Quantcast
Viewing all articles
Browse latest Browse all 791

【熱い季節2018】1000m選手権、グランドシニア大会(後編)

2018年9月24日(月・祝)に、滋賀県大津市瀬田の
「滋賀県立琵琶湖漕艇場」にて行なわれた、
「第13回びわこドラゴンボート1000m選手権大会」および
「第8回ドラゴンボート・グランドシニア大会」の模様より。
(以下「1000m選手権」「グランドシニア」と略す)

今回後編記事では、「1000mm選手権」の混合の部の模様、
および「グランドシニア」のレースの模様を紹介する。
Image may be NSFW.
Clik here to view.
c0032138_16395386.jpg
ではまず、「1000m、混合の部」の模様からだ。

なお、「混合の部」とは、「男女混合の部」という意味で
あり、ドラゴン系の各大会で同じ名称が使われている。

20人漕ぎの場合の標準的なルールとしては
「男女ともに8人以上の漕手が必須」となっている。
これはつまり、最低16人の漕手からでも参加が可能という
意味ともなるが、まあでも、漕手が不足しているチームは
当然、競技の上では不利となる。実質的には、男子12名+
女子8名という構成となるだろう。
なお、鼓手と舵手の性別は不問である。
Image may be NSFW.
Clik here to view.
c0032138_16395364.jpg
本大会では、漕手の不足しているチームは殆ど無い。
その理由は、1つは、本大会が1000mという長距離戦であり
漕手の不足がさらに不利を招くので、あまりそういう状況
になるのは各チームとも好まない為、なんとかしてメンバー
を集めてくる訳だ。

もう1つの理由は、近年では20人漕ぎの大会は減って来て
いて、10人漕ぎレースにシフトしてきている為、各チームは、
なかなか20人の漕手を揃える事が出来ない。
その為に、複数のチームが合同でコラボチーム(混成チーム)
を編成するケースも増えている、その際、もしそれでも漕手が
不足するならば、さらに別のチームに声をかけて定員ぴったり
になるまで漕手を集めてくる訳だ。
Image may be NSFW.
Clik here to view.
c0032138_16395325.jpg
ただ、こうやって様々なチームの混成が進むと、多数の
チームからメンバーが集まる事となる。本大会でも、実に
8チームの合同(中には、1人や2人での参加もある)の
チームが出ている。

そうした際には、概ねだが8割以上のメンバー比率となる
母体のチームがある場合には、そのチーム名をそのまま使い
およそ半数位づつに近い場合には、両チームの名をもじった
語呂合わせのような独自のチーム名とする。
(過去の例:すいすい丸+河童=すいか、等)
さらに多数の混成チームの場合には、独自の新しいチーム名
とする場合もある模様だ。
(過去の例:オープンサンド、みっくちゅじゅーちゅ、
どやさっ等)

なお、選手達は「混成チーム」を「MIXチーム」と呼ぶ場合
もある。ただし「(男女)混合の部」も「MIXの部」と
呼ばれる場合があり、ややこしいのだが、そのあたりは
選手達の間では、適宜曖昧な定義のままで用いている。
Image may be NSFW.
Clik here to view.
c0032138_16395328.jpg
では、ここで本大会の混合の部の参戦チーム名を
あげておく

・師走のGPO (「師走の会」+「GPO」のコラボ)
・琵琶湖ドラゴンボートクラブ(滋賀:単独)
・乗せてはさんでミックスSand
 (大阪・兵庫等多数のチームによる混成、「風」が母体)
・Team BANANA(兵庫:単独)
・未来バケッ吹(「未来」+「吹田龍舟」のコラボ)

(上写真は「師走のGPO」の集合写真だ)

こちらのカテゴリーも参加は5チームと少ない。
これは、長距離戦なので尻込みしてしまう事と、20人漕ぎ
の漕手が集め難い事もあると思う。
まあ、それでも本大会は賞品がなかなか良い事もあってか
近年、前述のようなコラボチームを編成して、なんとか
参戦していただける状況が増えてきているのは幸いだ。

では、ここで過去2年間の本大会での「混合の部」の
戦績を振り返ってみよう。
なお、2014年の本大会はオープンの部のみで、混合の
部は無かったと記憶している、また2017年は台風で中止だ。

2015年(第10回大会)
1位:関西龍舟
2位:Team BANANA
3位:みっくちゅじゅーちゅ(注:ODBAコラボ)

2016年(第11回大会)
1位:琵琶湖ドラゴンボートクラブ
2位:Team BANANA
3位:team 風

私は、過去の本大会を全て観戦しているが、初期の頃の
順位などの情報は、公式情報でも本ブログでも、散乱
していて良くわからない(汗)多分、本ブログの過去
記事を13年分読み返せば分かると思うが、面倒だ(笑)

ただ、だいたいの傾向を述べれば、まず混合カテゴリーが
存在する年の場合は、「関西龍舟」が参戦すれば、まあ
優勝は磐石だ。確か最初期の本大会で「関西龍舟」は
蛇行してしまった記憶があるのだが、そうしたトラブルが
無ければ全て優勝していると思う。それと中期の頃に
琵琶湖の水位増で、瀬田川洗堰が全開放流した際、
3分台という驚異的な記録を出した記憶もあるが、これは
まあ「追い風(追い潮)参考」という感じであろう。

それと、琵琶湖の雄、「琵琶湖ドラゴンボートクラブ」も
強い、まあこのあたりは妥当な結果という感じでもある。

興味深いのは中堅専業チームの活躍である。
兵庫の「Team BANANA」は、長距離戦を得意とするチーム
であり、本大会に出場した際には、たいてい入賞している。
本大会は「近江米」や「近江牛」という比較的豪華な
賞品であので、今年も「BANANA」は入賞狙いである。
けど、「BANANA」は、今年は既に「びわこペーロン」で
2位に入賞し、同等の賞品をゲットしている状況だ。
Image may be NSFW.
Clik here to view.
c0032138_16401047.jpg
それから、ODBA(大阪府協会)所属チームを中心とした
コラボチームも、なかなか毎年強い。
母体となるのは「team 風」であるが、その名前で出場
する他、「みっくちゅじゅーちゅ」とか、「どやさっ」
あるいは「XXサンド」という名前のケースも、「風」や
ODBA関連チームによるコラボチームとなっている。

これらのメンバーの多くは、大阪や京都等で行われる大会
では「大会役員」として、大会の運営に尽力して下さって
いる。ただ、その負担は結構大きく、それらの地元系大会
では、あまりチームとしての戦績を残せていない。

だが、滋賀県の大会においては、大会運営はSDBA(滋賀県
協会)が主体となる、この為、ODBA系メンバーは大会運営
の負担から解放され、レースの方に注力する事ができる。
こうした事が、ODBA/風系のコラボチームが、本大会
あるいは場合により他の琵琶湖系大会でも好成績を残して
いる事の理由であると推察している。

まあ、本大会においては「乗せてはさんでミックスSand」
が、ODBA/風系のコラボチームであり、さらには
「未来バケッ吹」も、ほぼそれに準ずる形である。
Image may be NSFW.
Clik here to view.
c0032138_16401044.jpg
大阪のベテランチーム「未来」や「吹龍」も、同様の
理由からか、アウェイの滋賀県の大会に滅法強く、
それぞれ「びわこペーロン」での優勝経験を持っている。

また、これらベテランチームは、人脈がとても広く、
大阪や関西圏に留まらず、場合によっては、和歌山や
東京・千葉に至るまで、声をかけてコラボチームを編成
する事が可能だ。その年によっては、思いもよらぬ
変則的な「異地区コラボ」で、琵琶湖の大会に参戦する
事も多く、観戦側としてもなかなか楽しい。

なお、数年前より「未来」が始めたこの動きが、現在では
全国的に広まり、各地の大会で、こうした「異地区コラボ」
チームが誕生している。勿論コラボのまま長期に渡って
チーム活動を続ける事はできないし、「競技性」という
側面を考えれば、複雑な面もある(つまり、戦績において
どのチームが貢献したのかがわからない。あるいは、もっと
単純には、賞品や賞金をどう分けて、どのチームに賞状や
優勝トロフィーを置くのか?など)

まあ、それでもドラゴン界全体を見ていけば、こうした
「チーム間交流」は望ましい方向性であろう。
これがメジャースポーツやプロスポーツの世界であれば
チーム間はライバルであり独立性を維持する事が望ましいが
ドラゴン界はまだ発展途上だ、全体を盛り上げる意味では、
ともかくチーム参加数を増やす事が、まず肝要だと思う。

それと、こうした「コラボチーム」の実力値は不明である。
つまり、実際に漕いでみるまで、そのタイム等は予想できない
これが単独チームの場合は、まあだいたいチームには実力値
というものがあって、長年ドラゴンを見ていれば、その
レースタイムは、ほぼぴったり予想できる。

タイム予想に微調整がある場合としては、たとえば今日は
新人選手が何人乗っている、とか、今回は新人育成目的の
編成であるから・・ とかそんな感じのチームからの情報で、
タイム予想を若干遅め等に想定する事もできる。

ただ、コラボチームでは、まったくその予測基準値が無い、
選手個々のスキルに加えて、息が合うとか合わないとか、
チーム毎に漕ぎ方やペース配分が違うとか、太鼓手が
どのように指示をするとか、左右の漕手のパワー配分とか、
そうした様々な要素があるからだ、これはチーム戦の
ドラゴンでは、必ずそういう事になってしまう、
Image may be NSFW.
Clik here to view.
c0032138_16401004.jpg
しかし、これは「観戦」という側面では、タイム予想が
できない為に、逆に興味を増す事になる。もしかすると、
強豪チームにも迫る「スーパーコラボチーム」が偶然
出来上がっているかも知れないからだ。

だが、「観戦撮影」という側面からはちょっと厳しい、
順位予想が出来ないからだ。これはすなわち、レースの
展開は、スタートからゴールまでの各地点で、もう予め
レーン毎の各艇の、ある時点での位置関係は、予測して
撮影に臨んでいるからだ。その予測位置関係に応じて、
「このレースでは、コース中央から左向きに撮ろう」とか
「ゴール地点で真横から撮ろう」とかを、考えて撮影
ポジッションを決定している。

よく、レースを観戦するアマチュアカメラマンとか、
報道系の記者等から「どの場所から撮ったらベストですか?」
という質問を受ける事がある。

その場合、いつも答えるのは
匠「それはレースによって変わるのですよ、
  できるだけ画面(構図)内のボートの密度(面積)を
  上げて撮るのが迫力が出て望ましいです。
  でも、その為には、各レースでの各時点での、艇の
  位置関係を予想しておかなければならない。

  だから、たとえば、このレースでは(注:組み合わせ
  表を見せて)手前1レーンが速く、2レーンがやや
  遅れます、そこでコース中央かややゴール寄りの  
  地点で、レンズを右に向けて150mm位の画角で撮ると、
  こんな風な構図(紙に艇配置のイメージを描く等)に
  なります。また他のこのレースでは最後まで3レーンと
  4レーンが接戦になります、ゴール地点か、あるいは
  安全を期して、僅かに前くらいの位置で、やや遠くの
  真横から300mm位の画角で撮ると良いと思いますよ」

すると、話を聞いていたアマチュア層などは
ア「ふうむ・・ とても奥が深いのですね、
  これはなかなか撮れそうも無いなあ・・」
という感想になる。

まあ彼らには悪いが、これは経験則から来るノウハウで
あり、いきなり来て簡単に撮影できるものでは無い訳だ。
ただ、それでも情報を収集しようという気があるならば
大会本部に行って、パンフレットやら組み合わせ表を
貰う事は無理な話では無い。それに各レースの結果も
張り出されているし、レース参加チームのアナウンスも
ある、だから、たとえ初めての観戦でも、少しであれば
こうしたレース予想は可能なのだ。

事実、報道系記者などは、私からのこうした話を聞くと
そこからは自力で情報収集を開始する。そして少なくとも
報道系では優勝チームの写真を抑えておかないと記事には
ならないであろう、だから優勝チーム予想や、その条件
(例:2回戦で2位のチームに何秒以上差をつければ良い等)
を彼らに知らせておけば、まあ、報道系記者は、ちゃんと
写真を撮る事が出来る。

ここ、つまり被写体を知ろうとする努力をするかしないかが
まずアマチュア層と職業写真家層の非常に大きな差異だ。
それと、「どう撮りたいか」は、職業写真家層は理解して
撮影に臨んでいる、ここも非常に重要なポイントであり、
アマチュア層は「どう撮りたいか」を事前に考えていない。
(=常に顧客の事を考える、というのが「プロ」の行為
であって、それが唯一無二の定義である。別に高価な
機材を持っている事がプロの条件では無い。現に、今時の
報道系の人達は高価な機材を持って来ない、高価な機材
を買ってしまったら、撮った写真で機材投資金額以上の
利益を上げなければならないが、それは簡単では無く、
その状態では「ビジネス」にはならないからだ)

----
さて、余談が長くなった。レースの模様に戻ろう。
Image may be NSFW.
Clik here to view.
c0032138_16401019.jpg
1回戦終了時点の、混合の部の上位チームタイムだ
暫定1位:4分40秒:琵琶湖ドラゴンボートクラブ
暫定2位:5分00秒:未来バケッ吹
暫定3位:5分01秒:Team BANANA
暫定4位:5分04秒:乗せてはさんでミックスSand

この段階では「琵琶ドラ」が他チームに20秒差をつけて
いる。本大会は2回戦合計タイム制であるので、これで
「琵琶ドラ」の優勝は磐石という感じだ、他チームが
2回戦で20秒以上もの差をひっくり返して逆転優勝
するのは、「琵琶ドラ」に何らかのトラブルがあった場合
でしか無いであろうし、百戦錬磨の「琵琶ドラ」に限って
そうした状況は考え難い。
Image may be NSFW.
Clik here to view.
c0032138_16401089.jpg
すると注目は、「入賞争い」となる。
暫定2位~4位は、殆どタイム差が無い。
本大会の入賞は3位までであるが、順位による賞品の差
が結構大きい大会であるから、できれば2位となって
近江米あるいは近江牛をゲットしたいのが本音であろう。

よって入賞争いは、2回戦1本勝負となる。
もっとも入賞争いをしているチームはいずれもベテランだ
この状況分析は、彼らも完全にわかっている筈だ。

では、ここから2回戦だ。
Image may be NSFW.
Clik here to view.
c0032138_16401049.jpg
まあ「琵琶ドラ」(上写真)の優勝は磐石である。
2回戦ではさらにタイムを上げて4分38秒。
これは「オープンの部」でも、ほぼ通用するレベルであり
立派なタイムだ。
合計タイムでは他チームを40秒以上も引き離して圧勝だ。

また、このレースでは暫定2位の「未来バケッ吹」も
タイムを上げてきている、これで2位もほぼ確定だ。

続く混合の部2回戦第2レースだが、ここは「BANANA」
と「ミックスサンド」が居る。
ただ、「BANANA」は、なんらかのトラブルか?
大幅にタイムを落としてしまった。
Image may be NSFW.
Clik here to view.
c0032138_16403499.jpg
最終順位は以下となった
1位:琵琶湖ドラゴンボートクラブ
2位:未来バケッ吹
3位:乗せてはさんでミックスSand
Image may be NSFW.
Clik here to view.
c0032138_16403490.jpg
上写真は、優勝の「琵琶ドラ」の表彰式。
Image may be NSFW.
Clik here to view.
c0032138_16403341.jpg
こちらは、逆転して3位に入賞した「乗せてはさんでミックス
Sand」の表彰の模様。前述のように、本大会では役員負担
が無い点で、伸び伸びと漕げたのであろう。

長距離に強い「Team BANANA」は、今年は2回戦の不調の結果、
僅かな差で入賞を逃してしまったが、まあ安定した実力を
持つベテランチームであるので、来年また頑張って入賞して
いただきたいと思う。

「師走のGPO」は、本大会ではちょっと良い所を見せる事が
出来なかったが、ほぼ同様のコラボチームで、前月の
「びわこペーロン」では決勝進出しているし、共通メンバー
の多い「湖鼓Ro(こころ)」チームとして、8月上旬の
「堅田湖族船競争」では、3位に入賞している。
過去の本大会でも「GPO」は入賞経験もあり、また次の
機会に頑張っていただきたく思う。

また、本1000m選手権終了後に、続いて行われる
「グランドシニア」大会では、「師走の会」「GPO」に分割
しての通常エントリーだ、そこでも頑張っていただきたい。
Image may be NSFW.
Clik here to view.
c0032138_16403429.jpg
さて、ここからは「グランドシニア」大会の模様に移る。

本大会のレギュレーションであるが、20人漕ぎ艇を
利用した10人漕ぎ、200m直線レース。
オープンの部のみ(男女比無制限)である。

10人漕ぎなのでエントリーチームは多く合計10チームだ。
その多くは、1000m戦から引きついでの参戦であるが、
あまりに若手のチームだと、勝ち目が全く無い為に
参戦を断念している。(注:エントリー費は極めて
安価なので、練習がてらに漕いでも悪く無いと思う)

最大の特徴としては、「漕手の年齢に応じたハンデ戦」
である事だ(勿論、他の大会にこうしたハンデ戦は無い)
計算式は定義がちょっとややこしいが、簡単な例だけ
上げておこう。

漕手の平均年齢が
40歳のチーム=ハンデ+5秒
50歳のチーム=ハンデ±0秒
60歳のチーム=ハンデー5秒

という感じとなる。
本大会の初期の頃は、このハンデ計算式の比率がまだ
実際にやってみないとわからなかったので、試行錯誤も
あったのだが、現在では、だいたい上記のハンデ率に
収まってきている。
Image may be NSFW.
Clik here to view.
c0032138_16403458.jpg
200m戦であるから、だいたい各チームの実タイムは
1分ジャストくらいである、だが、これがもし60歳平均
のチームであれば、5秒を引いて、55秒というのが
ハンデ込みタイムとなる訳だ。

ここにもし「bp」のような若手超強豪チームが参戦
したとして、30歳平均だとハンデがプラス10秒となり、
彼らが52秒の好タイムを出しても、ハンデ込みでは
1分02秒となってしまって、これでは、まず勝てない。
したがって、高齢の現役チームが結果的に有利だ。

具体的に過去3年間の、上位入賞チームを挙げておく。
(注:2017年は台風中止、ちなみに初期の本大会で、
もう1度だけ強風による途中中止があったので、今年は
実質6回目の大会となる)

2014年(第4回大会)
1位:小寺製作所
2位:Rスポーツマン・オールドボーイ
3位:Rスポーツマン・レジェンド

2015年(第5回大会)
1位:RSC特攻野郎Bチーム(=Rスポーツマンクラブ)
2位:池の里シニアLakers!
3位:琵琶湖ドラゴンボートクラブ

2016年(第6回大会)
1位:Rスポーツマンクラブ(600)
2位:池の里Lakers! SENIOR
3位:IHI相生シニアチーム

見た感じ、超ベテランの「Rスポーツマンクラブ」
が圧倒的に強い。(まあ、当然であろう)
ちなみに、チーム名は毎回異なってはいるが、
だいたい、いつも「R」はダブルエントリーであり、
高年齢側は、おそよ60歳の平均年齢(=ハンデ-5秒)
若手側は、40歳~50歳位の平均年齢となり、
若干のプラスハンデという感じでのチーム編成だ。
Image may be NSFW.
Clik here to view.
c0032138_16404906.jpg
それと「Rスポーツマンクラブ」という名前は長いので
他チームでは近年「アールマン」という呼び名が
増えてきている模様だ。まあ、本ブログでは「R]と
省略する事が殆どである。(チーム自身でも「R]と
呼んでいる)

で、他のチームでは「ここが強い」というのは、あまり
見当たらないのだが、地元強豪ベテランの「池の里」や
「小寺製作所」が、ベテランゆえに、うまくメンバーを
編成すると、平均50歳を越えてマイナスハンデとなる。
この辺の、メンバー配分とパワーとのバランスが
本大会の戦略上の妙味となるだろう。

なお、「R」が強い理由はもう1つあって、それは
「R」の監督さんが、確か郵便局の職員さんだったかで
やたら滅多ら「数字に強い」のだ。

各大会においても、各チームの予選のタイム等を綿密に
分析して、細かく戦術を変えてきている。これもまた
「R」が長年現役でやって来られている秘訣の1つだ。

本大会においても、その「数字の強さ」の特徴がモロに
出ている。大会が始まる直前でのメンバー変更が効く
ぎりぎりの段階まで、監督さんは、他チームでのメンバー
の様子を見ながら、ダブルエントリー2チーム間のメンバー
配分を微妙に交替調整している。恐らくは彼の頭の中では
10人の合計年齢によるハンデ値も、まるでパソコンの
エクセルで計算するように暗算が進んでいるのだろう。

そうやって最適のメンバー配分で調整した結果だ、これは
主力チームの優勝はまず磐石、さらに言えば、もう1方の
若手チーム側も(2014年大会のように)ダブル入賞や
ワンツーフィニッシュすらも狙ってきているかも知れない。

R「なにせ、この大会くらいしか優勝できないので」
とは言っているが、まあ確かに50歳代平均のチームでは
そういう事になるだろう。
例えば、比較的年齢での実力差が少ないゴルフ界においても、
レジェンドと言える「青木功」や「ジャンボ尾崎」等でも
50歳を越えたら、シニアツアー以外での優勝は難しかった。
(ゴルフのメジャー大会では、高年齢での優勝は皆無か?)

で、「R」はもしかすると、このグランドシニア戦に
向けて、1000m戦(最下位)は、体力を温存する戦略を
取っていたのかも知れないのだ。まあ、戦略家の「R」で
あれば、それくらいの事はやってきそうだ(汗)
Image may be NSFW.
Clik here to view.
c0032138_16405038.jpg
「池の里」いわく「普通に戦っても、同じくらいか
下手をすれば「R」さんに負けてしまうくらいなので、
それでハンデが5秒とか付いていたら、手も足も出ない」
という感じである。

なお、現在ではまだ詳細が決まっていないが、
2021年の「マスタース関西」大会では、年代別(30歳、
40歳、50歳代等)のカテゴリー分けとなる模様である。
できるだけ高年齢のカテゴリーが出来るならば、
そこで「R」は、優勝候補チームとなるであろう。
(他には、熊本の「津奈木海龍」のシニアも強い)
Image may be NSFW.
Clik here to view.
c0032138_16405036.jpg
他のチームだが、「IHI相生」は、1000m戦用の若手
メンバーと、グランドシニア戦用の、相生ペーロンで
鍛えたベテランメンバーを完全に分けての参戦だ。
こちらも調子が良ければ入賞圏内なので注目である。

さらに今回初参加のチームが「KDBC」だ。
Image may be NSFW.
Clik here to view.
c0032138_16404998.jpg
命名の由来は、恐らく「堅田ドラゴンボートクラブ」
であり、大津市堅田地区の、堅田高校の教師の方を
中心とした新鋭チームとの事。
匠「堅田湖族船競争に出ていらっしゃるのですか?」
堅「いえ、その大会は知っていますが、出ていません」
匠「ああそうか、船競争の自治会の部は地元住民でした、
  そこに住んでいないと出られないので、皆様は
  通勤ですよね?
  では、ドラゴンボートの経験と練習は?」
堅「漕いだ事はありません、ただOPALに行って
  ビデオを見たりしてイメージトレーニングしました」

匠「う~ん、大丈夫ですか?(汗)
  それだと、どうなるかの様子は不明ですね。
  まずは、第1回戦では、皆さん中央に固まって乗って
  貰って、前の方に漕げる人を配置して、後ろの人は
  前の人に合わせて遅れないように漕いでみてください。
  それで行けるようならば、2回戦は、ちょっと間隔を
  あけて配置しても良いと思います」

私は、この時点では、彼らは「派遣舵」となるものだと
思い込んでいた。しかし実際にレースが始まると、
なんと自前の舵となっている(汗)
かなり危なっかしい様子なので、慌てて大会本部の方に
向かう。
匠「堅田のチームですけど、舵がちょっと危ないです。
  もうレースが始まりそうなので、なんとかこの
  1回戦は、事故が無く帰って来てくれたら助かります。
  2回戦では、派遣舵を用意するのが良さそうですね」
本「よしわかった、そうしよう」
Image may be NSFW.
Clik here to view.
c0032138_16404948.jpg
さてレースが始まると、案の定「KDBC」は蛇行してしまう、
しかも、隣のレーンの「師走の会」の方向に曲げてしまって
いる。あわや衝突か? とヒヤヒヤしながら見守ると、
「師走の会」は、まあ速いので、なんとか切り抜けてセーフ。

しかしこれで「KDBC」はレース途中で「立ち往生」だ。
様子を見ていた大会本部からの指示で、すぐさま
「派遣舵」スタッフがモーターボートで救援に向かう。
Image may be NSFW.
Clik here to view.
c0032138_16404979.jpg
これで安心だ。2回戦も派遣舵で、なんなく乗り切った。

帰ってきたKDBCのメンバーには
匠「まあ、最初は皆、こんな感じですよ。
  懲りずに、また来年も参加してみてください」
と伝えておいた。

でも、このアクシデントの前においても、滋賀のチームと
大阪のチームとは、いずれも「舵取りの育成」についての
話をしていたところだ。舵は難しく、かつ成り手も居ない、
それに「責任が重い」という点で尻込みしてしまう選手も
多いそうだ。
だから、各大会で「派遣舵」は大忙しであり、負担が極めて
大きい状態だ。

しかし、その対策をどうしたら良いかは良くわからない、
「舵取り講習会」をやった前例は何度もあるのだが、
そこに来る選手は少ないそうだ(まあ、成りたく無いからだ)
これはドラゴン界全体の問題であろうが、どういう方法で
舵を育成したら良いかは、様々な側面から検討が必要に
なっていくと思う。

まあ、極端な私的アイデアを言えば、舵取りの成績に応じて
ポイントが溜まって、ランキングをつける、とかも
あり得るかも知れない。野球の投手の防御率やセーブ数と
いった感じである。派遣舵や自チーム舵の入賞数に応じて
舵手に得点を与える訳だ。これは派遣舵で点数を稼げば
「年間舵取り王」とかになる事も可能かも知れない。
ただ、それで賞品や賞金は出せないだろうから、
そこが課題となるアイデアだが・・(汗)

さて、アクシデントになりそうで緊張したからか、
ちょっと喉が渇いている。まあ水分は常に携行しては
いるが、ぬるくなっている。そろそろ補給に本部に
戻ろうか? と思っていて「IHI相生」のテントの
前を通りかかると。
I「匠さん、こっちこっち、飲み物を持っていってよ」
Image may be NSFW.
Clik here to view.
c0032138_16410874.jpg
匠「いつもすみませんね、ありがたく頂きます。
  おっと、良く冷えていて美味しいです!」

本ブログでは良く書く事だが、相生地区のチームの一部は
遠距離参戦で、ワゴン車などを使って来るからか?
大量の飲み物を持ってくる事が多い。
「IHI相生」や「磯風漕友会」のテントを通りかかると、
いつも飲み物を頂いている状態だ。

そこで飲み物をいただきながら、世間話をしたり
情報収集をしたりできるので、大変ありがたい、

彼らによると、今年の注目チームは相生の「セピア倶楽部」
である模様だ。「IHI相生」と「セピア倶楽部」は
いずれも「相生ペーロン競漕」の第Ⅰ部カテゴリー
(最上位で「磯風」も居る)であり、今年の相生ペーロン
では、予選も順位決定戦も、いずれも「セピア」が「IHI」
を僅かに(1順位)上回ったとの事だ。

匠「そういえば、昨年の「スモール選手権」でも
 「セピア」さんは初参戦ながら頑張ってましたね、
  確か、ぎりぎりで決勝進出はできなかったけど、
  印象には残っています。
  わかりました、今年もスモールに「セピア」さんが
  来るならば、早目にマークして情報収集しておきます」
Image may be NSFW.
Clik here to view.
c0032138_16410867.jpg
後日、記録を調べてみると、昨年のスモール選手権の
敗者復活戦で「IHI相生」は「セピア」に負けている。
それでも「IHI相生」は準決勝に進出したが、残念ながら
そこで敗退だ。決勝に進出できた可能性は「セピア」の
方が高かったので、まあ確かに「IHI相生」としては
ライバルチームとして、強く意識している事であろう。

さて、グランドシニア戦であるが、優勝はもう
「Rスポーツマンクラブ(年寄り)」で、ほぼ確定だ。
Image may be NSFW.
Clik here to view.
c0032138_16410886.jpg
(注:上は「R(若手)チーム」かも知れない)

しかし、2位以下のチームはまったく予想困難である。
なにせ、実際のレースを見ていても、その順位と
結果のハンデ込みの順位は大きく異なる。

「池の里」と「R(年寄り)」が良い勝負をしていて
終盤で「池の里」がリードした、と言っても、実は
両者のハンデ差は、4秒近くも「R」が有利だ。
だから「池の里」は、「R」を軽く1艇身以上も
引き離さない限り、「R]に勝つ事はできない。
200mの短距離戦で、5秒ものハンデは非常に大きいのだ。

そして観戦の立場からしても、ハンデ込みの順位は
計算をするまで全くわからない。
今年は、タイムを張り出しているあたりで、スマホの
電卓機能を用いて、色々と計算をしている選手達が
多かった。でも、それでも全チームを計算しないと
正確な順位はわからないので、結構その計算は難しい。

私はもうあきらめて「後は、大会本部の集計待ち」
という感じで、結果発表を待つ事にした。

最終結果(順位)は以下の通り。
1位:Rスポーツマンクラブ(年寄り)
2位:池の里Lakers!
3位:小寺製作所A

合計タイムは省略する、良くわからないからだ(汗)
多分、「R」が独走で、2位3位は超僅差という感じで
あろうか・・
Image may be NSFW.
Clik here to view.
c0032138_16410815.jpg
しかし、こうしてみると、「池の里」も3大会連続で
準優勝である、ここでもまた「万年2位」状態に
陥ってしまうのだろうか?(汗)
匠「池の里さんが、Rさんに勝つには、あと5歳位
  年をとらないといけませんね」
池「こっちが年とっても、Rさんも年を取りますよ」
匠「あはは、永久に追いつきませんね(笑)」
Image may be NSFW.
Clik here to view.
c0032138_16410738.jpg
また、3位の小寺製作所からは、こんなアイデアも
小「ハンデで、どうしても追いつけないなあ・・
  よし、こうなったら、どこかから90歳くらいの
  体重の軽いお婆さんを2人程連れてきて、
  残りの8人で漕ぐというのはどうだろう?」
匠「名案です、是非やってみて下さい(笑)」

でも、もしそれをやったら、他チームも真似をするだろう。
結局、全チーム同等になって、やはりハンデは縮まらない。

さて、もう記事文字数を大幅にオーバーしてしまっている。
以下は表彰式での「R」の模様だ。
Image may be NSFW.
Clik here to view.
c0032138_16410785.jpg
これにて、1000m選手権、グランドシニアの観戦記事は終了
次回ドラゴン系記事に続く。


Viewing all articles
Browse latest Browse all 791

Trending Articles



<script src="https://jsc.adskeeper.com/r/s/rssing.com.1596347.js" async> </script>