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【熱い季節2016】第4回スモールドラゴンボート日本選手権大会(後編)

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2016年10月23日(日)に滋賀県大津市のびわこ競艇場にて行われた
「第4回スモールドラゴンボート日本選手権大会」の模様より、後編。

今回は、同大会での「選手権オープンの部」について観戦記事を
書いていこう。
いわゆる「花形カテゴリー」であるが、まずは、過去の本大会の
同カテゴリーの入賞結果をおさらいしておく。

第1回大会(2013)
1位:磯風漕友会A
2位:磯風漕友会B
3位:津奈木(つなぎ)海龍

第2回大会(2014)
1位:津奈木海龍A
2位:bp
3位:津奈木海龍B

第3回大会(2015)
1位:bp
2位:bpジュニアB
3位:bpジュニアA

圧巻は、昨年の「bp」によるワンツースリー・フィニッシュなのだが、
それ以前の「bp」はどうだったか?と言えば、
まず、2013年の時点(bp結成後初年度)では、2チーム参戦して
いたが、「磯風」や熊本の「津奈木」に歯が立たず準決勝で敗退だ。
2014年は「bp」が2位に入賞しているが、サブチーム「DDT」と
「都島」は、「一般の部」カテゴリー(現在の普及の部)に参戦して
そこで1位と3位、という感じであった。

ちなみに「磯風」は2014年以降は不参加となっている。
そして「津奈木」の強さも光ったのだが、2015年以降は不参加だ。

---
さて、本大会では「bp」(冒頭の写真)の牙城を崩せるチームは
出てくるのであろうか? そこが本カテゴリーの見所であろう。
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こちらは「香港チャイナ ドラゴンボートチーム」
勿論海外からの参戦だが、日本人の選手も混じっている模様である。

海外チームは速いのが定説だが、どれくらいなのだろうか?
ちょっと予選タイムに注目してみよう。
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予選第1回戦では「香港」は 57秒台、これは同レース3位の成績だ、
続く敗者復活戦では、56秒台で1位抜け、無事準決勝進出となった。

まあ「bp」(「bpネクスト」とダブルエントリー)が、2チームとも
55秒台なので、「香港」チームでは、少し届かない模様だ。

さて、予選第1回戦で、その「香港」や、強豪「東京龍舟ワイルド」
を抑えて1位抜けしたのは、鹿児島から参加の「伊佐龍舟」だ。
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「伊佐龍舟」の予選タイムは55秒台と、[bp」と同等だ。
これはなかなかだ!「刺客が現れた」という感じだろうか。

「伊佐」とは今回色々話をする事が出来た。
まず、鹿児島はドラゴンボート競技が盛んな模様で、例えば、
この日(10/23)に開催されている「根占(ねじめ)大会」がある。

地元の根占大会に参加せず、わざわざ琵琶湖の本大会にまで
参戦してくるくらいだから、相当の実力と自信なのだろうか・・?

次いで、鹿児島の大会には、そのものずばり「伊佐大会」がある。
匠「確か、伊佐でも大会がありますよね?」

なんとなく、すっと話に入っているのだが、まあ、知らないチームで
あっても長年の経験から大丈夫だ、それに「伊佐」の選手の一部は、
私のブログも読んでいただいていて、「あ、匠さんですか?」と
答えてくれていたのでバッチリだ。

伊「はい、伊佐でやっています、70チーム位が参加しますよ」
匠「そんなに沢山のチームが来るのですか?何処でやるのですか?
  確か、伊佐は海に面していませんよね?」
伊「川でやるのです、塞き止めています」
匠「川に内と書いて、”せんだい”川ですか?」
伊「はい、よくご存知で」
匠「第二次大戦中の軽巡洋艦に”川内”という艦があるのですよ、
  魚雷を撃って活躍しました」
伊「知らないなあ・・」 
(ちょっとマニアックな話をしすぎたか?汗

ちなみに大戦中の戦艦は、大和、武蔵、長門等の国(県)の名前、
空母は鳥や飛ぶものに関係する名前(瑞鶴、大鳳、飛龍等)
重巡洋艦は山の名前、軽巡洋艦は川の名前、というルールがあった)

伊「で、今度、国体があって、伊佐がその会場に選ばれたのですよ」
匠「ほう、すると予算がついて”川内川”が整備されるわけですね」
伊「そうなんです、で、今日はその件を広めるためにも、この大会に
  参加させていただきました」
匠「わかりました、またブログでも書いておきましょう」

詳しい情報だが、2020年に鹿児島県で国体が開かれる、
そのボート競技(カヌー等)の会場が伊佐市となっているとの事だ。
(オリンピックイヤーなので覚えやすいであろう)

なんだか興味が出てきた、
「いさドラゴンカップ」は、公式HPで過去の大会の戦績等も参照
する事ができる。
それによると、実力別カテゴリー分け制度を採用していて、
小学生、中学生の部、女子、オープン、チャンピオンというカテゴリー
となっている。チャンピオンの部には「津奈木」「不知火」「JNC水俣」
と関西の大会にも参戦した事のある強豪チームの名前が目立つ。

なお、そこに「伊佐龍舟」名前はなく、また2014年の本大会に九州から
参戦し決勝戦に進出した「怒涛飛沫(どとうしぶき)」の名前も無い。
恐らく「伊佐」や「怒涛」は、関西への遠征時に有志メンバーを集めた
チーム形式なのであろう、例えば、鳥取から来る「東郷ドラゴン」
(しげる、加藤家など、東郷湖大会の強豪による混成チーム)等と
同じような感じなのかも知れない。
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こちらは「伊佐龍舟」のドラマーの女性。
伊「匠さんのブログの、美女特集に載りますかね?」
匠「はい、勿論!」

さて、「伊佐」だが、やはり九州勢はなかなか速い、これは決勝進出は
確実だと思われ、「bp」や「東ドラ」「東海」等の各地の強豪チームと
激戦となる事が予想される。

2週間前の静岡の「ツナカップ」大会でも、東京、埼玉、横浜、愛知、
大阪、兵庫等全国から強豪が集まった形になって、大いに盛り上がった。
私はツナカップの名MCの「スナオさん」に、
「実況の時にチーム名だけではなく、都道府県名を入れてください」
と提案して、そのように放送して頂いた。
「だって、全国規模の大会みたいで格好いいでしょう」と、
その事にスナオさんも賛同してくれての措置だった。
(ツナカップの会場=ドリームプラザは一般観客の数が多い)

本大会も今日は結構一般客が観戦している。
まあ、今回は天候に恵まれたのが幸いしているのだろう、雨降りの時は、
一般観客の数は、数えるほどしかおらず、寂しい状態なのだ。

余談だが、2021年に「関西ワールドマスターズゲームズ」という
生涯競技の国際大会があり、そこに「ドラゴンボート」の種目があり
それが琵琶湖で行われる事が決定している。
場所は、ここ「競艇場」であると聞いている。その際は沢山の観客で
この会場が埋めつくされるに違いない。5年程先だが楽しみだ。

----
さて、「伊佐龍舟」だけでも刺客としては十分かと思ったが、
今回は嬉しい事に、九州から、もう1チーム参戦していただいている。
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こちらは、熊本からの「JNC(株) 水俣製作所」チームだ。

何人か知った顔も見かける。
匠「もしかして、”津奈木”さんですか?」
J「いや、完全に”津奈木”という訳では無いのですが、まあ、
  一緒にやったりもしていますよ」
匠「なるほど。確か”水俣”と”津奈木”(注:いずれも地名だ)
  は、近くでしたよね?」
J「はい、車だったらすぐです。”伊佐”とも近いですよ」

匠「しかし、その地域に強いチームが揃っていますね。
  JNCさんというのは、確か電子部品を作っている会社ですよね」
J「はい、液晶などを作っています、しかし、電気製品の表とかに
  JNCのブランド名が出ることはありませんが・・」
匠「まあ、私はエンジニア系ですからね、部品レベルであっても、
  聞いた事がありますよ。
  で、今日は”津奈木”さんは、”根占(大会)”ですかね?」
J「恐らく、そっちに行っていると思いますよ」

匠「たまには、こっち(琵琶湖)にも来て、と言って下さいよ(笑)
  まあ、過去1度優勝しているから、もういいのかな?
  それと”遠征するとお金がかかる”とも言っていたし・・(汗)」

「JNC水俣」だが、さすがに九州勢であって、なかなか速い。
予選1回戦では56秒台と、こちらもまた「bp」に迫る勢いだ。

さて(決勝の予想が)わからなくなってきたぞ・・

予選1回戦終了時の好タイムのチームを整理してみよう。

55秒台:bp、bpネクスト、東海龍舟、伊佐龍舟
56秒台:JNC水俣、東京龍舟ワイルド
57秒台:香港チャイナ

今回、オープンの部には18チームと、そこそこ多い数のエントリーが
あったが、極めてレベルが高い。

これでは、予選タイム1分数秒台の中堅ドラゴン専業チームはもとより、
強豪と呼ばれているチームでも、予選1分ジャスト前後、という状態
では、これら上位チームには、手も足も出ないであろう。
つまり「超」強豪クラスがごろごろ居るカテゴリーだという事である。

それに、57秒台迄に既に7チームがひしめく状況だ、
決勝進出は5チームである。つまり、準決勝の段階で強豪同士の
つぶし合いがある訳だが、仮に、たまたま組み合わせに恵まれて、
下位タイムのチームが順位順で決勝に進出できたとしても、正直、
全く勝ち目が無い。

近畿圏の専業チーム達には、ちょっと申し訳ないが、このハイレベル
な戦いの模様を中心に記事を進めざるを得ないであろう。
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でも少しは他の専業チームの様子も紹介しよう。

写真は、選手権オープンの部敗者復活第2試合、手前1レーンより、
「関空飛龍」「すいすい丸 さくら」「Rスポーツマンクラブ」
「琵琶ドラ プレミア」「近畿車輛電龍B」となっている。

2位までならば準決勝進出、3位だと「B決勝」進出だ。
3レーンの「R」がやや先行しているように見えるが、ほぼ全チーム
が団子状態だ、結果も、1位から4位までが1分00秒00から、
1分01秒00迄の1秒の中に全て入ってしまうという大接戦。
本レースからは「R]と「すいすい丸さくら」が準決勝に進み、
「関空飛龍」と「琵琶ドラ プレミア」がB決勝進出となった。
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こちらは「IHI相生」チーム。
およそ1ヶ月前にも琵琶湖まで来てくれていた、それは連覇中の
「1000m選手権」に出場する為であったが、長距離の得意な
「IHI相生」だ、見事優勝し、何と3連覇であった。

ただ、長距離は良いのだが、どうも短距離は振るわない。
匠「今日の調子はどうですか?」
I「厳しいですね~、強いところばかりです」

まあ、そうだろうなあ、さしもの強豪「IHI相生」であっても
1分丁度くらいのタイムだ、これは決して悪いタイムではなく、
例えば、滋賀の強豪チームの「池の里」や「小寺」と同等だ、
だがしかし、トップクラスのチームは55秒台なのである、
これはちょっと厳しい状況であろう。

「IHI相生」は、敗者復活戦で2位となり、なんとか準決勝に
進めたが、まあ今日の状況で準決勝であれば御の字であろう。

事実「B決勝」(準決勝に惜しくも進めなかったチームによる下位決勝)
の出場チームは、以下、成績順に、
1位:近畿車輛電龍A
2位:関空飛龍
3位:池の里Lakers!
4位:小寺製作所 錺部
5位:琵琶ドラ プレミア

となった。
そのB決勝レースの開始前に、滋賀のチーム達と話をしていたが、
滋「これでは、滋賀県決勝だなあ・・」
匠「そうですね、滋賀の強豪チームがみんな入っているし」
という感じであった、しかし、その滋賀チーム達は、大阪の2つの
チームの後塵を拝し、B決勝でも3~5位となった。
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「池の里」いわく
池「まいったなあ、今日はレベルが違いすぎるよ」
「小寺」いわく
小「完敗だな、チームの皆にも良い刺激になったと思うよ」

まあ確かに、琵琶湖で行われるドラゴンやペーロンの大会数は多い、
私も今年はローカル大会を含めて、今日で7大会目の観戦となっている。

しかし、その多くの大会では、滋賀県のチームが優勝しているし、
1000m大会など優勝できなかった大会でも2位や3位をキープした。

だが、本大会では、滋賀県チームは全滅に近い状態なのだ、
滋賀県チームが「レベルの高さ」を実感したのも当然かも知れない。
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選手権オープンの部、準決勝第1試合、手前1レーンより
「東海龍舟」「伊佐龍舟」「香港チャイナ」「東京龍舟ワイルド」
「すいすい丸さくら」

「東海龍舟」は今年は戦績が良い、日本選手権こそ珍しく決勝
進出を逃したが、高石大会3位、KIX大会がコラボチームで優勝、
中川運河大会準優勝、ツナカップ優勝、という感じである。

ただ、遠征試合が多いので、メンバー構成はその都度変化する
場合が多い模様だ、本大会では結構「ガチ」なメンバーの模様で、
予選1回戦から55秒台の最速レベルのタイムを叩きだしている。

この準決勝は2位までは自動的に決勝進出、3位はタイム順だ、
今回も「名古屋の名門」の名に恥じないよう、決勝進出はマスト
であろう。

だが、アクシデント発生!
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「東海龍舟」と「伊佐龍舟」がニアミス。
どちらかがコースを曲げてしまったのであろう。
蛇行はドラゴン大会全般を見れば珍しい事ではない、
だが、超強豪クラスのレースにおいては、かなり珍しく、
数年に1度程度しか起こらないであろう。

舵手の方に聞く所によると、ブイの位置が風で少し動いている
事が1つ、そして、ブイの色が、本来は、100,150,200mとか
の各地点でレーン毎に全て同じ色なのだが、本会場は元々競艇用の
会場なので、ドラゴンのように直線でレースが行われる事は想定して
いないからか?ブイの色が同じレーンでも異なってしまっている。
これを錯覚して、どのブイを目指して行くのか、わからなくなる模様だ。
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審判艇からは詳細の様子を本部とやりとりしている模様、
結果的に「東海龍舟」が1秒のペナルティとなったのだが、
それを加えても「東海」は、55秒台と恐ろしく速い。
結局、決勝進出の順位とかに影響は全くなかった。

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さて、これで決勝進出チームが決定したのだが、
その前に「女子の部」の結果を報告しておこう。
中編でも書いたように、今回の大会は女子のチーム数が少なく
ちょっと寂しい感じだ。
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こちらは「Rowing Team 浪わ エンジェルス」

匠「今日は”浪わ”さん、女子を集めてきましたか」
浪「はい、エンジェルスで~す」
匠「”エンジェルス”ですか?」
浪「あ、今、笑ったでしょう?」
匠「いえ・・(汗) 
  ところで、”浪わ”さんの本拠地って、今、大阪ではなく
  ”奈良県吉野郡”ですよね」
浪「はい(と選手の1人の方が言う)、それは私の家なのです」
匠「どこかのチームの選手から”奈良のチームなんですか?”と
  聞かれましたよ、”浪わ”だから、普通は大阪ですよね(笑)」
浪「奈良は事務局の住所ということなんですよ」
匠「はい、承知しております、さすがに”吉野”では練習場所が
  無いでしょう(汗)桜を見に行くには最高ですけどね」

それから、中篇で表彰された模様を紹介した「Spirits Club」も、
勿論女子の部にエントリーしている。

さらに「東京龍舟プラチナ」も参戦している。
東「”河童”さんとも戦いたかったですね」
匠「ああ、”河童”さんは、今日はたぶん鹿児島に行ってますよ、
  結構、遠征好きな模様ですよ、まあ楽しそうですけどね」

女子の部は2回戦タイム合計制である。昨年の本大会の女子の部では
「全チームに3回は漕がせてあげたい」という配慮で、3回戦制度で
行われたのだが、まあそれも良し悪しあって、競技という面から
考えると、最初の2回戦でどこかが1位、1位となったら、3回戦目に、
いくら他のチームが頑張っても逆転優勝はできない状況であった、
かと言って、仮に、3回戦目にポイント数を大きくするのも無理だ、
それではまるで、TVバラエティのクイズ番組で「さて、最終問題は
大逆転チャンス、ポイントは400点です」とかいうのと同じで、
「それじゃあ、最初からコツコツ頑張ってきた人はどうなるんだ?」
とテレビに向かって、ツッコミを入れているような感じとなる。
まあ、2回戦制というのが妥当なところであろう。

女子の部の結果は「東京龍舟プラチナ」が見事に本大会初優勝。
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やはり「東ドラ」は今年はなかなか調子が良い。
関西圏の各大会でも、優勝または入賞が目立つ。
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金銀のメダルを沢山貰って喜ぶ「東京龍舟」の女子選手達。

このメダルは、ご存知、金属加工を得意とする「小寺製作所」が
毎年作っているものである。

「東京龍舟」の選手が、ちょうど閉会式で隣に居た「小寺製作所」
の選手に聞く。
東「これって、”小寺”さんの所で作っているのですか?」
小「はい。でもまあ、ボクが作っている訳では無いですけどね」

「小寺製作所」の社長の小寺氏に以前聞いてみたところ、
小「通常の仕事に影響が出たら困るから、実はオレが残業時間に
  コツコツと作っているのだよ」
と言っていたが、果たして真偽のほどは・・?(笑)

----
さて、では、おまちかね「選手権オープンの部」の決勝戦の模様だ。
決勝進出チームは以下のとおり(レーン順)
1)bpネクスト
2)東京龍舟ワイルド
3)bp
4)東海龍舟
5)伊佐龍舟

前述の速い7チームのうち、「香港チャイナ」と「JNC水俣」が
準決勝で敗れてしまった。まあ、超強豪同士がぶつかるので、
どこかが負けるのはやむを得ないのだが、それにしてもハイレベルだ。
そしてこれも前述の通り、滋賀県などの強豪チームも全滅だ、
関西勢は「bp」の2チームだけで、他は東京、愛知、鹿児島という
感じで、まさに「日本選手権」にふさわしい。

この1戦は、観戦側からしても非常に興味深い、
昨年のように「bp」が上位を独占するという事もなさそうだ、
本年調子の良い「東ドラ」、そして同じく本年好調な上に、今日は
とてつもなく速いメンバーが揃っている名門「東海龍舟」
さらに、鹿児島からの刺客の「伊佐龍舟」

時刻は午後4時前、風がやや出てきて肌寒いが、この決勝を前に
会場には熱気が満ち溢れているようにも感じる。敗退したチームの
選手達も観戦デッキに集まってきている。撮影の場所もちょっと困る
位の混雑だが、まあ、ほとんどが皆、知った選手達なので
「ちょっとすんません」と言えば、どこにでも入れてもらえる。

さあ、決勝戦のスタートだ。
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ドンドンドン、という太鼓の響き、ワーという歓声が会場を包む、
ドラゴンの醍醐味がまさにここに集約されている。

レースの模様だが、「全くの互角」という感じだ。
「bp」が先行するシナリオも予想していたのだが、そんな感じでは無い、
匠「これは最後までもつれそうだ」

ワーという歓声が大きくなる、レース中盤を過ぎても差がつかないのだ。
これは通常のレースであっても、かなり珍しい事だ。

例えば、ここ数年間の「日本選手権」(天神)の「混合の部」
ここは全国からトップクラスのチームが集まり、実力伯仲だ。
決勝戦は、いつも大接戦となり、1位から5位まで数秒以内の差
という事も普通だった。

本大会も「(スモール)日本選手権」である、同様に全国から強豪が
集まってきている。
今年、出場したほぼ全ての大会で優勝した「bp」であっても、
そう簡単には勝たせてもらえそうにない、それに、ちゃんとは見て
いなかったが、どうも「bp」はスタートに失敗している感じもあった。

レース後半、もう私の観戦地点からでは写真も撮れず、
目視での正確な順位も角度がついているのでわからない。

ワーという歓声が、ますます大きくなる。
MCの「DJ西尾」さんも、「すごい接戦です!」とヒートアップして
実況を伝える。

これだったら、ゴールポイントで待ち構えて写真を撮っていた方が
良かったかも知れないが、ここまで超接戦になるとは、私も予想して
いなかったのだ(汗)

レース終盤は「オーロラビジョン」の映像を見て観戦しよう。
えい、せっかくなので、それも写真に撮っておこう。

実「ゴール!!」

全チームがほぼ同時にゴールした。が、私が映像で動いているボート
を見ている感じでは「全チーム同着」にしか見えなかった。
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画面を撮影した後の写真を見れば、止まっているので、
手前の1レーン「bpネクスト」がわずかに有利で、先着している
ようにも思える。
だが、依然混戦だ、これは「審議」(ビデオ判定)になるであろう。

1分、2分・・なかなか本部からアナウンスが無い、かなりギリギリ
の勝負であったのに違いない。

ようやく結果の放送が入る、
本「1位 ”bp ネクスト”!」

ワーという歓声、まあ、いわゆる「bp ジュニア」なのだが、
「いつまでもジュニアでは無いよ」という意味でのネーミング
なのかも知れない、そしてその名の通り、見事優勝を飾った。

以下、順位結果と正確なタイムをあげておこう。
1位:bp ネクスト 54秒27
2位:東京龍舟ワイルド 54秒78
3位:伊佐龍舟 54秒88
4位:bp 55秒59
5位:東海龍舟 55秒89

実に、1位から5位まで1秒半しか差が無い!
これは、ドラゴン界の歴史に残る名勝負の決勝戦であろう。

こうして、ブログ記事として、写真や文章でレースの記録を残して
おくことは非常に重要な事だとも思えてきた・・
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非常に悔しそうな、かつ落胆した表情なのは、本家「bp」の選手。

まあそうかも知れない、本年「bp」が参戦した大会は、恐らくだが
8~9戦はあったと思うが、優勝を逃したのは「坂出」の1回だけで
それも準優勝であった。今回の「スモール選手権」では4位となって
入賞すら逃がしてしまった、これはさぞかし悔しいであろう。

まあでも、以前の記事でも何度か書いたが「今年は全部勝つ!」と
目標を立てて、それが簡単に実現出来てしまうのでは、ある意味
面白く無いであろう。
「チャンピオン」は、高いモチベーションを長く維持する事が最も難しい
のであろう、勝ち続けるという事は本当に大変な事だと思う。
1つ2つ負けて、「まだまだ」と思うくらいが、結果的には、もっと
強くなるようにも思う。来年こそ「全勝」を目指してください!
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こちらは、3位に入賞した「伊佐龍舟」だ。

誇らしげな雰囲気が出でいる。
九州勢の強さを見せつけた形になったし、同郷の「JNC水俣」の
かたきも討てた、「鹿児島国体」の告知も出来たし、まあ、これで
今回の遠征の目的はすべて果たしたことになるであろう。

遠くからの遠征、大変お疲れ様でした。
今日は、これからは帰れないと思う、多分、後泊して京都や大阪を
観光して帰るのだと思うが、どうぞお気をつけて。
そして、来年以降も、また「津奈木」や「不知火」とともに、
関西圏の大会への参戦もお待ちしております。

---
この後、国際決勝が行われ、混合、オープン、それぞれの2位までの
チームと「香港チャイナ」によるレースとなった。
そのレースでも「bp ネクスト」が勝利し、ヤングパワーを見せつけた
形となった。
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閉会式&表彰式も、名MCの「DJ西尾」さんの司会進行で、つつがなく
終了。今日も良い実況解説をありがとうございました!

時刻は午後5時半、夏場に行われるドラゴン大会では、夜7時を
廻る事もまれにあるが、今日はもう10月の23日だ、さすがに
この時間でも、外は暗くなってきている。
レース数が多かったので、速めに廻して正解だったと思う、
さすがに手慣れた運営を誇るドラゴン界だ、そのあたりは全く心配
する事がなく無事スケジュールを終了した。

さて、これで、今年の正規のドラゴンボート大会は全て終了、
【熱い季節】もここまでだ。
また、年末に恒例の「総集編」記事の掲載を予定している。

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