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【熱い季節2016】第6回ドラゴンボート・グランドシニア大会

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さて、今年で6回目となる、ユニークなドラゴンボート大会が
「グランドシニア大会」である。

2016年9月25日(日)、滋賀県大津市・瀬田(琵琶湖)漕艇場
という会場は、前記事「1000m選手権大会」と同じだ。
つまり、1000mの大会に併設して、本大会が行われる事となる。

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本大会のレギュレーションであるが、200m戦で、
20人漕ぎ艇(旧艇、又は、びわこペーロン艇と呼ばれているもの)
を使用した10人漕ぎ。
ここでは漕手配置が色々考えられるが、その話はまた後述しよう。

年齢別ハンデ戦。ここも詳細は後述するが、概要を述べておくと、
平均年齢が50歳より高いとタイムをマイナスし、若いとプラスとなる。

レースは通常は2~3艘建てで行われるが、本日は1000mの大会の
記事で紹介したように、琵琶湖の水流が速い為に、単独走行による
タイムトライアル戦となっている、2回戦制度であり、2本漕いだ
合計タイムに年齢ハンデを加減して勝敗が決まる。

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さて、まずは本大会の最大の特徴である年齢ハンデの計算方法に
ついて説明しておこう。

まずは漕手全員(10人)の年齢を合計する。
合計した年齢から500(歳)を引いて、0.05秒を掛ける。
その答えがハンデタイムとなる(プラスマイナスがある)

具体例をあげてみよう。
冒頭写真のチームは、「Rスポーツマンクラブ(600)」である。

数字の600までも含めてチーム名であり、それは合計年齢を表して
いるのであろう、数字に非常に強いキャプテンが居るチームなので
あえてそういうチーム名にしたのかもしれない。
で、その名が示すとおりに、600歳のチームであれば、先ほどの
計算式に基づいて、(600歳-500歳)x0.05 = 5秒 となる。

すなわち5秒のマイナスハンデが貰えるという事になり、
例えば200mを1分ジャストで漕ぎきったとしたら、
記録は55秒となる。

これは勿論、滅茶苦茶有利である。

「R(600)」は現役の選手ばかりだ、当然優勝候補となるであろう。

で、実際のところ(600)は多少サバを読んだチーム名であり、
合計年齢を計算すると、590歳くらいとなって、ハンデは約4.5秒
とのことである。だが、依然、4.5秒は短距離の200m戦では大きい
ハンデで、有利である事には間違いは無い。
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写真は、「小寺製作所」チーム。

「小寺」は前の「1000m戦」に22人1チームでエントリーしていた
ものを、2分割して「グランドシニア戦」にダブルエントリーだ。

その事で、舵手と太鼓手が足りなくなっている模様で、それぞれ
他チームから借りて凌いでいる。勿論、舵手と鼓手は年齢ハンデの
計算には関係が無い、あくまで漕手の年齢だけがハンデに影響する。

そして、舵手は、協会「派遣舵」という制度もある位なので、まあ、
他チームの選手が乗っても大差ないのかも知れないが、太鼓手は
どうなのだろう? もしかすると、そのチーム独自のペース配分
とかもあるだろうから、なかなか難しいのかもしれない。
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こちらが、その「派遣太鼓(?)」のケースだ。
(はけんだいこ、と聞くと、なんだか、お祭りみたいな響きだ・笑)

こちらは、小寺製作所の若手チーム「小寺製作所 錺(かざり)部」で
あろうか? ちょっと、どちらが、どちらのチームだったかは見分けが
つきにくく、もしかしたら逆かも知れない。

まあ、レンタルした舵手も鼓手も、「池の里」や「R」のベテラン
選手なので、あまりタイムへの悪影響は無かったと思うし、むしろ
良くなっていたかも知れない(?)

で、実は今回、各チームのハンデタイムの正確な情報を運営本部から
貰いそびれてしまった(汗) 手元に情報があるのは、ハンデ込みの
各レースのタイムだけである。なので正確なハンデ値はわからないが
だいたい、という事で記事を書いていこう。

「小寺製作所」(本家)は、だいたいゼロかわずかにマイナスハンデ、
若手の「小寺製作所 錺部」は数秒(10秒近く?)のプラスハンデに
なっていたと思う。

数秒のプラスハンデはかなり不利だが、2チーム分割で出場する
以上は、やむを得ない措置だ。

例えば冒頭の「Rスポーツマンクラブ」もまた2チーム分割したが、
年齢の高い方が(600)、若手が(400)という分割方法だ。

もし年齢で分けないで平均化してしまうと、どちらも(500)となり、
両チーム共にハンデ無しで戦わざるを得なくなる、そでれは恐らく
他のチームに勝てないであろうから、年齢で分割するしか無いのだ。

ちょっと1回戦のタイムで具体例をあげていこう。
「Rスポーツマンクラブ(600)」は、200mレースを、およそ53秒で
漕ぎきった。

このタイム自体、非常に良いタイムだ、琵琶湖の旧艇の重さは、
700kg前後もあり、それを10人漕ぎにしているので非常に重い。
この条件で200m戦においては、本来ならば1分ちょうど程度の
タイムとなると思われる。
しかし、例の水流がまだ多少影響している、それで数秒程度は
速くなっているだろう。すると標準的なタイムは55秒前後だ。

これに対して、「R(600)」は、53秒なので、これ自体がかなり
良いタイムであるという訳だ。

そして、「R(600)」は、4.5秒ものマイナスハンデを持っている、
実際のタイム53秒から、ハンデを引いた値は、なんと49秒!

こりゃあ圧倒的だ、恐らく他チームは手も足も出ないであろう。

「小寺製作所」の例をあげよう、正確にはわからないが、
年齢ハンデは恐らくゼロからマイナス1秒の間くらいか?
実タイムは55秒程度、ハンデ込みタイムは54秒となった。

これが若手の「小寺製作所 錺部」となるとちょっと可哀想だ、
平均年齢30歳であれば、ハンデはプラス10秒にもなる。
実際のレースタイムは50秒台半ばであったのが、
ハンデ込みタイムは1分5秒にもなってしまった(汗)
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「小寺」の選手が、子供にパドリングを指導中。

見るからに微笑ましい光景であるが、滋賀県に限って言えば、
これは遊んでいるようには見えない、なにせ「ドラゴンキッズ大会」が
存在するのだ。 その大会では、「小寺製作所」チームが直轄する
「平野スポーツ少年団」が毎年、各カテゴリーで優勝または入賞の
戦績をあげている。

で、キッズ大会の参加資格は小学校3年生以上だ。
子供の成長は速い、もう数年したら、写真の子供もきっと選手として
ドラゴンボートに乗るであろう、そうなったら現役選手から一子相伝
で技術の限りを伝えている子供達だ、滅茶苦茶本格的で速いに
違いない。

事実、今年の「ドラゴンキッズ大会」でも、「小寺団長」の直轄する
「平野スポ小 バドミントン部」は、親子の部(20人漕ぎ)で、
200m戦を驚異の59秒(!)という大会レコードで優勝している。

このタイムだと、大人のドラゴンボートの中堅チームでも負けて
しまうであろう、しかし、そこには小学生が10人も乗っているのだ!

そんな滋賀県なので、上写真は遊んでいるようには見えない、
彼(子供)は、すでに選手としての1歩を踏み出している訳だ。

この恵まれた環境の滋賀県に対抗する他府県のチームは、
いまのうちから子供達を鍛えていかないと、「キッズ大会」では
滋賀県のチームに完全に太刀打ち出来なくなくなってしまう(汗)
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他府県のチームといえば、「メタルスタイリスト福田」も、
1000m大会に引き続き、本「グランドシニア大会」に参戦している。

「メタル」は京都府の企業系の準専業チームである。
ドラゴンを始めて4年目、正式に会社のクラブチームとして
認められてからは、およそ1年という感じだ。

昨年の本大会にもエントリーしたのだが、その際は1000m大会を
パスしてグランドシニア大会のみに出るという珍しいパターンであった。

応援メンバーの女性が犬を連れてきていたのだが、そのワンちゃん、
なにやら散歩が必須みたいで(あるいは好きなのか)、朝から何度も
会場を悠然と歩く姿が見られた。
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確か、凄くお洒落な洋風の名前がついていたと思ったけど、
1度聞いただけなので忘れてしまった(汗)
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「1000m戦」が振るわなかった「メタルスタイリスト福田」だが、
グランドシニア大会の前に、滋賀県協会のスタッフから漕ぎの
指導を受けていた。

うん、それが良いと思う。彼等は漕ぎの基本は身につきつつある
状態なので、あとは具体的で細かい部分での実践的スキルを
積んで、それを練習していけば良いのだと思う。

で、本来彼等は、4年前に宇治大会の市内の部に出場しただけの
ビギナーチームの1つでしかなかった。
だが、それが宇治大会に留まらず、ドラゴンキッズ、びわこペーロン、
グランドシニア、1000m大会と、どんどんと活動範囲を広げて
いったのだ。

近年のビギナーチームとしてはこれは極めて珍しい事だ。
通常、その「ホーム大会」、例えば「宇治大会」の市内の部でも、
「びわこペーロン」であっても、その大会にしか出場しないビギナー
チームが殆ど全てなのだ。

あえて近畿別地区で例を上げるとすれば、堺市の「ドリーマーズ」
(高石大会をホームとして、ATC大会やKIX大会にも参戦した)
そして「大阪魂」(KIX大会をホームとして高石大会にも参戦した)
等が、珍しい他大会参加チームだ。

あと、すでに専業チームであるとも言えるが、「松陽台」がそれだ。
(高島ペーロンをホームとしていたが、びわこペーロンやスモール
選手権にも出場している)

そしてこの「メタルスタイリスト福田」、これくらいのチームしか
多方面に活動する状況を、私は記憶していない。

けど、これはあまり好ましい状況では無い。本来であれば、どこかの
大会からスタートしたビギナーチームは、他地区の大会にも興味が
出て活動範囲を広げ、専業チームとなっていくのが本来のありかた
であろう。

だが、数えるほどしか、そうしたチームが無いというのは、ちょっと
困ったものである。この状況が続くと、いわゆる「専業チーム」と、
地元大会にしか出ない地元ビギナーチームの実力差は。どんどんと
広がり、(すでにそうなのだが)天と地とも言える差となって、
地元チームが専業チームに勝てる確率は完全に0%となってしまう。

そういう意味では、「メタルスタイリスト福田」は、現在、ビギナー
チームから専業チームへの進化過程にある貴重なチームである。

私は、彼等を「準」専業チームと今は呼んでいるが、きっとあと数年
で「準」の呼び名は外れるであろう。
その具体的なタイミングは、私は「専業チームに混じった大会で入賞」
を目安としている。
ハンデ戦である本大会でも良いから、まずは3位までに入賞して
もらいたい。そうなれば世界観が、ガラリと変わるのだ。
入賞する喜びを知れば、確実かつ強烈にモチベーションが高まる。
そのビッグバン(は大げさか・・)ブレークスルーを期待している訳だ。
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本日の大会には、彼等「メタルスタイリスト福田」の母体となっている
企業「福田金属箔粉工業株式会社」(京都市山科区)の社長さんも
観戦に来てくださっている(写真右の赤ストライプのシャツの方)

「福田金属・・」は、大企業であるのに、休日にわざわざ社長さんが
応援にかけつけて下さるのは恵まれた人間関係の会社だと思う。
社長さんは昨年の本大会にも来てくださっていたので、色々と話を
して、私は顔見知りとなっている。

ちなみに「メタルスタイリスト」というのは、金属を加工する同社の
キャッチフレーズのようなもので、HPにもそう書いてあるのだ。

「メタル」の選手の方が
メ「(社長さんは)びわこペーロンを見に来てくれた方が良いのに」
とボソっと私に言った。

これはつまり、今日の大会は、他は全て専業チームなのだ。
だから、「メタル」は、ぶっちゃけ言えば、好成績は期待できず、
実際に1000m戦でも最下位となってしまっていた。

ところが「びわこペーロン」は、地元ビギナーチームが多い、
その率は実に80%と、今年のその大会の観戦記事にも書いた。

おまけに「メタル」と似たような境遇の企業チームも極めて多い、
そして、そうした中では「準」専業の「メタル」は決して遅い方では
なく、今年の同大会では、準決勝まで進出していたのだ!
(準決勝で「池の里」等の、専業チーム軍団に当たって敗れた)

その気持ちや状況を汲んだ私は、「メタル」の社長さんに話かけた。

匠「社長さん、”びわこペーロン”に、メタルさんが出ているのを
  ご存知でしたか?」
社「そうなのですか? それはいつ何処でやっていますか?」
匠「8月の第3週の土曜か日曜で、大津サンシャインビーチです。
  65ものチームが集まる大規模大会です、福田金属さんの
  ような企業チームも沢山出てますよ」
社「へ~、65チームは多いですね、企業チームですか・・」

匠「そうした中では、メタルさんは速い方です、今年の大会でも
  準決勝まで行きました、でもそこで、今日出場しているような
  プロチームと当たって負けてしまいましたが・・・」
社「そうでしたか」

実は、「びわこペーロン」に興味を持っていただくのは、ちょっと
理由がある。「メタル」は、カーボンパドルが欲しいと言っているのだ、
だが、「びわこペーロン」の記事でも書いたように、企業のクラブ活動
のレベルで、その経費(50~60万円)は極めて大きい。
「メタル」も、実績の無い今の段階では、そんな事は、とても社長さん
には言い出せないのだろう。

もし、社長さんが「びわこペーロン」を観戦に来て下さったとしよう、
すると、そこの企業チームには「東レ」「パナソニック」「日立建機」
が居る、彼等はすべてカーボンパドル装備なのだ!

彼等の様子を見て、社長さんが実情を知れば、「メタル」としても
カーボンの件を、もしかしたら言い出せるかも知れないのだ。
そういう事情も含めての、私から情報を入れた次第だ。

匠「あ、メタルさんが発走します、ちょっと見てみましょう」

社「頑張れ~、ほら、もっと漕げ~!」

思い出した! そう、「熱い」社長さんであったのだ・・
この調子で応援をやられたら、明日会社で顔を会わせ辛いと思うが
大丈夫だろうか・・?(汗)
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社「今、何秒くらいでしたかね?」
匠「見た感じでは1分ちょうどか、ちょっと切っている位でしょうか。
  年齢ハンデが少しだけつくと思います」

「メタル」の1回戦ハンデ込みタイムは、58秒であった。
悪くは無いが、恐らく入賞には届かないであろう。
ただ、より大きなプラスハンデのチームがいくつかあるので、
最下位は免れると思う。

社「漕ぎは揃っていて、悪くないように見えましたが」
匠「私もそう思います、今日のメタルさんは良く揃っています」

社長さんもドラゴン観戦2年目ともなると、なかなか視点が鋭く
なってきている模様だ。

社「どこが悪いのですかねえ・・?」
匠「ピッチ、つまり漕ぐ回数が、さほど多くも速くも無いのと、
  漕ぎの力強さ(ストローク)が足りない。
  まあ、そんな感じでしょうか・・」
社「ふうむ・・・」

1000m戦の記事では、「メタルは水しぶきがあがらない」と書いたが
200m短距離の本レースでは水しぶきが見れるようになっている。
1000m戦では、スタミナ切れで漕ぎの余力が無くなっていたのかも
知れない。

が、その記事でも書いたが、ここから先は専門家の指導や、あるいは
多くの練習量が必要な状況だ、まあ、頑張ってもらうしか無い訳だ、
今が「メタル」の踏ん張りどころであろう。
どこかで、入賞にさえ届けば、その先はなんとでもなる。
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さて、”ドドーン”という感じでの登場は「IHI相生シニアチーム」だ。
なんというか・・ オーラが出ている。
恐らくは、長年、地元「相生ペーロン競漕」や各地のドラゴン大会で
鍛え抜かれたベテランメンバーなのであろう。

以前の本大会で若手の「チームSH」では、1000mは優勝できても
年齢ハンデ戦は手も足も出なかった。それを聞いた先輩達が、
I「よし、それならば、ワシらにまかせろ!」と出てきたのであろう事は、
詳しい話を聞かなくても十分に想像できる。

匠「これは勝つ気だな!」
そういった気合や状況は十分に伝わってくる。
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匠「速い! しかも元祖の”相生ペーロン漕ぎ”だ!」

1000m大会の記事でも書いたが「相生ペーロン漕ぎ」は、パドルを
水に入れる角度が、他チームよりも垂直により近い。
そこから後重心で引っ張ってストロークするのだ。

この漕ぎ方が長距離に適しているのかどうかは良くわからないが、
先輩から後輩に引き継がれた「相生ペーロン漕ぎ」は、「IHI相生」の
若手選手達により、1000m長距離戦3連覇の偉業を成し遂げている。

「IHI相生シニアチーム」のハンデ込みタイムは54秒、
これは「小寺製作所」や「池の里」のハンデ込みタイムとほぼ同等だ。

「R(600)」は別格としても、熾烈な2位争いが繰り広げられるに
違い無い状況となってきた。2回戦がとても楽しみだ。
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こちらは「池の里Lakers! SENIOR」

匠「あれ、何かメンバーが詰まって見えないだろうか?
  これって20人艇の10人漕ぎだよねえ・・」

望遠レンズを引いて(よりワイド側にする)見ると理由はわかる。
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なんと、10人の漕手を艇の中央に固めて乗っているのだ。

この「配置」の話は「ドラゴンキッズ」の記事でも書いた。

「池の里」は、最近、艇の前後の重量バランスとその効果に
非常に細かく配慮している、今回もその一環であるのだろう。

今回、他のチームはオーソドックスな1列飛ばしバターンばかりで
あったので「池の里」のこの手法はかなり目立った。
実際にどれくらいの効果が出ているのかはわからない、今回もまた
本件の真の意図を「池の里」から聞きそびれてしまったのだ(汗)

ともかく、理にかなっている部分も多々あり、かなりクレバーな
戦術であると思う。

「池の里」のハンデ込みタイムは、53秒台、これは現状2位だ、
ただし「R(600)」のハンデ込み49秒には勝てない事は明白なので、
これは下手をすれば、1000m戦に続いて「万年2位」パターンに
陥ってしまいそうだ(汗)

先ほど「クレバーな戦術」と書いたが、実は、「池の里」はもう1つ
別のクレバーな戦略を実行している。

「小寺」は1000m戦が終わると、チームを2分割して、グランドシニア
大会に臨んだが、これでは当然若手チームに勝ち目は無い。

私は「小寺」にこう言った。

匠「池の里さんは、チームを2分割して、若手をバーベキューの準備に
  帰しましたよ!」
小「なるほど、そういう方法があったか! 賢いなあ。
  ウチらもそうすれば良かったかな?」

匠「ダメですよ、参加チーム数が減ってしまいます。
  頑張って次も漕いでくださいね(笑)」
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・・という訳で、「小寺製作所」が一所懸命漕いでいる。

若手の「錺部」には、もう残念ながら勝ち目は無い、
プラスハンデが大きすぎるのだ。

そして本家の「小寺製作所」は、2回戦ハンデ込み 56秒台と、
1回戦よりわずかにタイムを落としてしまった。

聞くところによると
小「キッツいなあ・・ 1000mを2本漕いで、さらに2本、200mだよ、
  もう限界だよ、疲れた~」

まあ、そりゃあそうだろう、メンバー交代無しで、往復で都合4800mを
漕いだ事になる、タイム低下もやむを得ない。
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対して、「IHI相生シニアチーム」は、グランドシニア戦は、若手と
メンバー交代してベテラン選手達が乗っている。これは有利な状況だ。

案の定「IHIシニア」は、2回戦もタイムを落とす事なく、ハンデ込みで
55秒台。これで決まった感じだろうな、「小寺」には勝っていると思う、
後は「池の里」との集計結果で、どっちが2位に入っているかという
あたりであろう。
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そして、「Rスポーツマンクラブ(600)」は、やはり別格だ。
1回戦の49秒から少しタイムを落としたが、それでもハンデ込み51秒、
2位以下に大差をつけての完全勝利が確定だ。
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まあ、その代わり、若手の「Rスポーツマンクラブ(400)」の方に
しわ寄せが来てしまった。若手側はプラスハンデが大きく、残念ながら、
下位の成績に留まる事になった・・
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表彰式の模様、勿論優勝は「Rスポーツマンクラブ(600)」である。
合計タイムは、1分41秒、もしこれがハンデ込みタイムでなかったら
平均50秒と、とてつも無い快挙であった。

・・とは言え、ハンデなしでも平均55秒というのは、かなり凄い、
なにせ600という数字は、平均年齢60歳(注:実際には平均59歳)
という事を意味しているのだ。 

いやあ、なかなか凄かったです! お見事でした。
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とっても悔しそうな表情は、「池の里」のT監督。

「1000m大会」に続き、こちらの「グランドシニア」でも準優勝だ、
もう可哀想で、この状況で「万年2位」なんてジョークは、決して
言えなかった。

けど、10月の「スモール選手権」が終わった段階で、また「池の里」
の戦績は振り返ってみる事になると思う、きっとそこには沢山の
2位という結果が出てきているのだろうが(汗)でも、今年に関して
言えば、既に「優勝」も2つあったし、まあ「池の里」にとっては
良い年なのではなかろうか・・・?
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「IHI相生」チームは今日は大活躍であった、1000m戦は優勝
(3連覇)であるし、満を持して出場した「IHI相生シニアチーム」も、
グランドシニア戦で3位に入賞だ。

まあ、せっかく遠くから来てくださっているのだし、
これで良かった、と言えるのかも知れないが・・

それにしても、3連覇は、ちょっとヤラれすぎのような気もする、
そろそろ、滋賀県等からも、どこか長距離に強いチームが出てきて、
「IHI相生」と良い勝負をするようになってくれれば興味深い。

そうそう・・「長距離が苦手」と、パンフレットのチーム紹介欄に
書いてありながらも、3位に入賞した「小寺製作所」さんあたりは
いかがでしょうか? さすがに3位に入っていて「長距離が苦手」とは
言えませんなぁ・・ もうそれは、下手すると嫌味ですわ(笑)

この期に「長距離が得意な小寺」と、心機一転していただいて、
来年は「IHI相生」と熾烈な優勝争いをする事を期待しています!
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という訳で、今年の「1000m大会」及び「グランドシニア大会」は
無事終了。
暑くも無く、雨も降らず、風光明媚で恵まれた会場環境での、快適な
大会だったと思う。 

今年は7月8月に連続して多くの大会があったが、どの大会も極めて
暑く、観戦もまた大変であった。

その頃に知人達に会うと
「何でそんなに日焼けしているの?」と驚かれる事も多々あったが、
まさか、ドラゴンボートの観戦撮影で、そんなに日焼けするなんて
知人達には想像もできない事であろう。

そして、9月に大会が少なかったのは、やや勿体無かったかも知れない、
でも、この季節は台風も多く、なかなか大会の予定は入れにくい点も
あるかも知れないし、結果的にもいくつかの台風が来ていたのだが・・ 

しかし、晴れてさえいれば、この季節はドラゴンには絶好の季節
なんだよね・・・ まあ、多少雨が降っても別にかまわないが、
やはり晴れていたら気持ちよく観戦も出来るという訳だ。

さて、今年の「熱い季節」も、そろそろ終盤戦という感じだ、
次回ドラゴン記事(恐らくツナカップ大会)に続く・・・

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