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【熱い季節2016】第26回びわこペーロン大会(中編)

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2016年8月21日(日)に、滋賀県大津市・サンシャインビーチ
にて行われた「第26回びわこペーロン大会」の模様より、中編。

今回中編では、10人漕ぎ3カテゴリー(一般、混合、女子)の
模様と結果を主に伝えていくとしよう。

まず冒頭の写真は、昨年、大激戦区の「10人漕ぎ混合」を
制した「吹田龍舟倶楽部」だ。

ちなみに、昨年の10人漕ぎ混合決勝は、順位順に、
吹龍、すいすい丸、表面張力、東海龍舟となっていて、
そのまま「他のドラゴン大会の決勝」と言ってもおかしくない
強豪が揃っていた。

今年は全カテゴリーで65ものチームが集まった大規模大会と
なったのだが、「10人漕ぎ混合」は、参加チーム数が8と
少ない、けど、その中身が凄いのだ。

エントリー順にチーム名をあげてみよう。
1,小寺製作所 錺部(滋賀・専業)
2,NPL滋賀(滋賀)
3,吹田龍舟倶楽部(大阪・専業)
4,すいすい丸トレイン(京都・専業)
5,表面張力(和歌山/東京・専業)
6,東海龍舟(愛知・専業)
7,うみひ(静岡/東京・専業)
8,チーム未来とゆかいな仲間だち(大阪/東京・専業)

NPL滋賀を除き他の全てがドラゴン専業チーム、しかも他のいずれも
本大会で入賞以上の経験のある強豪チームばかりだ。
そして地元の守りの要、小寺製作所は20人漕ぎが主力となっている。
これは間違いなく県外専業チームが極めて有利なカテゴリーである、
前編でも懸念した「10人漕ぎ地元全滅」のリスクが高まってきた。

まあ地元全滅問題を除けば、本カテゴリーは、本大会において最も
見ごたえがある。どこが優勝してもおかしくない状態で予選から
決勝まで大激戦が繰り広げられるだろう。これは見逃せない!
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こちらは「チーム未来とゆかいな仲間だち」、異チーム交流で
求心力のある「らお」氏を中心に集められた混成チームだ。
だが、「未来」そのものも、本大会で確か2度ほど優勝経験がある、
というか、8~9年ほど前に、最初に本大会に専業チームとして
エントリーして勝ったのが「未来」や「東海龍舟」ではなかった
だろうか?

しかし、今回は超激戦区にエントリーしてしまった、各チームの
実力値から言えば、「10人漕ぎ一般」の部に参戦していれば
間違いなく入賞や優勝を果たせただろう、ただ、何処のチームが
エントリーしたかは事前にはわからない。どのチームも参加チーム
一覧を手にして「ゲッ!となった」とのことであった。
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予選レースに向かう、左「東海龍舟」、右「表面張力」
ただ、今回の当カテゴリーの参加チームを見ると、遠征チームが
極めて多い、愛知、和歌山、東京、静岡などである。
すると、遠征可能なメンバー次第で、チームの実力値は変動する
可能性がある、単純にチーム名だけを聞いて、強さを判断する
訳にはいかないのだ。 

東京系では、「ジャングルマニア」「Bon Oyage」のメンバーが
多数乗艇している、どちらも強豪チームなので、チーム名としての
実力値に大きな影響は無いとは思うが、それでも、混成チームで
あるので、普段一緒に漕がない選手達と息が合うかどうかもある。

例えば、2つ上の写真での「チーム未来とゆかいな仲間たち」
では、お馴染みの女子強豪チームの選手が乗っているのだが、
(注:あくまで「ゆかいな仲間」だとの事です・笑)
同女子チームでは近年、漕ぎのフォームを著しく変化させており、
他の選手達と一緒に漕いでいるのを見ても、その差はあきらかだ、
その事が良い結果になるのか、悪い結果になるのかはわからない、
でも、いずれにしても多少の影響は出てくるとは思われる。
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こちらは、「うみひ」である。
元々静岡のチームだが、今回は東京の「Bon Oyage」メンバー
との混成チームだ。「日本選手権」の記事でも書いたが、
「うみひ」は近年の大きなチーム再編期を乗り越えて好調だ。
昨年秋の「スモール選手権」では3カテゴリーで、優勝、優勝、準優勝
という驚異の戦績をあげ、本年の日本選手権でも決勝4位だ。

ただ、今回は「観光半分」とのことである。
昨日夕方に、本会場に到着した彼等から電話があった
海「先ほど着いて、SUP(水上競技の一種)をやって遊んでいる
  のですが、匠さん、まだこの辺に居てますか?」
匠「キッズ大会が終わってもう帰った所なんです、飲み会ですか?
  う~ん、またそっちに行くのは大変です、明日よろしくです!」

飲み会は行きたかったが、実のところカメラマンは帰宅後も写真
選別や編集などの作業があって大変なのだ、競技終了後にすぐに
飲み会に突入できる選手達を羨ましく思う事も多々ある・・

で、彼等が持っているのは「ガンダム手ぬぐい」だそうだ。
静岡にはプラモデルメーカーとかもあって、ガンダムの人気が
高いのだ。
匠「ふうむ、このシーンで”ガウ攻撃空母”に乗っているのは
  ガルマ・ザビでしょうね、下のシャア専用ザクには、
  アンテナの角(ツノ)までちゃんと描いてあるのかな?
  で、この後で、ガルマが、”謀ったな、シャア”と
  ”ジオン公国に栄光あれ”の名セリフを残して散っていく」

海「匠さん、ガンダムに詳しいですねえ・・」
匠「あれ?ファーストの話は、皆知っているのでは?」

世代、というよりも興味の有無だろう、私もガンダムにハマった
のは2000年代位と遅めであった。
それにしても、太平洋と富士山が浮世絵的に描かれているのが
静岡っぽくて面白い、実際のTVアニメでは、雨天野球場のドーム
があって、そこにホワイトベースが隠れていたのだった。

「謀ったな」を「測ったな」と言い換えて、横にメジャー(物差し)
でもついていれば、より面白いのだが、確かそれは以前にどこかの
パロディ景品であったかもしれない。
まあ、今度静岡に行ったときに、お土産で買っておこうか(笑)
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こちらは「すいすい丸トレイン」
京都のドラゴン専業チーム、現在一番の伸び盛りチーム、
本年の戦績は、宇治では準決勝4位相当、高石大会で1位と3位、
日本選手権B優勝、久美浜で女子優勝(2連覇)という感じだ。
本大会でも昨年は準優勝である。

昨年大会では「吹田龍舟」の後塵を拝し、高石でもワンツー
フィニッシュを「吹龍」に止められた、今回はリベンジを
果たしたいところであろう。楽しみな戦いになってきている。

混合の部の結果はさておき、「すいすい丸」は、新人選手6名
を乗せた「すいすい丸工場」を「10人漕ぎ一般」にエントリー
している、そちらのカテゴリーは25チームが集まっているが
強豪は、県外からの相生市役所2チーム(昨年2位、3位)
と、県外ベテラン「師走の会」、地元中堅「シンコーメタリコン」
地元準専業「豪腕龍」あたりであり、ここは「すいすい丸」が
勝てる可能性はあると思う。
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上写真は、相生市役所チーム(「AI」と「OI」)だ。

「すいすい丸」の新人がどれくらいの実力値かはわからなかったが、
予選から1位抜けと好調な模様だ、準決勝も1位抜けで決勝進出。
これは入賞または優勝の可能性が高い。
ただ「すいすい丸工場」、相生市役所2チームのどこが勝っても、
いずれも県外チームの勝利となってしまう。
昨年は地元強豪「琵琶ドラ」がこのカテゴリーに入って優勝、
地元の意地を見せたのだが、今年は「琵琶ドラ」は20人漕ぎの
部となっている。ここは県外優勢である事は間違いないであろう。
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こちらの写真も、相生市役所チーム。
専業チーム「IHI相生」等が見せる、所謂「相生ペーロン漕ぎ」
に近いフォームである。舷側(喫水)の高い相生ペーロン艇に
対応するため、上から突っ込んでストロークするような、
独特の漕ぎとなっている、しかし、それでも相生は100年から
のペーロン大会の伝統があるので、どのチームも基本的に強い。
2チームとも準決勝を1位で勝ち抜けて見事決勝進出となった。
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写真は「すいすい丸 工場」決勝戦の模様。
(注:本大会は極めて撮影距離が遠く、事後に撮った写真を見た
だけだとチーム名が良くわからない・汗 「すいすい丸」である事は
間違い無いと思うが、トレインの方だったらすみません)

で、「10人漕ぎ一般」の今年の結果であるが、
優勝「すいすい丸 工場」
2位「Team AI」
3位「Team OI」
となった。

「すいすい丸」は、過半数の新人を乗せた状態では立派な戦績で
あるが、指導が良いのかも知れない。ちなみに、すいすい丸の
主力チームの「トレイン」の選手達は
す「もう新人達とポジション交代かな?」と言っていた。

相生市役所は昨年に引き続き2位3位、こちらは優勝に僅かに
手が届かない状況が続いている。惜しいと言えば惜しいのだが、
何らかのブレークスルーを期待したい。

ちなみに4位だが、前編の冒頭写真で紹介した「パナソニック
いっちょやったるかA」が入っている、パナソニックは本大会の
最大勢力の企業チームで、今年も10数チームをエントリーして
いるが、これまでは社員レクレーションの一環のような感じで、
目立った戦績は残せていなかった。
だが、今年はカーボンパドル装備の強力なチームも出てきている
ようで、今後もさらに、一部は各カテゴリーで決勝進出できる
ような強豪チームに成長する可能性もあるので楽しみだ。
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女子カテゴリー、今年は強豪の「Team 河童」(大阪・専業)が
参戦している。少々お疲れのご様子?

女子のカテゴリーは6チームの参戦で、「河童」以外は概ね地元
である。しかし専業チームが他に2つ「びわにゃん」(琵琶ドラの
派生チーム)と「Spirits Club」(地元古豪)があり、
さらに、「師走の会 上村組」(県外準専業、昨年3位)
「ゴーゴー女性建築士」(地元常連)、「日立建機ティエラ女子」
(ティエラMIXとして、20人漕ぎで2年連続決勝進出)
と、なかなかの激戦区。

まあ、ここは専業の「河童」と「びわにゃん」の対決になると
思われるし、「びわにゃん」はメンバー次第であろう。
すなわち地元でここをホーム大会とする「琵琶ドラ」であるから
彼等のクレバーな戦略として、豊富なメンバー数を活用し、
予選等では新人育成メンバーを乗せて経験を積ませ、決勝では
主力メンバーを乗せて勝ちに来る、という必勝パターンである。
ただ、「河童」あるいは他チームとしても、それは承知である。

「河童」は遠征なのでメンバーに余裕は無いが、今年はまだ各大会
で優勝が無い。新人メンバーも増えてきている(例:宇治や高石
大会で新人チームが参戦)ので、このあたりで1回優勝しておいて、
新人達にも良いところを見せておきたいであろう。

だが・・
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予選終了後に、河童チームの選手が転倒!
あまりに暑いので、熱中症を疑い、心配した。その上の写真でも
選手がバテている様子が写っていたので、チームの体調が良くない
のでは?とも思っていた。

話を聞くと、「単に桟橋が水に濡れていたので滑っただけ」
とのことであったが、頭を打ってたかも知れないので依然心配だ、
まあでも、その後の様子を見ていると平気な様子であったが・・

そして百戦錬磨の「河童」である、毎年猛暑の中で数多くの大会に
参戦し、いずれも好成績を残しているのだ、37℃くらいでへばる
ようなチームでは無い。

2年前の「猪名川大会」だっただろうか?その地域ではドラゴン
大会初開催であった、2艘建てマッチレースで、まず市内の部の
予選が行われたが、皆、えっちら、おっちらと、のんびりした
漕ぎであった。
そして余った1チームと「河童」が対戦することになった。

地元の観客達は「へえ、女の子のチームかあ、可愛いね!」
と軽く見ていたようだが、レースが始まると、「河童」は容赦を
しない全力の漕ぎで、地元チームに数十秒の大差をつけて1着。

地元観客が初めて見る専業チームの本格的な漕ぎに、皆、口を
あんぐりと開けて呆然自失、その後「女の子だから・・」という
話は、その大会中、一切聞かなくなった(笑)

さて、「河童」の実力は申し分ないが、問題は「地元が勝てない」
という件だ、このカテゴリーでも「河童」が勝ってしまうと、
20人漕ぎの部以外では、地元滋賀県のチームは全滅だ。

そうはさせじと立ち上がったのは、本大会女子の部連覇中の
「びわにゃん」(琵琶湖ドラゴンボートクラブ)
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こちらが「びわにゃん」である。ベテランメンバーの他、
新人選手も入っている模様だ、「琵琶ドラ」得意の育成戦術で
あろう。台湾からの留学生の美人選手も入っている。
話を聞くと「もうスグ帰国する」という事だ、琵琶湖(日本)
での夏の思い出に、勝たせてあげたい気もする。

まあ、各チームには各チームの事情がある、それを色々と知って
しまうと、なかなか複雑な心境だ。高校野球のように地元のチーム
だけを応援していれば良いという訳にはいかない。

まあでも、高校野球では、近年、選手達の人間ドラマを詳しく紹介
する秀逸なTV番組が放映されていて、それを見ると、各チームの
事情がわかり、単純に地元チームを応援するという訳でもなくなる。

要は情報量なのだ、ドラゴンやペーロンの観戦で観客の思い入れが
少ないのは選手達の人間模様(人間ドラマ)がわからないからだ。
本大会は例年「びわこ放送」により、特集番組が組まれる、そこで
は勿論、各チームの事情などを挟みながら、TV視聴者にも
思い入れをもって欲しいという意図で番組を構成している。
ただ、それは十分では無い、その原因は情報量が足りないからだ。

各チームはどうするべきか?というと、実況や解説側に対して
十分な情報量を与えなければならない、しかし、それは本部側に
対しては、参加申込書の「チーム紹介」の所に書かれている程度
しか伝わらないのだ。各チーム紹介を見ると、あまり詳しく書いて
いないチームも依然多い、そうなれば、実況などでも、あまり話す
事はなくなる。よって観客達も、そのチームに思い入れを持つ事が
難しくなってしまう訳だ。
これでは、ドラゴンやペーロン競技に、一般観客などが興味を
持つ事自体、難しいのではなかろうか?

「感情移入しにくい」というのが、一般観客・観戦者の多数から
私が直接聞いて得た事実である、競技の運営システム等々
よりも、まずは各チームの意識改革が第一だと考えている。

「観客に魅せるドラゴン」それが、今後のメジャースポーツ化に
おいても、とても重要なポイントなのであろう。

本ブログにおいては、私が見聞きした範囲で、出来るだけ多くの
チームの人間模様を記事で紹介するようにしている。時には
ちょっと余計な事も書きすぎて、チームから「あれは書きすぎだ」
と怒られる事もあるのだが(汗)まあでも、選手達に記事を読んで
いただくのは勿論として、大会に初めて参加するビギナーチームや
新人選手達も、あるいは取材陣であっても、ネット検索で本ブログの
記事を見つけて読んだりして下さっているのだ。であれば出来るだけ
詳細に大会の模様を書いていくのが良いのであろうと思っている。
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さて、女子カテゴリーの決勝では、結局、「河童」「びわにゃん」
「Spirits Club」「師走の会 上村組」が残った、いずれも
専業あるいは準専業チームである。

予選タイムを見るかぎりは「河童」が有利だ、だが「びわにゃん」
には切り札の「本気モード」がある。
それを加味したとしても、私は「河童」の勝ちと事前には踏んでいた。

さてレースは中盤まで「河童」がリード、250mを超えても依然
「河童」が頭をとっている、しかし、後半、「河童」がペースダウン、
「びわにゃん」が追いすがり、300mを超えたあたりで追いつき、
残り数十mで逆転した!
その後再逆転はなく、「びわにゃん」が連覇となったのだ。

これはいったいどういう事なのだろうか?ベテランの「河童」が
スタミナ切れを起こすというのは考え難い事だ。
だが、思い起こせば「河童」のホーム大会、すなわち練習拠点は
「高石」である。そこには大阪府漕艇センターがあり「河童」は
その非常に広い半内水面(海水)で常に練習している。

「高石(堺泉北)大会」は昨年まで500mの中距離戦であった。
「河童」は、その大会では、女子の部が無いながらも、そこそこの
好成績を毎年残していて、中距離戦に十分に慣れていると言えた。

だが本年、高石大会は200mの10人漕ぎ短距離戦にリニューアル
された。なので、宇治、高石、日本選手権と、河童は常に今年は、
短距離戦を戦ってきた訳だ、そして前述のように新人メンバーが
多数加わってチーム再編成中だ、200mの短距離戦にターゲット
を当てての練習を続けてきたのかも知れない。

本大会は、400mの中距離戦である、今年の河童としては初めての
中距離レースだ、本決勝でも200m戦であれば河童の優勝であった。

まあこれはあくまで想像上の話だ、真実がどうかはわからない。

が、結果は結果だ。女子の部の成績を記載しておこう。
優勝「びわにゃん」(滋賀・専業・女子の部連覇中)
2位「TEAM河童」(大阪・専業)
3位「Spirits Club」(滋賀・専業)

なお、「びわにゃん」と「河童」の差は1秒程度であった。
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さて、最大激戦区の「10人漕ぎ混合」の部の結果の話に移ろう。

写真は「表面張力」、和歌山の強豪チームを中心とする混成チーム
の際に用いるチーム名だ。今回の「表面張力」は、和歌山、東京の
計4チームでの混成だそうだが、大半は「熊野水軍」、「もっこり
ドラゴンボート部」そして「ジャングルマニア」だろう。
昨年の本大会では3位、今年はもう1つか2つ上を狙いたい。

「表面張力」は、激戦区の予選を勝ち抜け、無事決勝進出だ。
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結局「10人漕ぎ混合」で決勝に残ったのはレーン順で以下の
4チームだ。

1,表面張力(和歌山/東京・専業)
2,吹田龍舟倶楽部(大阪・専業)
3,うみひ(静岡/東京・専業)
4,すいすい丸 トレイン(京都・専業)

予想通り、県外専業チームばかりである。
地元の「NPL滋賀」(非専業)、小寺製作所(専業)は、
残念ながら敗者復活で敗退(注:本カテゴリーはチーム数が
少ないため、準決勝の無いレースフローである)

あと、遠征チームの名古屋の名門「東海龍舟」も惜しくも敗退だ、
大阪/東京の「チーム未来とゆかいな仲間達」も、今年は敗退。
「東海」も「未来」も本大会では優勝経験があるチームだけに
今年の本カテゴリーの激戦の度合いがわかるであろう。

さて、決勝戦は1レーン「表面張力」がやや出遅れたが
他の3チームでの三つ巴のレースだ。

3チームは僅差のままで都度順位が変わるという、見ていて
極めて緊張感のある戦いを繰り広げている。
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写真は「吹田龍舟倶楽部」の応援の模様だ。

昨年、彼等は初優勝したのだが、滋賀に誰も住んでいない為
びわこ放送のTV番組を見逃した模様だ。
以前は放送終了後に、しばらくインターネットで配信されていた
ので、それを見れば良かったのだが、昨年、その事を彼等に伝え
そびれてしまった。(注:毎年配信されているかは不明)
なので、今年もし勝ったらネットで番組を見るように、と
伝えておいたのだが、問題は連覇できるかどうか?だ。

なにぜ超激戦区、200mを超えたあたりでは、「吹龍」「うみひ」
「すいすい丸」のいずれが勝ってもおかしく無い状況だ。

望遠レンズを伸ばして、終盤戦の模様を見てみよう。
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手前より「吹龍」「うみひ」「すいすい丸」、
見たところ「吹龍」がわずかに頭を取っていると思われる。

実力値から言えば、日本選手権4位の「うみひ」に分がありそう
だったのだが、前述のとおり、今回彼等は「観光半分」の
遠征メンバーだし、加えて、混成チームとなっている。
「うみひ」との差が僅かについてきた模様であり、これは最後には
「すいすい丸」対「吹龍」のライバル対決となるであろう。

昨年の本大会でも1位2位を争った両チームだ、今年の高石大会
でも同様だ。ここはお互い負けられない、意地と意地のぶつかる
ラストスパートが展開される。

実況は大激戦の模様を伝えていた、「吹龍」か「すいすい丸」か・・
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見事、優勝の栄冠に輝いたのは、今年も「吹田龍舟倶楽部」で
あった、この大激戦カテゴリーでの2連覇は実に立派だ!

「吹龍」のこの実力値であれば、もっと他の大会でも優勝の
実績があってもおかしくない、本大会とは相性が良いので
あろうか? あるいは、もしかすると中距離戦が得意な
チームとなってきているのであろうか・・?

そして、本年度の高石大会では、「吹龍」は「すいすい丸」の
後塵を拝しているので、「本大会では是非勝ちたい」と言っていた
見事、そのリベンジを果たした事になる。

だが、今度は「すいすい丸」がリベンジの立場だ、
2年連続で、本大会で「吹龍」に負けていたら、来年は全力で
向かってくる事であろう。

ちなみに両者のタイム差だが、昨年は約3秒、本年は約1秒と
縮まっている。ただ、結果表を見ると、今年の決勝戦でのタイム
計測は、何故か1秒単位となっている模様で、準決勝までの
1/100秒単位では無い。順位は正しいと思うが、タイム差は
もしかすると1秒以内と非常に僅差だったのかも知れない。
まあそれはともかく、両者の戦い、あるいは他の強豪専業チーム
との本カテゴリーでの戦いは、来年も見逃せない状況となった。
c0032138_20162383.jpg

匠「あれ?それ何、クラッシックカメラ?」

構えているのは「チーム未来とゆかいな仲間たち」の若手美人
鼓手の選手だ。
仮にクラッシックカメラだとしても、たいていのカメラは知っている、
でも見たことが無いカメラだ。

鼓「あはは、実はスマホのカバーなんです」
匠「じゃあ、それ自体では写せないわけ?
  そこまで本格的なデザインだったら、写せれば面白いのにね」

(ちなみに、こうしたスマホカバーにSONY QX(レンズ型カメラ)
を取り付けるアダプターがある模様だ)

若い人にとっては、クラッシックカメラのデザインは現代では逆に
新鮮で魅力的なのかも知れない。
実物の中古の価格はそんなに高くは無いが、今更フィルムを
入れて撮ったり現像するのは面倒なので、まあ、一種の
ファッションにしかならないとは思うが・・

さて、こちらは中途半端に古臭い(笑)中古デジタルカメラで
撮影を続けるとしようか。

匠「はい、”うみひ”さん、撮りますよ~」
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激戦区「10人漕ぎ混合の部」で3位となった「うみひ」だ。

海「まあ、今回はこんなものでしょう」と言っていた。
彼等のターゲットは「スモール選手権」(10月)だそうだ。

そして、その前には地元静岡での「ツナカップ」もある。
ここは「うみひ」は、ホストであり、「おもてなし」を中心に
運営するので戦績は二の次だそうだ、既に参加チームも決定して
いて、抽選で漏れたチームも多数あると聞く、あいかわらずの
人気大会である。

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さて、10人漕ぎの3カテゴリーの模様を紹介したが、
優勝チームを再度おさらいしてみよう。

10人漕ぎ一般:すいすい丸工場(京都・専業)
10人漕ぎ混合:吹田龍舟倶楽部(大阪・専業)
10人漕ぎ女子;びわにゃん(滋賀・専業)

専業チームばかりなのは、もうやむを得ないのだが、
かろうじて地元チーム全滅は避けられた模様だ。

続く「20人漕ぎ一般の部」では、地元滋賀県勢が大活躍
するのは見えている。引き続き後編をお楽しみに・・

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