Clik here to view.

2016年10月23日(日)に滋賀県大津市 びわこ競艇場にて行われた
「第4回スモールドラゴンボート日本選手権大会」の模様より、前編。
最初に本大会の特徴を述べておく、
まず良い点であるが、全国から強豪チームが集まり、競技指向が
強い大会である事。ドラゴンを知らない方でも、本大会を見るだけで、
ドラゴン競技の醍醐味を味わい、魅力を理解する事ができる大会だ。
そして環境もまた良い、びわこ競艇場の優れた設備は快適であり、
例えば全国の大会で唯一「チームテントを持ち込む必要がない」等
である。
弱点だが、これは大会自体の問題ではなく、あくまで偶然なのだが、
「極めて雨に見舞われやすい大会」である事だ。
私は、この大会の前身である「びわこスプリント選手権」の開始年
(2004年?)より、全ての大会を観戦撮影しているが、その中の
およそ6~7割の比率で雨となっている。
今年も雨が心配で、1週間ほど前から週間天気予報に注目していた、
すると当初は前日(22日)が雨だという。だが、前日は京都の大きな
お祭りである「時代祭」の日だ、私はその祭りには行く予定は無いが
観光客や行列の方々等、雨が降ると困る人も非常に多い事であろう。
大会4日前くらいになると、22日は曇り、23日は雨、という予報に
変わった。「やはりこの大会は雨か」と思ったが、まあやむを得ない、
多少の雨でも、びわこ競艇場には屋根もあるので凌げるし、
大会自体も問題なく行われる事であろう。
大会2日前、23日は曇りという予報に変わった。これで一安心と
思っていたら、鳥取で大きな地震があったという(私は外出していて
揺れに気がつかなかった)
Clik here to view.

上写真は、10年ほど前に撮影旅行で行った鳥取県倉吉市の町並み、
「写りこみ技法」を使った撮影だが、倉吉は古い町並みが多く、
風情があって、とても良い雰囲気の街であった。
今回の地震では、倉吉は震度6だった模様で、その町並みの一部に
被害が出たと聞き、残念に思う。
不幸中の幸いで、鳥取県全域を通じ人的被害は殆ど無かった模様
だが、私が気になったのは、鳥取のドラゴンチーム「しげる」であった。
「しげる」は米子市のチームであり、昨年の本大会でも、一般の部で
優勝している強豪チームだ。今年も参加するだろうと思って楽しみに
してたのだが、果たして来れるのか・・?
Clik here to view.

さて開会式、天候は曇りだ、幸い今年は雨にはならない模様だ。
本大会の参加チーム数は多く、レース数も多い為、開会式の時刻は
8時半からと早目だ。例年本大会は9月に行われるのだが、今年は会場
の都合で10月後半となり、恐らくは国内のドラゴン最終戦となるであろう。
この時期では日没の時刻も早いため、午後4時半を目処にレースを終了
するスケジュールとなっている。
開会式で早速、地震の件についての説明があった、
案の定、鳥取の「しげる」は来れなくなったという、ただ、幸いにして
メンバーには大きな被害は無かったと聞く。
残念だがやむを無い、まあ、また来年、各大会でお会いしましょう。
(ちなみに「しげる」のメンバーの中に、1人「雨男疑惑」のある
選手が居る、もしかして今日は来れなかったので天気が・・汗)
Clik here to view.

で、その代わりと言ってはなんだが、本大会には海外からのチームも
参戦している。上写真は、
「香港チャイナ ドラゴンボート チーム」である。
本大会では、7月に大阪で行われた「日本選手権大会」と同様に、
まず通常の順位による決勝戦が行われた後、彼等を交えた「国際決勝」
が行われる、ただし日本選手権と異なるのは、本大会では、海外チーム
は1つなので、オープン、混合の各カテゴリーの上位2チームづつと
香港チームによる1レースのみの国際決勝となる。
さて、次いで「選手宣誓」である。
本部からのアナウンス
本「選手を代表して打艇龍舟倶楽部のTさん、宣誓をお願いします」
匠「あれ?今朝からT氏を一度も見ていないぞ、来ているのかな?」
開会式参加でいっぱいの選手達の後方から、「はい」と声がして
人混みを掻き分けながら、T氏がステージに上がる。
匠「あ、来られていたのね、よかった」
Clik here to view.

マイク無しでも良く通る声で、立派に選手宣誓をこなすT氏、
しかし、後で彼と話をすると意外な事実が・・
匠「朝、見かけなかったので、来ていないのかと思いましたよ」
T「あ~ 実はですね、間違って「漕艇場」に行ってしまった
のですよ(汗)」
匠「ひえ~、まるっきり反対方向じゃないですか!(7kmはあるな)
しかも駅からも距離があるし・・どこで気がつきましたか?」
T「駅を降りて、すぐ気がつきました、昨日「選手宣誓をやって」と
言われて、何を言おうかと考えていたら、うっかり間違って・・」
匠「ああ、なるほど・・で、どうしたのですか?」
T「タクシーを飛ばして来ました」
匠「う~ん、とんだ出費でしたね・・(恐らく数千円?)
でもまあ、開会式に間に合ってよかったです」
T「ひやひやでしたよ」
匠「あはは・・でも、良い選手宣誓でした!」
まあ、T氏は、ドラゴンボートの他、趣味でバンド活動もやっていて
そこでボーカルをやっているからか、声質が良く声量もあって
とても良く通る声であった。
Clik here to view.

次は、恒例の「湖鼓RO(こころ)」による太鼓演奏パフォーマンス。
「湖鼓RO(こころ)」は、8月に滋賀県大津市堅田で行われた
「堅田船競争」に選手チームとして参戦、一般の部で準優勝している。
(ちなみに優勝は「小寺製作所」だ)
本大会でも「GPO」「UBER GPO」のクルーとしても参戦するのであるが、
ドラゴンよりは、こちらの太鼓が本業だ。
---
開会式も終了して、そろそろレースが始まる。
今日は8分間隔のレース・スケジュールとなっている、
これは比較的速いテンポである、まあ前述のようにレース数が多い事
と日没が早い事からであろう。
なお、本大会の運営は手慣れた滋賀県協会、大阪府協会のスタッフが
メインとなっており、速いテンポであっても心配は無用だ、むしろ
「巻き」(スケジュールより早目)での運営すら可能であろう。
で、今年着目する点は「普及の部」のカテゴリーが新設された事だ。
まあ昨年までも「一般オープン」という部門があったのだが、
参加資格が、やや曖昧であったので、強豪チームやビギナーチーム
が入り混じったカテゴリーとなっていた。
今年は名称を変えて参加資格も見直しビギナーチームをメインとした、
いわゆる「実力別カテゴリー分け」に、より近い状況が実現している。
「実力別カテゴリー分け」は、ここ数年の各大会で広まりつつある、
まあ、現状を見ると、いわゆる「専業チーム」とビギナーチームの
実力差が極めて大きいので、こうした措置は必須であろう、
日本選手権クラスの大会ならばなおさらだ、特に全国から強豪チーム
の集まる本大会では、初出場等のビギナーチームは手も足も出ない
事は明白なので、このようにカテゴリーを分離する事は個人的にも
大賛成だ。
本大会では、その「普及の部」に13のチームが集まり、中には初出場
と思われるビギナーチームも多い。ただ、よく見ていかないと、実は
他大会にも出場しているチームが名前を変えて参戦している場合もある、
そのあたりは順次各チームの様子を見ていく事として、本記事では、
その「普及の部」を中心に紹介していく。
Clik here to view.

こちらは「WAYG」チーム、今年の「日本選手権」にも参戦していた。
その際、外国人選手が居たように覚えていて、「海外チーム」と
記事で書いたかも知れない(汗)でも今日見ると皆日本人の模様だ、
今回は良く話しを聞いてみよう。
チームの中には知った顔の選手も居る
W「”R”の系列で、郵便局などの方が多いのですよ」
匠「ああ、そうですね! すると”JP系"ですかね?」
ドラゴンを知らない人からすれば、何の事やらさっぱり、の会話だ。
つまり、大阪のベテランチーム「Rスポーツマンクラブ」は、
スポーツジムを母体とするドラゴン専業チームであるが、
メンバーの数名が郵便局の職員さんである。
なので「R」では、大阪の各地の郵便局に声をかけ、ビギナーチーム
を編成して様々な大会に参戦する事があるのだ、
過去、例えば、高石大会やATC大会に「JP堺」「JP泉北」等の
チームが参戦したことがある。
「JP系」最大勢力時は、本年2016年の高石(堺泉北)大会であり、
その際、恐らくだが5チームが参戦していたと思う。
で、今回の「WAYG」という名称は、何かの英語の文章の略号だ、
と聞いたが、ちょっと忘れてしまった(汗)今度まだ聞いておこう。
まあ完全なビギナーチームという訳でもなく、経験数年、大会参加数
5~6回の、ビギナー脱出中チームという感じであろうか。
なお「JP系」チームは、恐らく各地の局でメンバーを募るため、
10人漕ぎの大会が圧倒的に参戦しやすいと思われる。
(注:高石大会は今年から10人漕ぎになった)
まあでも「JP系」に限らず、どのチームでも事情は同じと思われるが。
Clik here to view.

こちらは「ドリーマーズ」
ここも、お馴染みのチームだ、過去「麒麟」の名前で高石大会に参戦、
市内の部で優勝している。
また「ドリーマーズ」と名前を変えた数年前からも、同大会の市内の
部で確か2度ほど優勝の実績がある他、2015年のATC大会でも
チャレンジの部で優勝している。
関空(KIX)大会にも参戦したが、大雨で中止となってしまった。
ド「大雨の関空大会の前にも、1度参戦した事がありますよ」
と言っていたが、さすがにそこまでは覚えていなかった。
これだけ大会参戦数が多く、かつビギナーカテゴリーでは何度も優勝
しているチームなので、ドラゴン専業チームの中でも「ドリーマーズ」
を知っている選手達も増えてきている。
専「ああ、結構ゴリゴリのチームですよね!」
匠「そうです。堺のジム系のチームで、体格が良く、そこそこ速いです
ビギナーチームと思わない方が良いですよ、要注意です」
Clik here to view.

写真手前1レーンが「ドリーマーズ」
上は敗者復活戦、2レーンの「松陽台」が先行していて2番手だ、
この分だと準決勝は確実だが、決勝は残れるかどうか微妙な所だ、
というのも、普及の部であっても、専業チームもいくつも参戦して
いるからだ。
2レーンを走る「松陽台」は、ご存知「高島ペーロン」大会で多数の
優勝実績を誇る、滋賀県高島市の地元最強の町内会系チームである。
3年程前から「高島ペーロン」のみならず、「スモール選手権」
「びわこペーロン」「1000m選手権」にも参戦している。
「スモール選手権」では昨年決勝進出なるも惜しくも4位で入賞ならず、
そういえば「びわこペーロン」でも同様に、わずかに入賞を逃した事が
あったと記憶している、速目にどこかの大会で入賞の実績が欲しい所で
あろう。
特に今年は同カテゴリーで昨年優勝の「しげる」が前述の地震の影響で
欠場しているので、ある意味チャンスかもしれない。
Clik here to view.

滋賀の「地元大会系」(町内会系)チームとしては、こちらの
「堅田湖族」も本大会には毎年参戦していて、既にお馴染みである。
「堅田湖族」は、28年もの長い歴史を誇る「堅田船競争」大会の
強豪チームからの選抜メンバーであると聞く。
今年(2016年)は、私も初めて「堅田船競争」を観戦しに行ったが
自治会の部(地元の部)のレース模様は、なかなかハイレベルで
観戦していて楽しめた(本ブログで観戦記事を掲載している)
匠「堅田湖族さんは、今回、小番城(こばき)のメンバーですか?」
「小番城」というのは堅田の地元の町名、すなわち自治会名であり
「堅田船競争」では、それがそのままチーム名となっている。
ただし、この呼び名が微妙で、正式な地名は確か「こばき」なのだが、
地元の人達は「こばんぎ」と読む場合も非常に多く、少しややこしい。
堅「いや、”こばんぎ”だけじゃあなくて、今年優勝したメンバーも
入っていますよ」
匠「ああ、じゃあ”柳田”さんかな?」
堅「そう、その”柳田”です! よくご存知で」
”何故にカメラマンがそんなに地元の事情に詳しいのか?”と
驚いたのかも知れないが、まあ、その大会を丸一日観戦していて、
しかも観戦記事まで書いていれば、だいたいは頭に入ってくる。
ここ5年間「小番城」が連覇していて、「柳田」が6年ぶりに優勝した
事も知っているのだ(決勝は大接戦であった)
「堅田湖族」は、2つ上の敗復レース写真で第4レーンに居るのだが、
残念ながら、わずかにタイム差で準決勝には届かず予選敗退となった。
まあ、いまのところ「準」専業チームという感じで、専業チーム達
との実力差は、ほんの少しだ。来年の活躍をまた期待したいと思う。
Clik here to view.

「普及の部」は、ビギナーチームも多く、結果的に半数近くが、
「派遣舵」である、これは、高度な技量が必要とされる「舵手」を
協会から派遣する制度である。
よって、上写真の「舵取り委員」は大忙しだ、それぞれ専業チーム
にも所属しているので、自チームのレースの他、何試合も「舵手」の
役割をこなさなければならない。
本大会の「派遣舵」で思い出すのが、もう8~9年も前の話だが、
まだ本大会が「びわこスプリント大会」と呼ばれていた頃の話だ、
本大会に初出場したのが「小寺製作所」であった、
今でこそ、地元滋賀県を代表する強豪企業系チームであり、
もう少しで滋賀県の大会を全制覇(全ての大会で優勝)しそうな勢い
を持っている「小寺」なのだが、当時はまだビギナーチームであった。
当時の予選レースで「小寺製作所」は「舵手」を練習していた選手が
風邪で欠席(?)とかで、急遽、初めて舵をやった人が乗っていて、
艇を見事に曲げて、隣の「池の里Lakeres!」の艇にぶつけてしまった。
「小寺」は、潔くチーム全員で「池の里」に謝りに行き、そこから
両チームは盟友かつ良きライバルとして現在に至る、という美談だ。
その際、私は「派遣舵にしたら良かったのに」と「小寺」の選手に
言ったのだが、その際「派遣舵って何ですか?」と聞かれてしまった
のだった、今からすると完全な笑い話だが、当時まだビギナーだった
「小寺」は、その制度を知らなかったのだ。
そして、この話は、”あの強い「小寺製作所」にも、そんな時代が
あったのか?”という点でも興味深い。
まあ、現在はビギナーチームであっても、10年先にはトップクラス
のチームになっている可能性も十分にある訳だ。
Clik here to view.

こちらは「闘龍者」(とうりゅうもん)チームだ。
愛知のチームであり、地元名古屋の大会(中川運河)への参戦は
勿論、昔から「びわこペーロン」にも良く参戦していた。
また、気が向くと静岡の大会(御前崎、ツナカップ)にも参戦、
調子が良い時は入賞した事もあった。
ただ、常時活動しているか?というと、1~2年程見かけない時もあり、
ちょっと波があるチームのような印象であった。
ところが、今年(2016年)の「闘龍者」は、活発に各地の大会に参加
していて、しかも、なかなか調子が良い。
まずは7月「高島ペーロン大会」では、「闘龍者」のメンバーが
「龍人」(どらんちゅ)に混じって参戦、同大会(ほぼ)初出場に
して初優勝の快挙があった。
8月「闘龍者」の一部のメンバーが「ドラゴンキッズ大会」に参戦、
乗艇したのは「大津SS青龍丸」、そして「親子の部」で準優勝だ。
同8月、福井県の「九頭竜大会」では、「闘龍者」の単独エントリーで
見事初優勝、チームとしても初優勝だったとの事だ。
同8月「びわこペーロン」では、またしても「龍人」に混じって参戦、
決勝進出なるも、惜しくも4位で入賞を逃がした。
9月、地元愛知の「中川運河大会」で「龍人」とのコラボチーム
「尾張闘龍者With近江龍人」として、見事に優勝。
この優勝は、強豪チームの「東海龍舟」を抑えての快挙であった。
これだけの好成績をあげていれば、今回の「スモール選手権」でも
期待が高まる。「闘龍者」ブレイク寸前か? という感じである。
Clik here to view.

こちらは初参加のビギナーチーム「玉津FC&アットーマークス」
東京のサッカークラブということで、ドラゴンボートは初めてとの事。
男性選手数名が集まっていたので、話を聞いてみよう。
匠「まったくの初めてですか?」
玉「そうです、昨日初めて練習会で漕ぎました、
しかし、皆さん速いですね~ 驚きました!」
匠「まあ、たまたま予選で当たったチームが悪かったですね、
"FULL AHEAD"は、昨年の本大会準優勝(注:海猿火組NEO)
"龍人"は、今年の琵琶湖の大会と名古屋の大会で優勝。
"堅田湖族"は、琵琶湖の大会での5連覇と本年優勝の混成チーム、
"ドリーマーズ"は、大阪の2つの大会で優勝4回位だったかな?
つまり、当たったどこのチームも強豪ばかりなのですよ」
玉「そうでしたか! やけに皆さん速いと思った(汗)」
匠「あはは、まあ、めげずに頑張ってみてください」
玉「ところで、可愛い女の子の居るチームが多いですね~」
匠「はい、ドラゴンボートは美女が多いのですよ、
ちなみに、隣にいらっしゃる女性も”小寺のマドンナ”さんです」
(たまたま近くに”小寺製作所”の美人選手が居た)
玉「あ、どうも~ お綺麗な方ですね!」
匠「(なんか、軽い感じだな~ 笑)
私のブログにも綺麗な女子選手の写真が沢山掲載されて
いるので、また見てやってください」
どれどれ・・ と、早速スマホでブログを見て美女を探している、
なかなか「軽く」て「お茶目」なチーム(選手)である(笑)
で、チームだが、初出場ながら、見事に準決勝進出となった。
「普及の部」の準決勝第2戦、「玉津FC」に対するのは、
「中電龍舟」「松陽台」「龍人」「GPO」と、こちらもいずれも強豪の
ドラゴン専業チームばかりだ、
さて、スタート。
Clik here to view.

匠「ありゃりゃ? ”龍人”が止まっているよ、何かのトラブルか?」
長らくドラゴン大会を見ているが、スタートしてから1mも進めない
というケースは初めて見た。
まあ、日本一デンジャラスな大会「高島ペーロン」では、スタート
直後にスピンしてしまい、1mも前に進めない、というケースもよく
あるのだが、ドラゴンではまずそんな事はありえない。
望遠レンズ越しにしばらく「龍人」の様子を見ていると、どうやら
舵に何かひっかかっているようだ、ロープか? あるいは選手の
持ち物か何かか? いずれにしてトラブルだ。
5秒、10秒・・・「龍人」はまだスタートできない。
匠「残念ながら、短距離戦では、もう致命的だな・・」
「龍人」の実力を持ってすれば、この準決勝は勝ちあがって
決勝進出は確実だと思っていた。が、まあ、やむを得ない。
30秒ほどして、やっと「龍人」がスタート、
しかし残念ながら、先頭集団はもう半分ほど先に行っている。
結局「龍人」は、トップから30秒遅れの最下位でゴール、
決勝進出は逃すこととなったが、もしこのトラブルが無ければ、
ほとんどトップ争いのままゴールしていたであろう。
1時間程して(ほとぼりが醒めてから)「龍人」に話を聞いてみた。
匠「いったい、何があったのですか?」
龍「ロープですよ、舵にからんでしまって、”固結び”みたいに
なって、なかなか解けませんでした」
匠「う~ん、それは不運でしたね」
龍「しかたないです、まあ、こういう日もある、という事で・・」
匠「そうでうね、やむを得ないですね。
じゃあ、また来年”琵琶湖”で!」
今年の大会は今日で最終戦となるであろう、「また来年」と言っても
軽く半年以上先の話なのだが、ドラゴンの時間感覚としてはそんな
ものであり、毎年同じようなものだ。選手達と会うのは、夏場の
ほんの数回だけなのだ・・
Clik here to view.

時間軸は戻って、上は「敗者復活戦」の時の写真だ。手前「闘龍者」
奥が「龍人」である。滋賀と愛知と異地区ながら「コラボチーム」を
組むなど仲が良い両チームであるので、このショットを撮った訳だ。
Clik here to view.

こちらは「FULL AHEAD」、「海猿火組」のサブチームだ。
ただ、昨年の本大会「一般の部」で準優勝の「海猿火組NEO」とは
若干メンバーが変わっている模様で、今回が初大会の選手も多く、
その実力は未知数だ。(まあ順当に決勝に進出したが)
Clik here to view.

「海猿火組」はご存知、静岡のチームだ、今回、同郷からは
「中電龍舟」が参戦している(写真手前黄色のユニフォーム)
Clik here to view.

上は準決勝、手前1レーンが「中電龍舟」だ(2レーンは松陽台)
「中電龍舟」は、ツナカップの記事などで詳しく紹介しているが、
近年、極めて惜しい負けが多い。その最たるものは、昨年2015年
のツナカップで「関空飛龍」に、1/100秒差で敗退して優勝を逃した
ことであり、今年のツナカップも2位だ。本大会は昨年は3位入賞
なので、是非とも、もう少し「上」を狙いたい。
----
さて、いよいよ決勝戦が始まる。
「普及の部」決勝進出のチームをあげよう(レーン順)
1)中電龍舟(昨年3位)
2)Road to 東京2020 (後述する)
3)松陽台(昨年4位)
4)FULL AHEAD(海猿火組NEOとして昨年2位)
5)闘龍者(昨年不参加)
昨年の決勝とほぼ同じチームなのだが、昨年優勝したのは鳥取の
「しげる」である、前述のように地震の影響で今年は欠場となった
のが残念だ。
「普及の部」決勝がスタート。
2レーンの「Road to 東京2020」が速い!
レース中盤を過ぎても、他との差は縮まらず、独走体制だ。
Clik here to view.

手前1レーンは「中電龍舟」だが、もう追いつくのは難しそうだ。
(中電龍舟は、惜しくも4位で入賞を逃した)
そのまま「Road to 東京2020」が逃げ切りで初優勝!
Clik here to view.

こちらが「Road to 東京2020」だ、なにやら「bp」の選手とも
顔見知りのようで話をしていた、詳しく聞いてみよう。
匠「滋賀のチームでしたっけ?」
R「いえ、滋賀とか大阪とか・・」
匠「bpの選手とも、お知り合いですか?」
R「ええ、立命館のカヌー部のOB会なんですよ」
匠「ああ・・ すると、し、し・・ ”しかぶり”ですか?」
(頭の中の「ドラゴン・データベース」を検索してチーム名を
思い出すのに、ちょっと時間がかかった)
R「はい、よくご存知ですね。初代”しかぶり”のメンバーです」
なるほど、強いはずだ。立命館カヌー部は、もう7~8年前だったか?、
何度かドラゴンの大会に出て優勝した事がある。チーム名はいくつか
あったが「しかぶり」という名前を良く使っていたと記憶している。
「しかぶり」のメンバーも「bp」に流れていたのか・・
なんとなく、からくりが見えてきたように思えた。
それにしても「立命館恐るべし」という感じだ、ドラゴン専業チーム
では無いのに、たまに出る大会の殆どで優勝していた。
加えて、4~5年前にも「ドラゴンキッズ大会」に「立命館チーム」
として参戦して入賞、本大会第1回でも一般の部で入賞していたと思う。
ともかく「Road to 東京2020」さん、優勝おめでとうございます!
よかったら固定メンバー化して、「専業チーム」になって、毎年
色々な大会に出てやってください。
Clik here to view.

ちなみに、2位は「闘龍者」、3位に「FULL AHEAD」が入った。
さて、記事文字数が限界になってしまった。
今回は、このあたりまでとし、次回中編では「混合の部」の様子を
紹介しよう。