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【熱い季節2017】第34回 堅田湖族船競争(前編)

正式名称「第34回堅田湖族まつり 湖族船競争」は、
その名の通り、滋賀県大津市・堅田界隈で行われている
今年で34年目となる祭礼行事だ。
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ただし「湖族船競争」が始まったのは、この祭りが始まってから
3~5年程経った頃だと聞く、詳細な記録はもうあまり残って
いない模様だが、仮に、船競争の始まりを1988年頃とすれば、
これはドラゴンボート系の大会で言うと、最も古い大阪の
「天神大会」(現:日本選手権大会)の1988年開始と同じ位の
時代だ。

滋賀県(琵琶湖)では、他にも今年で25回超えの長寿大会として
「びわこペーロン」「高島ペーロン」の2つがあるが、これらより
「湖族船競争」が、僅かに古くから始まったという歴史を持つ。
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2017年8月6日(日) 今年も私は、滋賀県大津市堅田地区の
本大会の観戦に訪れた。
時刻は午前9時、会場はまさに開会式の最中である。

この場所に来るには、JR湖西線の堅田駅から、徒歩でおよそ
20分だ。駅からの距離は少しあるが、観光名所の「浮御堂」を
目指してくれば良く、迷うことは無いであろう。

ただし暑い、本日は九州の方に低速の大型台風5号が迫って
来ていて、熱帯の熱い空気を運んで、各地で猛暑日となった。

ここ滋賀県もフェーン現象に見舞われた模様で、朝から軽く
30℃越え、最高気温は36℃をオーバーする予報だ。

そういえば昨年の本大会も暑かった、およそ37℃位にまで
なったと記憶している。大会はほぼ午後1時頃までには終わる
予定だが、会場には飲食の屋台が無い(カキ氷のみある)ので、
昨年は水分補給が大変だった覚えがある。今回はその教訓を
活かし、途中でコンビニに寄って飲料を沢山買ってきたのだが
暑さでペットボトルの水も、ぬるくなってしまった。

---
さて、上の開会式で選手達が持っている旗は「自治会旗」である。

本大会は元々は、地元のお祭りであり、堅田周辺の地区毎に
分かれた、およそ17程の自治会のうち、例年14~17チームが
参加するという、地元参加率は極めて高い大会である。

競技のカテゴリーは、その「自治会の部」の他に2つあり。
「中学生の部」および「一般の部」である。

「自治会の部」は、地元堅田地区の住民である事が必須だが、
後者2つは参加資格制限は無く、どんなチームでも参加できる。
ただ「中学生の部」は実質的には例年、地元の中学生のみとなる。

「一般の部」は、一昨年までは地元の堅田にゆかりのある
企業や団体、店舗等のチームが多かった模様だが、昨年から
少し様相が変わってきた。

数年前より琵琶湖競艇場(大津市)で、「スモール選手権」が
行われているが、そこに、堅田の自治会の選抜チームが
「堅田湖族(かたた・こぞく)」の名前でエントリーを始めた
のである、過去の戦績は準決勝進出止まり(2回ある)だが、
「スモール選手権」大会は、”日本選手権”である、まったくの
ビギナーチームが全国から集まるドラゴンボートの超強豪に
混じって、それだけの成績を残せる筈もなく、話を聞いてみると
この堅田「湖族船競争」の選抜チームであった訳だ。

この縁で、昨年2016年の本大会には、滋賀県のドラゴンボート
専業チーム「小寺製作所」およびスモール選手権大会で毎年
太鼓のパフォーマンスを行ってくれている、和太鼓チーム
「湖鼓Ro(こころ)」と、ドラゴン専業チーム「GPO」の
コラボチームが初参戦した。

その結果「小寺」と「湖鼓Ro(こころ)」は、昨2016年の
本大会の「一般の部」で、優勝と準優勝という成績を収めた。

昨年までの本大会では、一般の部への参加費は「無料」という
太っ腹な状況であり、逆にこれだと参加しずらい雰囲気もある。
だが、今年からは少額(3000円?)だが参加料を取るようになった
これは賞金(3位まで)および参加賞(全チームにビール2ケース)
に充当すると聞く。そして「一般の部へのドラゴン専業チームの
参戦は大歓迎である」と大会実行委員の方は、おっしゃっている。

これらから、一般の部の参加チーム数は年々増えてきており、
今年は11チームにもなった。

今年からの新規エントリーには「高島ペーロン」の強豪チームと
してお馴染みの「松陽台」(しょうようだい)が居る。

「松陽台」は、「伝説(レジェンド)」と、若手チームの
「守(もり)のシルバニアファミリー」のダブルエントリーで
気合十分だ。

ただ、「あまりにチーム数が増えると心配なのは、大会会場の
選手村があまり広くないので、混雑する事だ」と、運営側は
おっしゃっていたのだが、今回私が見た感じだと、あと5~6
チーム位は、余裕でテントを置けそうな雰囲気である。
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午前9時20分過ぎ、早速「自治会の部」の予選が始まった。

本大会のルールだが、まず通称「バスタブ艇」と呼ばれる
幅広の専用艇を使用、この艇は、あまりスピードは出ないが、
安定感が圧群に高く、ビギナーを中心とした操船でも転覆等の
アクシデントの心配は少ない。

クルーは、12人の漕手と、船長、太鼓、舵手の計15名、
漕手の欠員は認めるが、他は必須だ(注:派遣舵制度は無い)
クルーは勿論、全員ライフジャケット着用である。

レース長は250mのコースをターンして往復の500m戦。
ターンの良否が勝敗に強く影響するペーロン的ルールだ。

タイムは、およそ4分台の前半位。仮に4分10秒となった際
艇の速度は500m÷250秒=秒速約2mとなり、これはドラゴン
ボートでの軽量艇の、およそ半分くらいのスピードだ。

ただし、本大会の会場は風が強い事もある、往復で風向きが
変わるのでタイムへの影響は少なそうではあるが、それでも
毎年の大会環境で、20秒程度のタイム差は出てくる模様だ。

マイパドル(カーボン等)の使用は現状は認められていない
模様だが、今日の実況放送の中で、そこに少し触れていたので、
今後はルールは変わるかも知れない。

先に「ビールが参加賞」と書いたが、水難事故防止の為に
勿論、大会中の飲酒は厳禁である。

写真撮影だが、天候が良い場合、大会の開催時間(概ね午前中)
は、レースの模様を撮る場合は、強烈な逆光となる。
これは一般的な撮影機材では防ぎようが無く、加えてレースは
陸地からの距離も大変遠い為、かなり長い(フルサイズ換算で
700mm程度以上の焦点距離の)超望遠レンズの使用が必須となる。

本大会の一般カメラマンによる撮影は困難だと言えるであろう、
大会会場には一般アマチュアカメラマン等の姿は見られず、
ネット上にも本大会の写真は本ブログを除き、殆ど見当たらない。

今回、大会本部側が気を利かせてくれて
「審判艇に乗って撮影できるように手配しましょうか?」
と提案していただいた。
その配慮は非常にありがたいのだが、他の観戦記事でも良く書く
ように、水上(ボート上)からの撮影は、「揺れる(ブレる)」
「撮影アングルの自由度が無い」「選手達と話が出来ない」
「陸上(会場)で起こった事態に対応できない」という四重苦が
あり、1枚の(報道的or趣味的)写真だけを撮るならば良いが、
大会全般の記録的な写真を撮る上では相当に困難となる。
申し訳ないけど、水上艇からの撮影は、遠慮させていただいた。
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こちらは実況放送席。良く盆踊りで使うような櫓(やぐら)の
上にあり、レースの模様が良く見渡せる。
おまけに、地元でこのレースを何十年もやっている訳だから
解説の内容は相当に詳しく、また、選手達もほとんど顔見知り
なのだろう。よって、非常に面白い。

レースの順位予想やタイム予想も、お手のもので、精度も高い。
ここまで詳しければ全く問題なく実況解説を参考にできる。

その事が写真撮影に何が影響するか?と言えば、レースが
接戦になる事が予想される場合と、強豪チームの独走が予想
される場合では、撮影ポジションが変わるのだ。

その他、レーンの順番とチームの前後関係(速さ)によっても
撮影ポジションは変化する、だからできるだけ精密な事前予想
がレースの写真を撮る上では必須だ。

ドラゴンボートのチームであれば、私も十何年もレースを
見てきているので精密な予想ができる、しかし、本大会はまだ
観戦が2年目だし、地元自治会は他の大会には出場しないので、
予想がし難い。
でも、私も昨年の観戦時の記録を参考にしたり、あるいは
ここ数年の順位結果等も調べているので、どの自治体チームが
強いのかは、だいたい把握している。

強豪は、具体的には「小番城(こばき/ごばんぎ)」「柳田」
「衣川(きぬがわ)」「堅田第一」「永楽」「今堅田」である。

一昨年までの5年間は「小番城」が連覇を続け、昨年(2016)
は「柳田」が6年ぶりに優勝した。

このあたりの基本情報は、昨年の本大会観戦時で、だいたい理解
していたし、今年の観戦前に昨年の記録もチェックしてきている。
そうで無いと、なにも知らない(覚えていない)ままでは、
大会の見所がわからなかったり、撮影のポジションを決める上でも
不利になったりするからだ。

ここがボート競技の観戦撮影の基本中の基本である事は、
他のドラゴン関連記事でも何度も繰り返し述べている。

----
で、2つ上の写真では、予選第1レースにおいて昨年優勝の
「柳田」が「堅田第一」に破れている波乱のシーンだ。

なお、昨年の大会では、各レースは4艘建てで、自治会の部では
予選の2位までが準決勝に進出でき、準決勝2位までが決勝進出
というレースフローであったのだが、今年は参加チーム数が多く、
準決勝戦が廃止された。

よって、予選では1位のチームのみ決勝に進める、つまり上記に
あげたような地元自治会の強豪チーム同士がぶつかった場合、
どちらかは必ず敗れてしまう、という非常に厳しいルールだ。

・・まあ、とは言え、高校野球等でも強豪校同士がぶつかれば、
どちらかが破れるので、それと同じではあるが。

という事で、敗者復活は無いので、予選で1位を取れなければ、
もうその時点で終わりだ。参加賞のビールを貰って撤収するしか
無く、朝早くの、たった1レースだけにしか出られない、という
事になる。

昨年の覇者「柳田」は、1秒差で無念の予選敗退となった。

レースのルールは厳しく、暑さも逆光も厳しいが、それにしても
この会場は、風光明媚な良い環境である。 
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琵琶湖の風は気持ちよく、水もそこそこ綺麗だが、琵琶湖でも
このあたりでは、まだ藻が発生しやすい(ここより北の高島市
とかになると、ぐっと水は綺麗になって湖水浴も出来る)

空には水鳥が飛び、陸上では蝶やトンボを見かける。

湖面には、漁船、観光船や、ジェットスキー等が行き交い、
遠く水着姿のオネイサン達がレジャーボートに乗っている
シーンも見かける事がある。
その中で、船競争の艇が、湖面をすべるように進んでいく。

風は通常北から(画面左)から吹いている事が多く、
この為、自治会旗は帰路(艇が左向き)では、文字がはっきり
見える。ただ、今日は風は不規則な方向で吹いていた事もあり
往路(艇が右向き)では自治会旗がなびかない場合もあった。
でも、だいたいそのあたりで風の向きがわかるし、タイムへの
影響もある模様だ。

上記予選第1戦では、昨年優勝の「柳田」は、4分21秒。
それを上回った「堅田第一」は、4分20秒であった。

これらのタイムは昨年の自治会の部の優勝タイムにほぼ等しく、
レースのコンディションは、さほど悪く無いという事であろう。
ちなみに、この後の予選で各チームは、さらに昨年よりタイムが
伸びていて、漕ぎ易いコンディションとなっていたと思う。
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自治会の部、予選第2レース、地元強豪の「永楽」のターンの模様
これもなかなか見事だ、
「永楽」は、他チームを圧倒して1位抜け、4分27秒とまずまずだ。
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自治会の部の予選第3レースには、地元最強と思われる「小番城」
が出る。

「小番城」は、地名としては「こばんぎ」が正しい模様だが、
地元の人達は、殆どが「こばき」と言っている。

「小番城」もまた、ターンの際に内側のパドラーの漕ぎが
止まっていない、ターンが上手なチームはたいていそんな感じだ。

その後、どこかのチーム内の会話を聞いていたら、
舵手がメンバーに向かって
舵「皆、漕ぎを絶対に止めるな、オレがなんとか曲げてやる」
とも言っていた。

もし凄いテクニックのチームがあれば、内側の漕手と外側の
漕手では、レート(漕ぐ回数)や、ストローク(漕ぐ強さ)に
差を出したり、それを、太鼓手や監督が指示したりするので
あろうが、まあ、漕手がきっちりと揃うくらいのレベルで無いと
そこまでやりたくても無理であろう。地元チームではまだまだ
漕ぎのピッチ(漕ぐ速さ)が、あまり揃っていない事もあるのだ。
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「小番城」は、後半で強豪の「衣川(きぬがわ)」に、かなり
追い上げられたが、ラストスパートで振り切った。
タイムは、4分04秒と速い。

これは昨年の「小番城」の決勝タイムに比べ、およそ15秒も
短縮している。しかし、他チームも概ね短縮しているので、
特別速かったというよりは、コースのコンディションが良好で
あったのだろう。

ちなみに「衣川」は4分13秒と、予選全体の中で2位となる
好タイムを出しながらも、レース組み合わせの不運で予選敗退
となってしまった。

なお、「予選全体を通して上位の4位までのタイムを決勝進出
できるようにしたら公平だ」と思うかも知れないが、実際には
そこまで単純なものではなく、コースのコンディションは
時間帯によっても刻一刻と変化するのだ。

本ブログの前記事「高島ペーロン」においても、今年の大会は
朝のうちは酷い強風で、4分台で走るのがやっとだったのが
風がおさまってきたら、皆、3分30秒で漕ぎきるようになった。
コンディションが少し変わるだけで、30秒も差が出るのだから
タイム上位のチームを決勝に進めるのも、公平とは言い切れない。
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自治会の部、予選第4レース、こちらは3艘建てだ。

手前レーンより「今堅田」「天神山」「今堅田2」が、なかなかの
接戦、ターン折り返し後は、「今堅田」と「天神山」の激しい
トップ争いとなり、「今堅田」が本予選を制して決勝進出。

なお、天神山は2秒差であったが、この艇はスピードが出ないので
見た目が僅かの差でも、1秒から2秒のタイム差になってしまう。

これで「自治会の部」の予選は終わりだ。
決勝進出チームは以下の通り(レーン順、手前より)

白レーン:予選4分20秒:堅田第一
青レーン:予選4分36秒:今堅田
黄レーン:予選4分27秒:永楽
赤レーン:予選4分04秒:小番城
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さて、「自治会の部」の決勝戦は激戦になる事も予想されるが
ここは予選タイムがトップで、かつ一昨年まで5連覇をしていた
「小番城」が順当に勝つようにも思われる。

決勝戦の模様は、本記事の最後で紹介するとして、それより前に
行われた「中学生の部」のレースについて紹介しよう。
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「中学生の部」は4チームが出場している。
なお、昨今のご時勢なので、どこの中学であるとかの詳細や、
子供達の顔がはっきり写っている写真は掲載しないようにする。

「中学生の部」は、いきなりの決勝戦である、
さしものマリンスポーツ大国の滋賀県であっても、中学生で
ボート部のクラブ活動がある、というのは聞いた事が無い。

毎年観戦撮影をしている「びわこドラゴンキッズ選手権」は
小学生を中心とした大会だが、バドミントンとかサッカー系の
スポーツチームが強いようにも思える。

本大会では、例年、サッカー部やバレーボール部が強いという
雰囲気であるが、今年はどうか・・?
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今年の優勝は、「女子ソフトテニス部」であった。

ちなみに、腕を使う競技をやっている方が、ボート系は若干
得意なようなイメージもある。

それから、女子チームが強いという件だが、これは小学生の
大会を見ていても思うのだが、小学校高学年から中学校低学年
位迄は、女子の体格が男子を上回る。男の子が急に大きく成長
するのは、概ね14~15歳くらいからだ。
よって、このくらいの年齢であれば、性別はハンデにはならず
むしろ小学生のドラゴン大会では女の子達の方が選手としては
頼りになる訳だ。
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こちらの中学生チームは、なかなか進まず、タイムアウトで
失格となってしまった、途中からモーターボートに曳航されて
スタート地点に戻ってくる。
まあでも、ボート競技は初挑戦だったのでナイスファイトだ、
これに懲りず、また機会があれば来年リベンジを・・

---
さて、中学生の部は別途表彰式が行われて終了だ。

残すレースは2レース、一般の部の決勝と自治体の部の決勝で
あるが、本記事「前編」では、あえて一般の部の詳細は伝えて
いない、そのカテゴリーは「後編」で紹介する予定だ。

本記事では、時間は前後するが、引き続き「自治会の部」の
決勝戦の模様について伝えていく事にしよう。

---
「審判艇」の、赤旗が白旗に変わるとレース開始可能だ。
「位置について、よ~い」「ポワーン」と、船の警笛が鳴って
レース開始だ。
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レース序盤から、一番奥の赤レーン(赤色の艇)の
優勝候補「小番城」が猛然とダッシュする。

なお、レーンの色は、艇の色と、ターンする旗の色とは同じで
あるが、自治会旗の色は当然無関係だ、レーン順は抽選に
よって決められ、自治会旗の色も各々まちまちとなっている。

手前、白レーンの「堅田第一」も、「小番城」に負けじと
追いすがる、なにせ「堅田第一」は今日の予選第1レースで
昨年優勝の「柳田」を破って、決勝に進出したのだ。

今日の調子であれば「小番城」をも破って、自身のチームに
優勝をもたらしたいに違い無い。過去全ての戦績は知らないが、
少なくとも、ここ6~7年で「堅田第一」の優勝は無いのだ。

----
ただ、この大会は、500mという中距離ながら、漕ぐ時間は、
4分以上と長丁場だ、他のドラゴンボートのスプリント(短距離)
戦では、200~250mの距離で、およそ1分だ、このあたりが
漕手たちが連続して全力を出し切れる限界の時間であり、
4分ともなるとバテてしまうドラゴン選手も非常に多い。
(たから長距離戦は苦手な選手が多い)

本大会は、特に帰路において、向かい風となりやすく、かつ
全力で漕げる時間オーバーでバテてしまうチームが続出する。
まあウルトラマンのカラータイマーと同じく、3分間くらいが
選手達の限界なのであろう・・

すなわち、前半で勢い良く飛び出したとしても、最後まで
そのペースが保てるかどうかは大いに疑問なのだ。

それは私だけの印象ではなく、実況解説でも
実「さて、最後までこのペースでいけますかねえ?」
というフレーズが各レースで非常に多かった。

本大会の実況解説は、本大会を何十年も見てきたと思われる
超ベテランによる詳細なものだ、後半バテてしまうような
チームは目の前でいくらでも見てきたのであろう・・

現在リードしている「小番城」は、何度も優勝している強豪
なので、そうしたペース配分は熟知している事であろう。

そうなると、本レースの注目点は2位争いかな?

前半で飛ばしている「堅田第一」か、あるいは・・
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予選でもターンが上手いと感じた「永楽」が、また見事な
ターンだ、これで恐らく2位に浮上であろう。

後は後半戦の直線勝負だ、今日のコンデイションならば
帰路はおよそ2分。

しかし、私も、ここでターン地点近くの撮影ポジションを
放棄して、ゴール地点に走らなければならない。

ターン戦の撮影において、決勝戦などの実力伯仲のレースの
場合は、スタート後は、できるだけターン位置近くに待機し
ターンの模様を撮って、その直後、速やかにゴール地点に走る、
という撮影セオリーがある。
これは、ここ数年の「高島ペーロン」大会での撮影で身に
つけたものである。

問題は「走って艇に追いつけるのかどうか?」という点だ。

「高島ペーロン」艇は、600mを約200秒で走るので秒速3mだ。
これは、時速約10kmに相当するので、撮影機材などの重たい
荷物を抱えた状態でも結構ちゃんと走らないと追いつけない。

なお、ドラゴン艇は秒速4mにもなるので、身軽な状態で走らない
と、まず追いつけない。

本「湖族船競争」の艇は、秒速2mで、これは時速約7kmだ、
これであれば、早足程度で歩いても、なんとか追いつける。
加えて、ターン近くの撮影地点からゴール近くの撮影地点迄は、
コース長より短く、およそ200m。これを2分で戻れば良いので、
早足でも十分に追いつく。

今回はちょっと余裕をかまして、早足で戻りながらもレースの
途中を超望遠で撮ってみる事にした。
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だが、歩きながらの超望遠撮影は、思ったよりずっと難しい、
つまづいてコケる可能性もあるので、良い子は真似しない方が
良いであろう(笑)

後半戦、残り約50m地点でのレースも模様は、「小番城」が
まだリードである。「永楽」がずいぶんと追ってきてはいるが
半~1艇身の差があるので、2.5~5秒差はあると思う。
これは「小番城」の逃げ切りが確定の状態だ。

なお、右側の艇、「永楽」の自治会旗は片側の留め具が外れて
しまって風になびき読めない状態だが、艇の色(黄色)で識別が
可能だ。
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決勝レースを終えて帰ってくる4艇。
順位だが、「小番城」「永楽」「今堅田」「堅田第一」となった。
「堅田第一」は帰路でスタミナ切れになってしまった模様。
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こちらは表彰式の模様。
1位~3位には入賞という事で賞金が出る。
また、全チームには参加賞も出る(ビール2ケース)

なお、一般の部にも同様に賞金と参加賞が出るが、賞金の金額は
自治会の部とは異なると思う、今年からは一般の部の参加費で
賞金と参加賞をまかなっているそうだ。
中学生の部は勿論ビールが参加賞では無いが、何の賞品が出る
のかは知らない(聞きそびれた)
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優勝した「小番城」チームの記念撮影。

なお、今回、閉会式終了後に様々なチームの集合写真を撮って
いて忙しく、肝心なものを撮り忘れた(汗)
それは「決勝のタイム一覧」を張り出したボート(板)である。

ドラゴンボート大会では、終了後に全レースのタイム一覧を
エクセルの表でプリントアウトしたものを貰ったり、あるいは
ドラゴンボート協会のHPに、同じデータがPDFで載っていたり
するので、後でその参照は容易なのだが・・
本大会や高島ペーロン等の地方大会では、大会本部で張り出した
タイム一覧表しか、記録が公開されていないのだ。

まあ、基本的には、地元のお祭りという事であるから、順位等は
勿論記録しているが、あまりそういうデータをアーカイブしたり
外部に公開したりという概念は無い、だから私としてはタイムを
張り出したものを撮影しない限り、タイムはわからないのだ。
(ラストの2レースは、忙しすぎて、それを撮影するのを、
すっかり忘れていた・・汗)

たしか、うろおぼえだが、本大会の「小番城」の優勝タイムは、
4分を僅かに切る程度ではなかっただろうか? 

「小番城」は昨年の大会(準優勝)では4分20秒位であったが、
今回は、昨年大会よりも20秒くらいは全体にタイムが短縮されて
いる、レースのコンディションが良かったという事だ。

「小番城」のメンバーによると
小「何年か前に、4分を切って優勝した事がありますよ」
との事だったので、今年も同じ位の好タイムであったと思う。

まあタイムはともかく、「小番城」の2年ぶりの優勝おめでとう
ございます、見事なレースでした。

さて、前編はこのあたりまでで・・ 続く「後編」では、
「一般の部」のレースの模様について紹介して行こう。


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