下の通りである。

20人漕ぎオープンの部
1)Standard Charted Bank Dragon Team A (香港・シンガポール)
2)Cathy Pacific Dragon Boat Team A(香港)
3)NIHON GENMA Hong Kong(香港)

20人漕ぎ混合の部
4)Standard Charted Bank Dragon Team B (香港・シンガポール)
5)Cathy Pacific Dragon Boat Team A(香港)
6)Fish Eagel Dragon Boat Team(香港)

いずれも実力値は不明、まあキャセイなどは常連強豪ではあるが、
その年の参加メンバー構成により、実力値は変動するのと、
全参加チーム分のメンバー数まではカバーしきれていないのか、
レース後半の準決勝や決勝では、メンバーのやりくりが効かなく
なって実力値が低下してしまうケースも多くみかけているのだ。
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こちらが、混合の部のキャセイBだ、昨年のメンバーと同じ方も
居るみたいだし、ずいぶんと変わっているようにも思える。
昨年の女子メンバーは、皆、水着姿であって、選手達の目の保養に
なったのだが(笑) 今年のメンバーは露出度が低い(泣)

露出度が低い分、実力値が高いのか?、混合予選では国内強豪の
「熊野水軍」(2年前の本大会優勝チーム)をかわして1位抜け。
準決勝も2位抜けで順当に決勝進出だ。
決勝での「関西龍舟」や他の海外チームとの熱戦が予想されて、
なかなか楽しみである。
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男子チーム(オープンの部)「キャセイA」(写真手前)も、
今日はなかなか好調そうである。

予選では国内最強の「bp」には及ばず2位となった物の、敗者復活を
余裕の1位抜け、準決勝では、またしても「bp」と当たって2位だが
結果、順当に決勝進出となっている。

ちなみに昨年のキャセイの成績だが、トリプルエントリーで、
混合、オープンの部共に3位入賞である。

さて、キャセイと言えば、彼が居たかな・・?
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居た居た! 昨年知り合ったキャセイの応援(撮影)選手であり、
超がつくほどのカメラマニア(ヲタク?)のS.C氏である。

昨年から色々なカメラのマニアックな話で盛りあがっていたのだが
果たしてこちらを覚えているかな? 

C「久しぶり、また会えて嬉しいよ」
(注、会話は全て英語だ、ただ、日常会話とヲタクなカメラ用語
ばかりの会話であり、コミュニケーションはまったく問題が無い)

匠「こちらこそ嬉しいよ、で、カメラは昨年のEOS 5D MarkⅡの
  ままかな?」
C「いや、新型のEOS 5D MarkⅣさ。そっちは?」
匠「昨年のEOS 7DからEOS 7D MarkⅡにバージョンアップ、
  レンズは最新のSIGMA Contemporary 100-400mmだよ。
  あれ?今日はカメラは1台だけ? α7はどうしたの?」

C「今日は動画中心だからね、EOS 1台と広角で全部撮るよ。
  アルファセブン?? ああ、香港で言う”エーセブン”の事か。
  あれは妹にあげたよ、そのかわりGFXを買ったぞ」

匠「え? GFXと言えばFUJIの中判デジカメ、確かレンズ込みで
  100万円ほどじゃあなかったっけ、凄いなあ・・・」
C「GFXで撮った写真を見せてやろう」
と、スマホで写真を見せてくれたが、そこには凄い中国美人が
写っていた。

匠「え・・? これが妹さん? 滅茶苦茶美人だなあ!!」
C「違う違う、これはモデルさんだ」
匠「ああそうか、焦ったよ。 しかしなかなか写りが良いカメラ
  だなあ」
C「良く写るよ、6-4-5(シックス・フォー・ファイブ)は凄いぞ」
(注:645とはフィルム時代の中判フィルムサイズが6cmx4.5cm
である事より。一般的な35mm判フィルムの3倍も面積が大きい。
GFX 50Sは645までいかないが、センサーが44x33mmもあり、これは
フルサイズデジタル一眼レフの約2倍の面積だ)

C「それと、ホンコンのドラゴン大会や、昨年のKIX大会を
  動画編集でまとめたのがあるぞ、見るかい?」
とスマホで動画を見せてくれる。
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近くにいた「キャセイJAPAN」の女子選手まで集まってきて
なかなかの盛り上がりだ。

動画では、香港大会で、なんと個人で(?)ドローンまで飛ばしたり、
ドラゴンに乗り込んで撮ったり、音楽をつけてめちゃくちゃ格好が
良い。昨年の本KIX大会のムービーもあって、それもまた格好良く、
カメラマニアというよりは、動画編集のセンスが良い事と、
最新の機材群を贅沢に使って、ブルジョアなイメージがある。

C「ここKIX大会でもドローンを飛ばしたかったのだけど、
  ここは空港なので許可が降りないみたいだ」
匠「まあそうだろうな・・」

それと、そこまで色々と本格的にやれる経済力も羨ましい。
アマチュアのマニアの域を完全に超えてしまっている。
「望遠で普通に写真撮っていてくれよ」ともちょっと思った(苦笑)

まあ、超マニアであるから、趣味にいくらでも予算をつぎ込む事が
出来るのであろう、その気持ちは良くわかるし、それがある意味
人生の目的にもなっているのだ、中途半端は嫌な性格なのだろう。
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さて、キャセイの女子選手が集まっているところで、こちらも
集合写真だ。
で、本会場の今日の天候では、ほとんどが強い光線と逆光と
なって、レースの模様も、このような太陽を背にした状態での
集合写真も、顔が暗くなってちゃんと写らず、かなり厳しい。

そのままだと記録写真にはならないので、露出補正やカメラ内の
Dレンジの補正やPCのレタッチで修正するのだが、全体に
高輝度側にシフトするため、輝度差が表現できず、不自然な写真に
なりやすい、まあでもこのあたりはしかたない。

香港のマニア氏のように、フルサイズ一眼を使用できるならば
Dレンジの表現幅が少し高まるのだが、記録撮影では一眼は
望遠撮影に特化するし、2台の一眼を使うのは重量オーバーで
厳しい為、記念撮影はセンサーサイズが小さく軽量なコンパクト・
デジカメで行わざるを得ない、だから、より写真的には厳しい。
特定のチームの応援撮影ならば、一眼のレンズ交換をして対応
すれば良いが、全体を満遍なく撮る記録撮影ではそれは困難だ。

ちなみに、マニア氏のドラゴン動画は、逆光状態を踏まえて、全て
シルエットで構成されていた、だからこそ格好良く見えるのだが
それは趣味撮影でしか通用せず、どのチームだかわからないくらいの
逆光では記録撮影には使えない。なので、逆に言えば、そういう風に
自分の好きな「表現」を行えるマニア氏が羨ましく思えた。
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こちらは「Fish Eagel Dragon Boat Team」
このチームは出自不明である、なかなか速くて、
混合の部の予選は、国内強豪の「関西龍舟」を抑えて1位抜け、
準決勝ではキャセイBを抑えてまた1位抜け。
そのまま決勝に進出だが、タイムは「関西龍舟」よりも
1~2秒ほど速い模様だ、これはもしかして優勝候補か?

その決勝の模様はまた続く後編で紹介しよう。
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こちらの準決勝の写真で、手前の「関西龍舟」を脅かしている
水色のチームは、Standard Charted Bank Dragon Team B
である。

この企業は、アジアやロンドンなどの世界の証券取引所を
拠点とする巨大金融・証券企業であり、明治時代の創業と聞く。
日本法人もある模様て、全世界に8万人以上の社員を抱える超巨大
企業だ、本大会には香港とシンガポール支店から参戦している。
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オープンの部のAチームは、予選1位、準決勝3位だったが
タイム順で、すべりこみで決勝進出だ。

混合の部のBチームは、予選1位、準決勝2位(2つ上の写真で
関西龍舟に続く2位)で、こちらも順当に決勝進出だ。

どうやら、今年の海外チームはどこも強い模様だ。
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Standard Charted Bankには、チームの応援撮影をしている美人の
カメラマンSさんが居る、英語が通じるので色々と話をしていた。

Aチームが準決勝3位でもタイム次第でファイナル(決勝)に
残れる可能性がある事や、その際での他のオープン準決勝で
タイム比較の対象となるチームの事など、複雑なレースフローは
日本語の場内アナウンスだけでは知りようが無いからだ。

それと、彼女は賞品が出る順位、つまり入賞の範囲も気に
なっていた模様だ、何故ならば、チームの表彰式の撮影をする
必要が出てくるからである。

匠「大丈夫です、この大会は5位までが入賞なので
  決勝に出れたら、必ず表彰されます」
S「そうですか、では表彰シーンが撮れますね、よかったです」
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こちらは、最後の海外チーム「NIHON GENMA Hong Kong」である。
「無鉛ハンダ」などを扱う企業の模様だ、ニホンという名前が
ついているので日系かも知れないが、チーム内でほとんど日本人
選手は見かけず、こちらのチームも公用語は英語である。

「NIHON GENMA」は、オープンの部で予選1位、準決勝1位で
順当に決勝進出、これで混合とオープンの各5チーム中、
それぞれ3チーム海外チームが決勝進出、国内勢は両カテゴリー
で2チームづつ、と劣勢に立たされた。ちなみに海外勢は参加全
チームが決勝に出ている。

で、つくつく、ドラゴン界は海外との距離が近い事を実感する。
スタッフなど関係者はもとより、選手においても英語は必須科目
に思えてくる。当然カメラマンもそうだ、さもないと
コミュニケーションが取れず、写真や動画も取れない。

その点においては今日の大会に来ている他のカメラマンは、プロアマ
問わず、動画静止画問わず、皆、海外チームの撮影が出来ていない。

ちなみに、こういうのは英語能力自体が問題なのでは無い。
TVのバラエティ番組で、英語が話せないお笑いタレントが海外で
片言で周囲の人に聞きながら目的地までたどり着くというのがある。

滅茶苦茶な英語である事を笑う番組なのだが、それでもなんとか
目的地にたどり着けてしまう。反対に、英語が出来る二世タレントが
現地の人と話をしていても、「忙しい」とか言われて、すごすごと
引き下がってしまうのだ。つまりは英語力そのものよりも
コミュニケーション能力が重要となる。で、そこを鍛えていくには、
ドラゴン大会は格好の練習場所となるだろう。

ドラゴンの選手達の中にも、コミュニケーション能力が極めて
高い人が何人か居て、海外チームの選手達とすぐに仲良くなる。
この実践機会を有効に活用できれば、英会話教室に行くよりも
はるかに役に立つかも知れない。英語の文章が読み書き出来ても
会話ができるかどうかは、全く別の問題なのだ。
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さて、こちらは、「ワールド・マスターズ・ゲームス関西」の
担当者の方2名が視察に来られていて、加えてマスコットキャラ
の「スフラ」ちゃんも来ている。

暑いので着ぐるみは激務であろうが、1日持っていた模様なので
まあ、とても慣れた人なのであろう。

「ワールド・マスターズ・ゲームス関西」は他の記事でも紹介して
いるが、2021年に行われる大規模スポーツイベントだ。
ドラゴンボートの部もあって、琵琶湖競艇場で行われる事が
既に確定している。
私は、そこまでの情報は入っていたのだが、気になっていた事が
あって担当の方に2点質問した

匠「5月15日から30日までの約2週間行われるそうですが、
  ドラゴンボートは何日間やるのですか?」
担「まだ決まっていないのですよ、参加チーム数によっても
  日程は変わってくると思います」
匠「なるほど、それはそうですね。後、気になっている点があって
  基本、すべての競技は30歳以上が参加資格と聞いています。
  しかし、ドラゴンボートのようなチーム集団競技ですと、全ての
  選手が30歳以上であるというケースは制限が厳しいです、
  例えば、平均年齢が30歳以上とか、そういう風にはならない
  のでしょうか?」
担「そこもまだ詳細は決まっていないのですよ、恐らくは競技毎に
  今後決まっていくと思います。平均30歳ですか、なるほど
  またちょっとそのように提言してみますね」
匠「是非よろしくお願いいたします」

この提案が通ってくれて、30歳平均以上となるならば、
現在の国内ドラゴン界においては、殆どの専業チームに参加資格
が出てくる、ただ、現在の国内超強豪および海外の強豪チームの
参戦がやや厳しくなるが、その代わり、実力差が縮まって、より
接戦が期待されるようになり、レースとして観戦の興味が増す。
(ただし4年後なので、現在のドラゴン勢力図とは若干変わって
くる可能性もあるが・・)

さて、海外のチームが多数参戦する本KIXドラゴン大会は、担当の
方が視察するのには最適であった事だろう、開会式から閉会式まで
全体を通して見学していただいたので、ありがたい限りだ。
それと、着ぐるみのスフラちゃんも、極めて暑い中、本当に
お疲れ様でした。
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こちらは実況放送席、和歌山放送のベテランアナのO氏が
今回も実況を担当。

匠「今年は”みっくちゅじゅーちゅ”などの発音しずらい
  チームが無くてよかったですね・笑」
O「はい、しかし英語名の長いチームが多いですよ」
匠「日本語実況なので、適当に省略しちゃっても良いのでは?
  それと、なかなか休憩できないので、大変そうですね」
O「お弁当を食べながら、というのが意外にキツいのです、
  お弁当を食べた後だと口につばが残って話しにくいのです」
匠「なるほど、アナウンスも色々大変なのですね」
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決勝審判席、つまりレーン毎でのゴールのタイムを正確に
計時するのだ、ここも責任が重いポジションだ。

私は、5000レース以上を観戦しているが、かつて、ある大会で
1レースだけ、ストップウォッチが動いておらず、トップのチーム
のタイム計測が出来なかったトラブルがあった。
2回戦制だったので、2レース目のタイムをスライド利用する事で
事なきを得たが、なかなか冷や汗ものである。

ちなみに昨年まで本大会は250m戦であったが、今年から距離を
200mに短縮している(スモールの部の新設の為であろう)

ところが、一般的な200m戦の専業チームによるタイムの
51秒~60秒よりも本大会は若干速く、概ね46秒~55秒程度に
なっている、つまりはドラゴン艇は秒速約4mなので、本コースは
180mくらいしか無い、という事だ。
まあでも、そのあたりは全チームが同じ条件なので、多少の
コース長の誤差は何ら問題が無い。
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こちらは「舵取り委員」と呼ばれている「派遣舵」のスタッフの
方達だ、本大会のようなビギナー率の高い大会では、参加チーム
54チーム中、実に38チームが派遣舵であり、その比率は約7割
にも及ぶ、この為、概ね7~8名居ると思われる舵取り委員は
大忙しであり、ほとんど全てのレースで舵を取っているし
自身チームの参加レースにも出なければならない。

これもなかなかの激務であり、他の大会でも「舵取り委員」の
複数名が軽い熱中症で体調不良になってしまった事もあった。

それから激務でもう1つ、本大会ではスタート地点に浮き桟橋が
あって、そこに「ウォーターマン」と呼ばれるスタッフが居る、
ところが彼らは簡単に持ち場を離れる事ができず、トイレや給水、
食事などが不自由だ、そして勿論、炎天下で非常に暑い。
近年では、ひんぱんにスタッフ交替が行われている模様であるが
何年か前には、ほとんど忘れさられた状態で(汗)長時間持ち場を
離れられず、見るからに激務であった状況が見て取れた。

現状では、大会に非常に慣れたベテランスタッフの炎天下の耐性
(慣れと体力)で、運営は、なんとか持っている状況であるが、
今のスタッフが世代交代になると、きっと新人スタッフでは
いずれの持ち場も、暑さでバタバタと倒れてしまう事であろう。
ちょっとそのあたり、大会運営の将来が気になる点である。

ちなみにカメラマンも同様だ、炎天下の長時間撮影には慣れが
必要となり、新人スタッフで対応できそうな後継者は居ない。
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さて、ここで今年から新設された「スモール部」の結果について
紹介していこう。

スモールの部は、空港関係または地元関係チームによる
カテゴリーであり、ドラゴン専業チームはエントリーできない。
これは「実力別カテゴリー分け制度」と、ほぼ同等の効果を
もたらしていて好ましい。

レギュレーションは20人艇を用いた10人漕ぎによる200m戦であり
13チームが参戦していて、速いチームが1分10秒前後、遅いチーム
でも1分30秒程度であり、現状、実力差があまり無いので面白い。

朝からの強風で20人漕ぎは18人漕ぎとするルールとなったが
10人漕ぎは軽いのでそのままのルールだ。

レースフローは予選、敗者復活、準決勝、決勝と他のカテゴリーと
同様、各段階で少しづつのチームが敗退するので、より実力通り
の結果となりやすい。

上写真は「泉佐野市役所Bチーム」、ただしBチームと言えど、
Aチームが見当たらない、恐らく当初はA/B/C等のチーム名で
あったのかも知れないが、他チームは名前をつけなおしたのだろう。

同チームは、準決勝3位となり、タイム順の僅かコンマ1秒差で
決勝に進めず敗退となった、しかし、僅差で敗れた相手が同胞の
「泉佐野青年会議所」であったので、まあそちらに決勝を託した
形になったと思う。
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こちらは「チームなんくるないさぁ」

沖縄方言で「なんてことない、どうにかなる」という意味だ。

匠「どんな出自のチームなのですか?」
な「我々は沖縄から来ました」
匠「ウソでしょう? さっき他のメンバーに聞いたら、大阪の
  チームだと言ってましたよ(笑)」
な「あは、リーダーが沖縄出身なんですよ、関空関連のチームです」

匠「了解です。まあでも本大会はかつて、沖縄のエアラインのチーム
  も参戦した事がありました、ハーリー出身で、なかなか強かった
  と覚えていますよ」

「チームなんくるないさぁ」も準決勝まで進出したが、そこで
無念の敗退である。

ところで、本大会では、チームの細かい出自を紹介した資料は無い。
大会新聞が発行されているが、載っているのはチーム名のみである。

しかし他大会ではチーム紹介が載っている資料があるにも係わらず
そこに、チームの個性や特徴が書かれていない事が殆どだ。

例えば
「漕ぐのが好きなメンバーを集めました、入賞めざして頑張ります」
といった調子なのだが、それでは、さっぱりチームの事がわからない。

「ドラゴンは人間ドラマだ」と毎回ように記事で書いているが、
あたりさわりの無い紹介だと、人間模様や個性や特徴がわからず
観戦側としても、そのチームに感情移入ができない、つまり注目
されないのだ。観戦のみならず、将来この競技がプロ化するような
事ができるようになった際にも、特徴が表面化しないチームでは、
ファンやスポンサーも着目しない事であろう。

各チームには、もっと強いアピールをしていただきたい訳だ、
注目される事で、強くなったりしていく訳であり、それが結局
チーム自身の為にもなると思う。

そうなるかどうかは、ほんのたった2~3行のチーム紹介文からも
少しづつの差になっていく、長い年月を見れば大差になっても
不思議では無い、つまりチームとしての方向性やコンセプトなどの
気持ちのありようが違う、という訳だ。
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さて、上写真はスモールの部の決勝戦の模様。

トップを走る1レーンは、前編でも少し紹介した
「KIAS合同チーム」つまり、セキュリテイ系の会社であり
体格が良い、と、ちょっと期待があったチームだ。

スモールの部の決勝の成績は以下の通り
1位:KIAS合同チーム
2位:みみずく
3位:KAPサッカー部
4位:関西空港運用部
5位:公益社団法人 泉佐野青年会議所

まだ第一回目なので、今後来年以降、どうなってくるかは
わからない、同様なチームが来年も出るのか?そこから
ライバル関係が生まれるのか? あるいはドラゴンにハマって
専業チームにまで育つのか?などである。

ちなみに、堺泉北大会では、地元(市内)の部で多数の優勝をした
「ドリーマーズ」が居るが、同大会の市内の部にあきたらず、他の
いくつかのドラゴン大会に参戦するなどで「地元から専業化した」
数少ないチームである。

それと、スモールの部はまだ沢山のチームが出ているのだが、
私もまだあまり多くのチームとコミュニケーションが取れていない
状況だ。というのも、企業系のチームで大会に初参加となると
その企業内で閉じた世界になってしまい、とても他チームと交流
するなどの精神的な余裕が持てない。これは本大会に限らず、
多数の企業チームがエントリーする「びわこペーロン」等の大会
でもまったく同じ状況だ。

せっかく多種多様の企業や地域やクラブチームなど、多くの異なる
価値観や文化や言語やライフスタイルに接する事ができる機会だ、
選手達には同じ会社内だけのお祭りで留まることなく、1歩、
未知の広い世界に踏み出してもらいたいと思う。

ただ、若手の多い場合は、それはとても難しい話だとは思う、
現代の若者は、メールやSNSによるコミュニケーションを日常と
しているので、対面でのコミュニケーション力が育たないのだ。
まあでも、そういう時代だからこそ、逆に、他人には無い、高い
コミュニケーション能力を身につければ、社会や組織の中で自身の
「存在価値」や「存在意義」を十分に高める事ができるであろう。
現代の若者達は、皆、それが見当たらなくて、悩んでいるのでは
なかろうか・・?

そんなチャンスがいくらでもころがっている本ドラゴン大会を
ただ参加しただけで無為に過ごすのは、本当に勿体無い話だと思う。
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「KIAS合同チーム」の表彰の模様。
かつてあまり例の無い事だが、チームの希望によりマイクを
手にして、優勝の挨拶、さらには真ん中の選手の方が、それを
英語に直して、海外チームにもわかるように翻訳するなど、
海外チームのウケも良かった。

本大会は、各カテゴリーで5位までの入賞と、それぞれ飛び賞が
3つづつあるなど、都合24チームが表彰される状態である。
この為、閉会式(表彰式)は、時間がかかり、およそ50分もの
長丁場であったが、まあレース終了時刻が早いので問題は無い。

ちなみに、午前中では強風中断で約1時間遅れていたスケジュール
も、午後3時過ぎには、ほぼオンタイムまで回復、これは運営を
少しテンポアップしたからであるが、あいかわらずそのあたりの
日本/大阪/和歌山協会の臨機応変な対応は見事なものである。

さて、中編はこのあたりまでで、次回「後編」に続く。


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