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【熱い季節2017】第12回びわ湖ドラゴンキッズ選手権大会(前編)

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さて、今年で12回目ともなる、琵琶湖の夏の風物詩、そして
全国でも他に類を見ない小学生を中心としたドラゴンボート大会が
今年も無事、2017年8月19日(土)に滋賀県大津市琵琶湖湖岸の
「なぎさ公園」にて開催された。
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写真は選手宣誓の模様。

まず本大会のルールだが、「びわこペーロン艇」と呼ばれる
ドラゴンボート用の20人漕ぎ艇を用いての200m直線レース。

カテゴリーは「20人漕ぎ小学生の部」、「20人漕ぎ親子の部」、
「10人漕ぎ親子の部」の3つである。

20人漕ぎ小学生の部は、16名の小学生(3年生以上)と4名の保護者
20人漕ぎ親子の部は、10名の小学生と10名の保護者
10人漕ぎ親子の部は、6名の小学生と4名の保護者
からなるチーム(漕手)の構成だ。

なお、小学生の男女の性別は問わない。
と言うか、この年代の子供の場合、女の子の方が体格が良いので
各チームも女子を主力選手とする場合がとても多い。
男子が大きく成長するのは中学校に入って14~15歳位からだ。
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開会式の模様、参加チームはかなり多く、計25チームにも及ぶ。

小学生の大会という全国でも珍しいコンセプトでありながら、
この参加チーム数の多さは、なかなかのものであろう。

さすがに、マザーレイク「琵琶湖」を擁し、全国屈指のマリン
スポーツ環境を持つ滋賀県ならでは、という感じなのだが、
実は滋賀県内の参戦に留まらず、今年は、京都府、および
遠く福島県からの参加チームもある。

各カテゴリーでのレースフローだが、各々のチームは200m戦を
2本漕ぎ、その合計タイムを集計してカテゴリー毎に順位を
決定する、というシンプルなものだ。

その200m戦のタイムだが、聞いて驚くなかれ・・
20人漕ぎ小学生=1分04秒程度
20人漕ぎ親子 =0分57秒程度
10人漕ぎ親子 =1分15秒程度

使用する艇は、びわこペーロン艇というおよそ30年近くも前の
古いものであり、700kg近くもある重量級艇だ、これは重たいが
安全性が高く、過去30年近くものびわこ周辺の大会で使用して
沈没は、強風高波で浸水によるケースが、2件あっただけだ。

この安全だが重い艇を使用して、1分そこそこのタイムというのは
200kg台と超軽量のチャンピオン艇を使用して同等のタイムを出す
大人の中堅ドラゴンボート専業チームよりも、間違いなく速い!

ただ、最初期から子供達はここまで速かったわけではない、
私は本大会を開催時から全て観戦しているが、初期の頃(およそ
11年ほど前)は1分20秒も出せれば良い方だった。

勿論、小学生はすぐに成長するから、何年も同じ選手達が漕いで
いれるわけでは無い。そして子供達の体格は年々向上はしている
とは思うが、10年やそこらで、大きく体格や体力が変わるものでも
無い、これはもう指導の方法論が進歩しているという事なのであろう。

確かに、本大会の初期の頃は、子供達は、親御さんから
「ボートに乗せてやるぞ」と言われて、喜んで大会に来たものの
「え~自分で漕ぐの?」と、その状況に驚き、加えて揺れる艇が
怖いからか、乗艇直後に大泣きしてしまう子供たちも多数居た。
しかし、今ではそんな事は無い。

子供達は、大会参戦前から十分なトレーニングを積んできていて、
複数年度出場などのベテラン(?)の小学生では
「昨年は、あのチームに負けたから、今年は絶対に勝つ!」等と
闘志満々でレースに臨んでいるのだ。
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こうした状況からレース前から緊張感が漂っている。上写真は
「大津スキースポーツ少年団」、超強豪であり、毎年少なくとも
1つのカテゴリーで優勝し、複数カテゴリー入賞も常連だ。

子供達もまた「ボクは(ワタシは)強いチームに居る、昨年は
お兄さん、お姉さんが優勝しているので、ワタシ達もがんばら
なくっちゃ」という意識が極めて強いのであろう。

本大会の初期の頃は、本大会が「選手権大会」と称している事に、
私自身、ちょっと違和感を感じていた。
「選手権」とは、日本一とか地区で1番を決める「チャンピオン
シップ」という概念の大会だ、いくらなんでも大げさであろう・・と。

だが、最近の本大会は、まさしく「選手権大会」であると思う。
このレベルの高さは、ちょっと想像を絶してしまう。

本日、本大会のラストのフレンドシップ(体験乗船)の際に、
大阪府の中堅専業チーム「香里丘高校5期生」の選手の女性が
観戦に来ていた、なんでも友人のお子さんが体験乗船をする、
との事であった。

で、彼女いわく
香「子供達がとても速いのでびっくりしました!」
匠「そうなんですよ、200m戦で最近は、小学生の部で1分少々、
  親子の部では1分を切るくらいのタイムなんです」
香「うわ~、そうなるとウチのチームでは負けてしまいますね」
匠「アハハ・・ 多分、そうなるかもしれませんね(汗)」

「香里丘高校5期生」に限らず、他のドラゴン専業チームも
今のドラゴンキッズ大会を観戦してみると良いであろう、
きっとその速さに衝撃を受けるに違い無い。
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「大津スキースポーツ少年団」(以下、大津SS)は、例年、
4チーム前後を本大会にエントリーしている。
チーム名は、白龍丸、赤龍丸、青龍丸、黒龍丸という風に
色の名前がつくが、小学生も親御さんもチーム毎にユニフォーム
が異なる訳ではなく、区別はつかない。
頭に鉢巻を巻く事も良くあるが、これも普通は赤色一色だ。

例年戦力を各色のチームに分散させていたのだが、優勝連覇の数が
多くなってきた近年では、確実に連覇の記録を伸ばしていく必要が
ある。その為か今年は、小学生の部の「白龍丸」に精鋭の小学生
達を乗せ、ピンポイントで優勝を狙ってきている。

他の、赤、青、黒龍丸は、いずれも20人漕ぎ親子の部にエントリー。
このカテゴリーには、これも超強豪の「平野スポ小 バドミントン」
が居るため、そことの直接対決を避けた形になっているのだと思う。
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レースの模様を見守る「大津SS」の親御さん達。
単なる観戦ではなく、紺色にピンク文字のユニフォームを着ている
親御さんは「親子の部」に参戦するのかも知れない。

なにせ「大津SS」は、都合100名以上にもなる大所帯だ、
よって、なかなか全ての情報を把握する事は出来ないのであるが。
実の所、その指導の主流となっているドラゴンボート専業チーム
があって、それは「龍人(どらんちゅ)」である。

ご存知、琵琶湖の強豪専業チーム「龍人」は、2012年びわこペーロン
優勝、2015年高島ペーロン優勝の他、びわこペーロン決勝進出率が
非常に高い、という地元大津市のチームだ。

彼らが指導している小学生が、極めて成績が良いのも当然であろう。
「龍人」の他にも、「闘龍者」(どうりゅうもん)の選手も指導に
あたっている。「闘龍者」は愛知県(名古屋市)の専業チームで、
地元の「中川運河大会」で優勝経験がある他、静岡県や滋賀県の
大会にも出場し、入賞の経験を持つ強豪チームだ。
また、詳しい情報はよく知らないが、地元大津市在住のドラゴン
選手経験者も加わっている模様で、指導の体制は万全だ。

そうした状況から「大津SS 白龍丸」の予選第1戦の戦績は
小学生の部ながら驚異の1分4秒台だ。

このタイムは、確か昨年の「白龍丸」は1分4秒ないし1分6秒で
優勝していると覚えているので、ほとんどベストタイムに近い。

そして他の小学生チームとも10秒以上の大差であり、もはや独走、
優勝は既に決定か?という感じではあるが、まだ引き続き2回戦が
ある。

匠「今年も白龍丸さんは速いですね・・」
白「はい、今年は白龍丸にベストメンバーを集めました」
匠「なるほど、では引き続き2回戦も頑張ってください」
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こちらは「20人漕ぎ親子の部」の模様。

親子の部ともなると、小学生の数は半数の10名となるので、
この場合は、親御さん達のパドラーの漕力でタイムへの影響が
出やすい。

その為、強豪チーム親御さん達は、ほとんどがドラゴンボートの
現役選手である。

このカテゴリーで強いのは「平野スポーツ少年団」である。

20人漕ぎ親子の部に「平野スポ少」は、4チームをエントリー
している、その内訳は「バドミントンA」、「バドミントンB」
「サッカーB」,「サッカーC」となっているが。
このカテゴリー以外も含めると、「平野スポ少」は、合計なんと
14チームという、超巨大勢力だ。

この為、「平野スポ少」は、毎年ほぼ、全カテゴリーで入賞は
確実な状況、中でも、本「20人漕ぎ親子の部」では連覇を重ね、
最強精鋭チーム「バドミントンA」の、そのタイムは驚異の約1分だ。

昨年の大会では確か、1分2秒、59秒というタイムとなっていて
本大会において初めて1分を切ったコースレコードを樹立したが、
今年も同様に1分切りの超絶タイムを狙ってくるに違い無い。

ちなみに「バドミントン」は全部で6チーム(Fまで)あり、
総監督は、滋賀のドラゴンボート専業チーム「小寺製作所」の
小寺氏である。
小寺氏は、「平野スポ少」の指導を、およそ20年間も務め、
子供達や親御さんからは「小寺団長」の呼び名で親しまれている。

同様に、「サッカー」も、小寺製作所チームの選手の方が監督を
務めており、こちらも小寺製作所の直伝による強豪チームだ。
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写真の黒いユニフォームも「平野スポ少」だ、たしかこちらは
バレーボール部だったと思う。

「平野スポ少 バドミントンA」の第一レースのタイムは
驚異の1分00秒、さらにペースをあげてくれば、今回もまた
記録的な50秒台に到達する事であろう。

なお、バドミントン系チームは、女の子が比率がとても多い。
ただし前述のように、小学校高学年では女子の体格・体力が
男子を上回る為、女子中心のチームの方が速いのだ。

加えて、腕を使うバドミントン競技が、ドラゴンの漕ぎにも
マッチしている、このため、サッカー部、つまり主に足を使う
競技で、かつ男の子中心のチームよりも若干の有利があるのだ。
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会場の模様だが、例年この大会は「暑い」のが特徴だ。

滋賀県のこの日の最高気温は34~35℃くらい、ただこれは
まだマシな方であり、37~38℃に到達した年も以前あった。

大会運営は非常に手馴れた「滋賀県ドラゴンボート協会」であり
特に真夏の大会が多い琵琶湖の各大会をスムースに運営する事で
定評が高く、しかも炎天下の各種作業にも経験値が極めて高い。

しかし、そうした熟練スタッフにおいても、この時期の「体温超え」
の状況ともなると、さすがにヘバってしまう事すらある。
ただ、今年は「猛暑日」(35℃以上)には、ぎりぎりで至らな
かった模様であり、その点ではわずかながらも楽である。

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撮影に関しては注意事項が2点ある、まず猛暑であるから
よほどの炎天下での撮影経験が無いと、プロ、アマ問わずに
非常に危険だ、新聞等の報道系のプロカメラマンが来た際には
私も必ず話しかけ、炎天下での撮影の注意事項や水分補給などの
配慮を行う事を伝えている。報道系プロと言っても酷暑での
長時間の撮影経験は少ないので、ノウハウを伝えないと危険なのだ。
事実、他大会でビデオ系の報道カメラマンが、熱中症でへばって
しまっているケースを何度か見ているので、心配である。

もう1点の撮影の注意事項は、子供達のプライバシーへの配慮だ。
昔の子供達は、住所や氏名を書いた名札をさげている事が多かった
が、昨今のご時勢だ、そういう状態は犯罪に巻き込まれる危険性が
あるという事で、子供達は、いまやそういう自身の出自を明らかに
するようなものは外から見える所には身につけない。

撮影側もそのあたりは十分に配慮し、写真はできるだけ子供達の
顔などがはっきり写っているものは避ける事と、加えて、写真から
名前や住所、所属(学校名など)が連動して、わかるような状況を
避ける事が非情に重要だ。

この大会とは関係ないが、琵琶湖にある離島で、離島の小学校に
通う小学生をアマチュアカメラマンが撮りに来て困っている模様だ。
どこかのシニアのアマチュアが肖像権やそうした世情に無配慮の
ままで写真コンテストに投稿して入賞したらしい。

もし私が審査員ならば、そういう写真は当然ボツにするのだが、
一部にはまだそうした古い写真の撮り方に対して「人物の表情が
活き活きと撮れてますね」という世情に無頓着な評価をする
審査員も居るらしい。
その関係で、シニアのアマチュアカメラマンなどが同じ写真を
撮れば自分も入選すると思って、同じ離島に大挙して押し寄せた
らしい。

このため、その離島に向かう連絡船の中には
「地元の子供や小学生を撮らないで下さい」という注意書きの
張り紙まで貼られるようになってしまった。これは私が実際に
見聞きした話で、事実である。

そうい人真似をするような創造性が無い事自体、すでにNGだし、
世情を考えずに、肖像権やプライバシーや犯罪リスクを無視した
写真を撮るようなスタンスも、まったくもって褒められた事では無い。

こうした事情から、ドラゴン大会を観戦撮影するアマチュア
カメラマンには、近年では私からもほとんど話かけるようにして
マナーとかルールについて、やんわりと説明するようにしている
そして長時間の撮影も避けるようにも勿論伝えている。

特に三脚を使っている初級中級カメラマンは要注意であり、
この明るさの中で三脚を使う事自体、感度やシャッター速度や
手ブレ限界の概念が全くわかっていないビギナーカメラマンだ。
当然、マナーや世情等も理解している筈も無く、加えて三脚使用は
その場において自身の高価な撮影機材から目が離せられず、小まめ
な水分補給等を省略してしまう場合が殆どであり、長時間の撮影に
なると危険だ。そもそも三脚を使用するようなフィルム時代の古い
撮り方をする人は、シニア層も極めて多く、体力的にも、これは
非常に危険な状態だ。

ただ、幸いにして本大会には、報道系以外では、自身の子供達を
撮るといった親御さん達を除き、一般アマチュアカメラマンの姿
は無かった、まあ、暑さで倒れられても問題になるし、勝手に
子供達の写真をフォトコン等に応募されても困るので、それは
むしろ良い傾向であろう。
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こちらは10人漕ぎ親子の部、
このカテゴリー連覇中の「池の里Junior Lakers!」がレースに
向かうところだ。

10人漕ぎ親子の部の優勝タイムだが、およそ1分15秒前後だ、
こちらは10秒以上も他カテゴリーより遅いのだが、理由が2つある。

まず、本大会での10人漕ぎは、20人漕ぎ艇をそのまま使用する
状況であり、他大会のように、軽量な10人漕専用艇は使用しない。
この手法は、本大会の他、グランドシニア大会、日本選手権の
スモールの部等でも行われている。この方式では専用の10人艇を
別途準備する必要が無く、レース運営が効率的になるのだ。

ただ、勿論重い、この20人艇は実際には24人で漕げる大型艇であり
そこに10人しか乗らないと、スカスカに見えるほどパワー不足だ。
そしてこのカテゴリーには小学生の学年制限がなく、低学年でも
参戦が可能である。

これらの状況から、このカテゴリーは、他より10秒以上もタイムが
落ちてしまうのだ。
しかしまあ、カテゴリー内ではその条件はチーム全て同じだ。
今年も「池の里」の連覇があるのか?そこが見所であろう。

なお、「池の里」は毎年「出場がぎりぎりだ」と言っている、
今年こそ最後になるかもしれない、という感じがもう何年か
続いているのだが、そういう意味でも毎年今年を最後と思って
頑張れるのかも知れない。
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こちらは「赤べこラビッツ&フレンズ」

なんと福島県という遠距離からの参戦である。

これは2015年に福島県の猪苗代湖でドラゴンボート大会が
初めて行われたのであるが、その際に、滋賀県からも
「琵琶湖ドラゴンボートクラブ」が大会参戦および運営の補助で
猪苗代湖に行っていた、その際に地元のチームと知り合い、
その縁で、今回の本大会に福島県からの参戦となった模様だ。

赤「琵琶湖と猪苗代湖、湖つながりでもありますね」
という話もあったのだが、そういう事情からか、同チームは
思ったよりも速く、1分26秒前後(注:10人漕ぎ)の、そこそこ
の好タイムを叩き出す。
結果、総合でカテゴリー5位という好成績であって、順位入賞こそ
逃したが、特別賞をいただいて帰途に着く事になった。

赤「楽しかったです、子供達の夏休みの良い思い出になりました」
とのことである、遠路はるばる、お疲れ様でした。
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「ボーイスカウト大津15団、カブ隊」

本大会の初期からの参戦チームだ、メンバーは勿論変わっているが
指導している先生(?)は同じな模様。

匠「たしか、以前から出られてましたよね?」
ボ「はい、ここ数年はメンバーが集まらず、出れませんでしたが」

匠「初期のこの大会では、3位に入賞した事もありましたね」
ボ「はい、よく覚えていらしゃいますね」
匠「まあ、毎年見ていますからね。今年はどんな感じですか?」
ボ「いやあ、今年はちょっと難しいかな・・・」

カブ隊の成績は、全体の真ん中くらい。
懲りずにまた参戦を続けてくださいね。

ちなみに「カブスカウトとは、小学生の3,4,5年生の世代だ」と
先生はおっしゃっていた。実際にはカブスカウトやボーイスカウト
は、学年(4月)からではなく9月度からの切り替わりであるので、
小学校2年生後半からカブスカウトになる場合もあり、5年生の
途中からボーイスカウトに昇格する事もある模様だが、この8月の
時点では3~5年生なのであろう。
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「晴嵐(せいらん)ドラゴン」

晴嵐とは地名であり、故事での「近江八景」にも選ばれている。

近江八景とは滋賀県の観光名所を示すものであり、江戸時代に
定められたらしい。

近年でも残る名所としては、例えば
勢多夕照(せたのせきしょう)があり、これは「瀬田の唐橋」
の事である。こちらの風景は過去記事「Head of the Seta」で
唐橋の周辺でボートレースが行われているのを紹介している。

さらには、堅田落雁(かたたのらくがん)がある、こちらは
堅田の浮御堂の事だ。(「堅田 湖族船競争」の記事で紹介)

そして粟津晴嵐(あわづのせいらん)がある。
これは、ほとんどこの、なぎさ公園サンシャインビーチのあたり
の事であり、晴嵐とは、このあたりに昔あった松林が晴れた日に
風でこすれて起こる音を示すと言う。

「晴嵐ドラゴン」を指導する美人ドラマーのお母さんは
どう見てもドラゴンボート経験者だ、ドラゴンの用語やレース
手順にも詳しく、指導もまた的確で合理的だ。

練習中だったので、詳しい話はしなかったが、きっと、元どこかの
チームの選手であったのだろう、今度参戦していたら、そのあたり
話を聞いてみよう。

なお、「晴嵐ドラゴン」は、10人漕ぎカテゴリーで中間くらいの
成績。まあ今回は初参戦だったので、今後さらに練習を積んで
再挑戦していただきたく思う。
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さて、1回戦は順調に終了している。

ここで各々のカテゴリーでの上位タイムを書き出してみよう。

20人漕ぎ小学生
1分04秒 大津SS 白龍丸
1分17秒 平野スポ少 サッカーA
1分19秒 平野スポ少 バドミントンC

20人漕ぎ親子
1分00秒 平野スポ少 バドミントンA
1分07秒 大津SS 赤龍丸
1分11秒 大津SS 青龍丸

10人漕ぎ親子
1分16秒 平野スポ少 バドミントンD
1分17秒 池の里Junior Lakers!
1分20秒 平野スポ少 バドミントンE

例によって、大津SS、平野スポ少、池の里、の三つ巴状態だ。
c0032138_18471263.jpg
まあ、つまり、三つ巴という状況は、ドラゴン専業チームの
代理戦争でもあるのだ。
すなわち
大津SS=龍人(どらんちゅ)、闘龍者(どうりゅうもん)
平野スポ少=小寺製作所
池の里=池の里

という図式だ。

この3チームは毎年琵琶湖の大会で覇権をかけて争うライバル
チームだ。

具体例をあげよう、
その1、高島ペーロン大会優勝チーム
2014年 小寺製作所
2015年 池の里Lakers! 
2016年 龍人

その2、びわこペーロン20人漕ぎ決勝戦績
2015年
優勝 池の里Lakers! 
2位 小寺製作所
3位 龍人

2016年
優勝 池の里Lakers! 
2位 琵琶湖ドラゴンボートクラブ
3位 小寺製作所
4位 龍人

ちなみに、2017年のびわこペーロンの観戦記事は、まだ未掲載
なので詳細は割愛するが、まあこの3チームの優勝争いであった。

そして、本ドラゴンキッズでは、ここ数年間、判で押したかの
ように優勝チームは以下となっている。

20人漕ぎ小学生=大津SS(龍人)
20人漕ぎ親子=平野スポ少(小寺)
10人漕ぎ親子=池の里(池の里)

今年もまたその図式が踏襲されるのであろうか・・?
c0032138_18471253.jpg
写真は、「大津SS 白龍丸」
小学生中心(16人が小学生)ながら、この漕ぎを見て欲しい。

これが1分4秒という驚異的なタイムを叩き出す驚愕の小学生
チームだ、フォームがとても綺麗で揃っている。
早く今の子供達が大人になって、琵琶湖から超強豪チームが
出現する事を望むばかりだ。

「ドラゴンボートは世界が近い競技」と多くの記事で書いている。
いずれ近い将来、琵琶湖から世界を目指し、世界に対抗できる
若手チームが育つ事を期待したい。

2021年には「ワールドマスターズゲーム関西」が行われ、
そこではドラゴンボート競技が、ここ滋賀県(琵琶湖競艇場)で
行われる事が既に決定している。

具体的な日程は、2021年5月15日(土)~5月30日(日)の
いずれかになると思うが、4年先であるので、
本大会に出場している小学生も、その頃には、15~16歳と
なっている。 
既に、ドラゴンボート強豪チーム「関西龍舟」では、その年代の
若手選手が活躍しているので、選手として若すぎる事も無い。
(注:「ワールドマスターズゲーム関西」は現状では、概ね30歳
以上の選手達による、という話だが、チーム戦の場合、どのような
年齢制限がかかるかは、今後の詳細の話になるであろう)

この琵琶湖で育ったスーパーキッズ達が、世界戦で国内外の強豪と
同等に戦う、そんな事を考えると、今後が非常に楽しみだ。

では本記事はこのあたりまでで、以下、後編に続く。


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