2017年7月16日(日)に大阪・天満橋の「大川」にて行われた
「2017日本国際ドラゴンボート選手権大会」
(以下「日本選手権」)の観戦記事。
今回「中編」では「スモールの部」および「混合の部」の
模様について紹介して行こう。
Image may be NSFW.
Clik here to view.![c0032138_20185500.jpg]()
なお、今回の記事群では、従来の「選手向け記事」から、
少しだけ視点を「一般観戦客向け」に内容を変えている。
理由だが、近年、ドラゴン大会観戦客の数が増えてきていて
その多くは「ドラゴンボート」に対して予備知識を持っていない
事がある。検索で本ブログにたどり着く読者層も多い為、
できるだけ基本的な情報についても伝える事にして行こう。
まず、本大会のルールだが、「オープン」「(男女)混合」
「シニア」「女子」の4つのカテゴリー(区分)があって、
チームを構成する選手の性別や年齢によって分けられている。
この4つが「選手権」大会であり、いわば「公式レース」で、
本大会や他の公式大会の成績を合わせて、海外の大会に参戦する
日本代表チームが選考される。
メンバー編成は、20人の漕手、1人の鼓手(太鼓、ドラマー)
1人の舵手(舵取り)と若干名の補欠選手からなる。
「混合の部」では、大会や漕手の数によって異なるが、概ね
4割以上の女子選手の数を必要とする(本大会での20人漕ぎでは、
女子選手数が8名以上が必須)
また、漕手の数が20名に若干満たない場合でもレースに参戦は
可能だが、当然パワー不足で遅くなって不利になる。
4つの「選手権」カテゴリーに加えて、本大会においてはドラゴン
ボートの普及を目的とした「スモールの部」が併設されている。
Image may be NSFW.
Clik here to view.![c0032138_20185672.jpg]()
近年では、ライフスタイルの多様化等により、20人という多数の
漕手を集める事が困難なケースも多く、その為、国内外の大会
では、10人漕ぎルールの「スモール・ドラゴン」が広まっている。
本来は10人漕ぎ専用の小型艇を用いるのだが、2種類の艇を準備
するのはレースの運営や運用が難しい。
そこで本大会では、20人漕ぎ用の艇をそのまま用い、漕手を10人
に減らした変則ルールにより運用の問題を回避している。
当然、重たい艇を少ない人数で漕ぐのでペース(タイム)は
遅くなるが、まあ全チームが同じ条件だ。
レースは250m戦。ただし、これは大会により異なり、他には
150m,200m,300m,400m,500m,600m,900m,1000m
といったドラゴンやペーロンの大会がある(国内の場合)
そして「ドラゴンボート」の大会は、全て直線のみのコースで
コース長、艇の形状、艇の全長、メンバー構成、乗艇人数等も、
レギュレーション(ルール、規定)により規格化されているが、
地方大会等での「ペーロン」の場合には、ターンがあったり、
コース長、艇の構造やメンバー構成や人数等もまちまちである。
レースは、基本的にはタイム(時間)制で勝敗が決まる。
勿論速ければ速い程良い、ただし、タイムは大会会場の環境や、
同じ会場でも潮の満干や風などで条件はどんどん変化するし、
また、ある1つのカテゴリーに数十チームも居る場合と、
数チームしか無い場合は、タイムが基準とは言っても、どのように
勝敗を判定するべきかは異なってくる。
そこで各大会には「レースフロー」というものが予め決められて
いる。
例えば、まず予選を数チーム毎を1組として行い、各レース毎の
最も速かったチームが準決勝に進出して、さらにその中で
速かったチームが決勝に進出する・・等である。
あるいは、2レースを漕いで、その合計タイム又は速い方を算出
して、上位チームが決勝戦に進出する。または合計タイムのみで
直接的に順位を決めてしまう。
こうした事が「レースフロー」と呼ばれるものであり、これは
大会によって異なる他、同一大会内でも、各カテゴリーの
参加チーム数によってもレースフローは異なる場合も多々ある。
例えば5チームしか居ないカテゴリーでは、予選→準決勝→決勝戦
等と、順次チーム数を減らす等をしても余り意味が無いので、
簡潔に2レースの合計タイム(または順位)制等にする訳だ。
レースフローには、さらに細かな「バリエーション」もあって、
例えば、予選で敗れたチームが再レースを行い、速かったチームが
準決勝に進出できる「敗者復活戦」や、はたまた準決勝に進出でき
なかったチームを集めて下位の決勝戦を行う「B決勝方式」等がある。
本大会では細かいバリエーションのレースフローが結構あって、
このあたりは、選手達やスタッフは「組み合わせ表」を持っている
ので問題無いのだが、一般観客からはわかりにくい。
例えば、予選レース等で何位までに入れば、次のレースに
上がれるか?等は一応、実況放送では伝える場合もあるのだが、
「常に」でも無いので、わかりにくい訳だ。
特に、準決勝において2位までが決勝進出確定で、3位のチームは
他の組のレースでの3位のチームと、タイムが速い方が決勝に進める、
などの複雑なレースフローは、観戦側からすれば、コンマ1秒の
タイム差や、ほんの数cmの順位差が、チームの明暗を大きく分けて
しまう為、「最も見所となるポイント」であるのだが、そこが一般
観客にはなかなか伝わり難いかも知れない。
Image may be NSFW.
Clik here to view.![c0032138_20185658.jpg]()
今回の大会において、私は、一般観客の年配のご婦人の方と長く
話をしていたのだが、その方は、昨年に偶然、本大会を見かけて
その面白さにハマってしまい、「今年も観戦に来ました」と言う。
ところが「なんとか龍舟。とか言うチーム名が多くて、どこが
強いのかも、良くわからないのですよ」との事。
そして、レースのルールは、まあ見ていればわかるのだが、
レースフローがわからないので、「どのチームが勝ったのか、
良くわからない」(これは例えば、準決勝から決勝に進めれば、
そのレースは「勝った」と言えよう)との話があった。
そこで、私は写真を撮りながらも、レースに出るチームの出自や
過去の戦績、ライバル関係、そしてレースフローの詳細などの
見所を、ご婦人に伝えて行くと「そういう話を聞くと、ものすごく
面白いです」との事。
そして準決勝戦位からは、そのご婦人の他、男性の一般観客も
「匠のレース解説」の受講者(笑)に加わった。
この方は、最初期の本大会に「神南」というチーム名で参戦し
見事優勝したとの事、その後地方で働いていて、近年大阪に
転勤で戻ってきたので、懐かしくて観戦しに来たとの事。
しかし、勿論30年近くも前の話であるから、チームや大会の
事情もすっかり変わってしまっていて、色々と最近の事情が
聞けて良かったとの事であった。
なお「昔の”INO-G”で漕いでいた事があった」との話があって、
たまたま私の近くでレース観戦をしていた「INO-G」のMさんを
紹介すると、「あ、Mさん」「あ、XXさん」と、お互い知っていた
模様で驚いたとのことだ(私も驚いた)、ちなみに、30年近くも
経っているので、お互いの風貌だけでは、相当に様変わりしていて
気がつかなかった模様である(汗)
Image may be NSFW.
Clik here to view.![c0032138_20185442.jpg]()
さて、前置きが極めて長くなったが、本大会の話に戻ろう。
今回の記事のメインの「混合の部」であるが、超激戦区だ。
ここ7~8年程の本大会での混合決勝戦進出チームを見ると、
INO-G(埼玉)、Toriid Storm(東京)、東京龍舟(東京)、
東海龍舟(愛知)、関西龍舟(兵庫)が強く、これを
「IT三龍舟時代」と仮に呼んでいた。
が、東京の「Toriid Storm」は活動を休止してしまったので。
昨年は、そちらに替わって「bp」の仮編成チーム「bp mix」が
決勝に駒を進める事となった。
しかし「bp mix」は仮編成であった為、今年は本来の
オープンの部でエントリーしている、決勝戦は5チーム制で
あるので、まず、どのチームが決勝の残りの1枠を取るのか?
という点が最初の注目だ。
昨年の本大会の記事で、その可能性があるのは「三龍舟チーム」
が「ダブルエントリー」してきた場合か、あるいは、滋賀の強豪
「琵琶湖ドラゴンボートクラブ」か、はたまた、京都の強豪
「すいすい丸」のいずれかであろう、と予想したのだが・・
今回の大会で「三龍舟」でのダブルエントリーは「東京龍舟」と
「関西龍舟」がある。
どちらも好調で、先月の「堺泉北(高石)大会」で「関西龍舟」は
ワンツーフィニッシュ(1位2位独占)を見事に決めているので、
可能性はある(ただし高石大会は10人漕ぎであるので、本大会
では、その倍の人数を集める必要があり、簡単な話では無い)
まあ、結果は本記事の後半で述べていくとしよう。
----
ではここで「混合の部」で、あまり普段の関西圏の大会では
見かけないチームを、いくつか紹介しておこう。
まずは海外チームだ。
Image may be NSFW.
Clik here to view.![c0032138_20185534.jpg]()
こちらは「Shanghaied Dragon」つまり「上海ドラゴン」である、
今回、日本の大会には恐らく初参戦。
Image may be NSFW.
Clik here to view.![c0032138_20185532.jpg]()
印象的なデザインのユニフォームが格好良い。メンバーは中国系
のみならず、欧米系であったり、多国籍な感じだ。
Image may be NSFW.
Clik here to view.![c0032138_20185550.jpg]()
上は「55D Flicor」、香港のチームだが、正確には「混合の部」
ではなく「女子の部」と「スモールの部」へのダブルエントリー
(注:この組み合わせでは、重複参加が可能なルールだ)である。
こちらも日本の大会は初めてであり、数日前から来日して、
本大会の後も数泊し、観光やグルメ、ショッピング等をしてから
帰国するそうだ。
香港のチームは、KIX(関空)大会でも、キャセイ航空のチームが
常連で参戦している。そのキャセイや今回の「55D」に話を聞くと、
言語は、英語、中国語、日本語の順で通じやすい模様だ、
ただし、中国語といっても地域で全く異なってしまうし、日本語
を話せる人は、さほど多くは無い。英語であれば間違いなく全員に
通じるので、香港のチームと話をする際には英語を使うのが
良さそうだ。
なお、観光をして帰るとの事で「この時期の京都は祇園祭りで
混雑するから注意してね」と伝えておいた。
こうした日常英会話は、練習になるので、大変役に立つのだ。
(英語なんて、使わなければ、どんどん忘れてしまう・・汗)
一昨年の本大会でのフィリピンチームと、昨年のKIX大会での
キャセイチームには、それぞれカメラマニアが居て、カメラの
「ヲタクな話」で英会話の練習もずいぶんと盛り上がった(笑)
まあ、彼らに影響を受けて、フィリピンのマニアに見せてもらった
新型レンズを私も買ってしまったのだが(汗)
カメラマニアと言えば・・
Image may be NSFW.
Clik here to view.![c0032138_20191156.jpg]()
こちらの「ニライカナイ」は、東京の国内チームである、
東京近郊の大会の他、数年前には静岡の「ツナカップ」や
「御前崎大会」にも参戦していて、その頃からの顔見知りだ。
(ツナカップでは3位入賞もあった)
近年は、日本選手権にも積極的に参戦を始めている。
なお「ニライカナイ」は沖縄の言葉で「理想郷」を意味し、
東京にある沖縄系居酒屋で集まったメンバーとの事だ。
(ちなみに関西でも「居酒屋」発祥のチームは意外に多い)
「ニライカナイ」のメンバーの中には、カメラマニア氏も居る。
色々とカメラの話をして盛り上がっていたのだが、聞くところに
よると特定のメーカーのカメラ機材しか使っていない模様だ。
その方法だと、近年の他のメーカーの機材との使い勝手の差とか
長所短所が、わかりにくい模様なので、色々他機の実例を挙げて
説明をすると「ふむふむ」と、参考にして頂いた模様だ。
なお「何故、他社機との比較が必要なのだ?自分が好きなメーカー
のカメラやレンズだけ買って使っていれば良いでは無いか!」と
反論するカメラファンも多いと思う。
ただ、それでは、自身が使っている機材の本当の意味での長所と
短所が理解しずらい、で、そのままでは、その機材を使う理由、
すなわち「長所を活かして、短所をカバーする」という概念が
ずっと身につかないままなのだ。
それを理解すれば、自身の持つ機材が、どんなシュチュエーション
において最も有効なのかがわかってくる、また自身の持つ機材では
カバーできない被写体やその条件もわかってくる為、次に買うべき
機材の特徴あるいは要件(どんな被写体条件に対応する為に、どの
カメラやレンズを買うのか?)という点も理解できるようになる。
余談だが、上写真は、水滴のようなものが沢山写っている、
多分、ここに来る際にどこかで水滴を被ったのであろう、
ちょっと面白いので、そのまま掲載しておく事にしよう。
---
さて、余談はともかく、次の紹介チームだ・・
Image may be NSFW.
Clik here to view.![c0032138_20191125.jpg]()
こちらは「G Dragons」東京のチームであるが、東京近郊の大会の
他では静岡の大会くらい迄は足を伸ばしてくるが、関西の大会
への出場は、あまり多く無い。
チーム名の「G」は、世界的に超有名なIT系企業だ。
全員が同社の社員と言う訳では無さそうだが、企業柄、国際色は
とても豊かであり、外国人選手も多く、チーム内の公用語は英語の
模様だ、ただし日本語も問題なく通じるので、話をする場合は
ビビらなくても良い(笑)
Image may be NSFW.
Clik here to view.![c0032138_20191040.jpg]()
見慣れない新人美人選手も参加している模様なので、まあ普段は
10人漕ぎがメインであるのを、20人漕ぎ用に急遽編成したので
あろう。
ちなみに、「ニライカナイ」も「G Dragons」も、ともに
敗者復活戦にて敗退。が、そのまま東京に撤収で短時間だけの
大会参戦では勿体無い、他チーム等とも交流や情報交換を行って
いただき、是非、本大会を「身のある場」にして貰えれば幸いだ。
Image may be NSFW.
Clik here to view.![c0032138_20191099.jpg]()
こちらは「チーム青緑」
アニメ/ドラマの「のためカンタービレ」のフランス編で
ロシア人女子留学生のターニャが、日本人留学生の黒木君(後に
恋人となる)に初めて会った時「C'est glauque(セ・グローク)」
と言われた名シーンを思い出すチーム名だ。
・・と言うのも、アニメ中では、それを黒木君は直訳して
「青緑・・?それってどういう意味?」と不審に思ったのだが、
後で周囲の人に聞くと「ああ、それは”暗い人”という意味だ」
と言われて、がっかり、という面白い話なのだが・・
「C'est glauque」や「glauque」をWeb翻訳等で直訳すると
「青緑」という意味は出て来ず、むしろ「不気味」とか
そういうニュアンスが出てくる、まだ留学直後でフランス語に
慣れていなかった黒木君が、そんな難しい単語を知っていたか
どうかは、ちょっと設定が無理っぽい気もする話だが・・
いずれにしても、「チーム青緑」のメンバーに、「のだめ
カンタービレ」の話をしたら、それ自体知らなかった(残念!)
まあでも、この「チーム青緑」がどんなチームであるかは、
「参加チーム一覧表」が発表された時点でピンと来ていた。
そこには、本大会での東京地区常連のチーム「CIC RISING STAR」
と「ジャングルマニア」の2チームが載っていなかったのだ。
それらのチームのユニフォーム色は「青」と「緑」だ。
「さては、コラボチームで来るな!」と察しはついていた。
なお、前述のアニメ「のためカンタービレ」では、日本編で
「千秋真一」率いるオーケストラ名が「RISING STAR」である。
以前、メンバーに「その事を知っているか?」と尋ねると
「知らない」との事であった。
でもなんだか偶然が多すぎるようだ、チーム名を命名している方が
どなたかは知らないが、きっと、隠れ「のだめ」ファンなのかも
知れない・・
---
さて「混合の部」では予選を終え、準決勝に進めなかった
チームによるB決勝(下位決勝)が行われた、以下はその
表彰式の模様より。
Image may be NSFW.
Clik here to view.![c0032138_20191051.jpg]()
今回のB決勝の結果は以下の通りである。
1位:team 風
2位:チーム未来
3位:Team BANANA
4位:大譚X龍舟隊
5位:打艇龍舟倶楽部
----
ここで「スモールの部」の状況と結果の話だが、
Image may be NSFW.
Clik here to view.![c0032138_20191016.jpg]()
スモールの部は、20人艇を用いた10人漕ぎで行われる、
「選手権」すなわち公式レースと言う訳ではなく、ドラゴンの
普及を目的としたカテゴリーである。
今回は9チームが参戦している。
20人漕ぎの艇を10人漕ぎで使用するケースは本大会の他でも
いくつかあるのだが、漕手の配置には、まだセオリーが無い。
それでも「中央集中型」「前後分散型」「1列飛ばし型」の概ね
3通りに集約されてきているのだが、それぞれ長所短所がある
模様だ。
決勝戦の順位をお知らせしておこう。
1位:TAITAM X DRAGONS SMALL
2位:55D
3位:からしれんこん
4位:うみひ
5位:琵琶湖龍舟
Image may be NSFW.
Clik here to view.![c0032138_20192436.jpg]()
本大会最大勢力の「TAITAM X」のサブチームが見事優勝。
TAITAMの関連(紹介)チームの「55D」(香港)も2位となった。
Image may be NSFW.
Clik here to view.![c0032138_20192588.jpg]()
3位の「からしれんこん」は、昨年の「高島ペーロン」でデビュー
の新進チームであるが、ドラゴン経験者多数で、その大会では
見事決勝戦進出、途中までトップであったが、なんと、思わぬ
アクシデントにより4位に甘んじるという悔しい思いをしている。
今年の「高島ペーロン」は、本大会の翌週に行われる。
「からしれんこん」も出場するとの事なので、また追って
活躍の様子を伝えていこう。
4位の「うみひ」は、ご存知、静岡の強豪「海猿火組」である。
今日はオープンの部の出場がメインだが、スモールにも合わせて
エントリー。予選を1位抜けして優勝する気満々であったのだが
決勝戦は残念ながら振るわず。この前後にオープンの準決勝が
あって連続出場で少々バテたのかも知れない・・
5位の「琵琶湖龍舟」も、強豪「琵琶湖ドラゴンボートクラブ」の
サブチームだ。メインチームは混合の部の準決勝に進出している。
さて、スモールの部の、これ以下の順位のチームにはベテランの
「パイレーツ」が居る、パイレーツのメンバーには神戸の方の
女子高の教師の方がいらっしゃって、毎年、教え子の生徒達に
本大会の会場でボランティア販売の実習を行っている。
Image may be NSFW.
Clik here to view.![c0032138_20192592.jpg]()
今年もお菓子や飲み物を売って、売り上げは震災義援金に
充てるとの事である。
---
さて、では、お待ちかねの「混合の部」の準決勝の模様。
まず進出チームだ(レーン順)
準決勝第1組
1)琵琶湖ドラゴンボートクラブ
2)すいすい丸
3)東京龍舟
4)東海龍舟
5)チーム青緑
準決勝第2組
1)吹田龍舟倶楽部
2)INO-G
3)関西龍舟シンバ
4)TOKYO DORAGON
5)Shanhaied Dragons
Image may be NSFW.
Clik here to view.![c0032138_20192396.jpg]()
予想通り強豪のINO-Gおよび「三龍舟」(東京、東海、関西)は
生き残り、東京龍舟のサブチームも健在だ。
「琵琶ドラ」は昨年、ひさびさの決勝進出となったので、
二年連続を狙いたい。
京都の「すいすい丸」は、近年伸び盛りだ、ただ、日本選手権
では、まだ決勝進出が無い。昨年はB優勝であった。
「チーム青緑」は前述の通り東京のコラボチーム、ここも
元々は古豪チームの直系で力はある、勿論決勝進出を狙いたい所。
大阪の「吹龍」も近年好調だ、「びわこペーロン」の連覇を始め、
先月の「高石大会」でも「関ドラ」に次いで3位に入賞している。
また、昨年の本大会では、一部の女子メンバーが他チームとの
コラボで見事決勝に進出していた。
「上海」は、敗者復活から、ぎりぎりで上がってきて大健闘。
で、昨年の準決勝の組み合わせと大きく違う点は、昨年は偶然
準決勝1組に殆どの強豪チームが集まってしまい、事実上の
決勝戦とも言えるレースてあった。
その結果、「三龍舟」の一角「東海龍舟」が、準決勝2組の
トップのチームをも上回る好タイムを叩き出しながらも、順位戦
なので、そこで敗退になってしまった不運があった。
まあ、今年はうまく実力値が均等に配分されている、
上位2チームが決勝進出、3位はどちらか速いチームのみが
残れる事になる・・
決勝戦(レーン順)
1)東京龍舟
2)すいすい丸
3)INO-G
4)関西龍舟シンバ
5)東海龍舟
結果、今年も順当に「I+三龍舟」が決勝進出。
残りの1枠を手に入れたのは、決勝は初の「すいすい丸」
Image may be NSFW.
Clik here to view.![c0032138_20192391.jpg]()
「すいすい丸」は京都のチームであるが、昨年「INO-G」の本拠の
埼玉まで練習遠征に行ったとも聞いている、すごい執念だ。
近年では、地方大会での優勝、入賞は数知れず、そして最近では
京都周辺の企業系ビギナーチームにも練習指導をしている模様だ、
これはなかなか好ましい状況だ。
さて、例によって、どこが勝つかまったくわからない状態だ。
過去10年間の本大会「混合の部」の優勝チームを挙げてみよう。
2007:東京龍舟
2008:東京龍舟
2009:関西龍舟
2010:関西龍舟(ワンツーフィニッシュ)
2011:Torid Storm
2012:Torid Storm(現在活動休止中)
2013:INO-G
2014:INO-G
2015:INO-G(3連覇)
2016:東京龍舟(8年ぶりの優勝)
三龍舟の中で「東海龍舟」のみ、まだ優勝が無い、
この間「東海」は、ほとんど毎年決勝に進出しているが、
毎回上位の壁に阻まれているのだ、このあたりでどうしても
勝っておきたい事は勿論であろう。
「関西龍舟」は、6年間優勝から遠ざかっているが、
この間、殆どが2位か3位と、惜しい戦績であった。
他はすべて東京圏のチームが優勝しているので、ここで7年ぶり
に関西に優勝カップを取り戻したいところであろう。
「東京龍舟」は、昨年8年ぶりの優勝となったが、完全復活の
実力値を見せ付ける為にも、是非連覇と行きたい所。
「INO-G」は、3連覇の黄金時代を築いてはいたが、昨年は悔しい
2位、1位との差はコンマ8秒程であった。
「すいすい丸」は、昨年の戦績(B優勝)では、推し量る事は
出来ない、何故ならば彼らは今、伸び盛りであり、どこまで
強くなるかは未知数なのだ。
さて、どこが勝ってもおかしくない決勝戦だ、
そして、例年、上位の3~4艇は1艇身以内(およそ2.5秒~
3秒差以内)に収まる大激戦区である。
このレースはゴール近くで見る事が必須であろう。
シーンと静まり返った会場の静寂の中、アナウンスの声が響く
「Are You Ready? Attention Go!」
さあ始まった!「ワー」という会場の歓声、距離がある為に、
僅かに遅れて聞こえる「ドンドンドン」という太鼓の音。
レース前半は、撮影ポジションからは死角で見えない、
でもまあレース展開は予想はついている、1,3,4レーンの3艇の
激しいトップ争いだろう。ただし、前半ではまだ体力を温存し、
200mからの残りの50mで激しいラストスパートをかけて来る。
その最後の最後で、伸びのあるチームが勝つのだ。
Image may be NSFW.
Clik here to view.![c0032138_20192418.jpg]()
200m地点、ボートが視野に入った。
「INO-G」有利だ! このまま逃げ切りか?
「関ドラ」「東ドラ」も最後のスパート、追いつけるか?
見事、「INO-G」が逃げ切り勝利だ。
Image may be NSFW.
Clik here to view.![c0032138_20192409.jpg]()
2年ぶり4度目の優勝、昨年の敗退がよほど悔しかったのか、
今年は若干だが若手のメンバーを補強しての参戦であった。
確かに予選からかなりの好調を見せていたが、予選や準決勝では
「三龍舟」のチームと接戦であったので、独走にはならず、
「INO-G」の強さは、あまり目立たなかったかも知れない。
けど、良く水に乗っていた、その結果が決勝で実ったのであろう。
Image may be NSFW.
Clik here to view.![c0032138_20192420.jpg]()
ふう・・ 堪能した。
「この好レースが見れたなら、もういいよ」という感じでも
あるが、この後、まだ「オープンの部決勝」がある。
そちらは「頂上決戦」でもあり、かつ、色々と因縁のあるレースだ。
では今回の記事はこのあたりまでで、次回「後編」に続く・・
「2017日本国際ドラゴンボート選手権大会」
(以下「日本選手権」)の観戦記事。
今回「中編」では「スモールの部」および「混合の部」の
模様について紹介して行こう。
Clik here to view.

少しだけ視点を「一般観戦客向け」に内容を変えている。
理由だが、近年、ドラゴン大会観戦客の数が増えてきていて
その多くは「ドラゴンボート」に対して予備知識を持っていない
事がある。検索で本ブログにたどり着く読者層も多い為、
できるだけ基本的な情報についても伝える事にして行こう。
まず、本大会のルールだが、「オープン」「(男女)混合」
「シニア」「女子」の4つのカテゴリー(区分)があって、
チームを構成する選手の性別や年齢によって分けられている。
この4つが「選手権」大会であり、いわば「公式レース」で、
本大会や他の公式大会の成績を合わせて、海外の大会に参戦する
日本代表チームが選考される。
メンバー編成は、20人の漕手、1人の鼓手(太鼓、ドラマー)
1人の舵手(舵取り)と若干名の補欠選手からなる。
「混合の部」では、大会や漕手の数によって異なるが、概ね
4割以上の女子選手の数を必要とする(本大会での20人漕ぎでは、
女子選手数が8名以上が必須)
また、漕手の数が20名に若干満たない場合でもレースに参戦は
可能だが、当然パワー不足で遅くなって不利になる。
4つの「選手権」カテゴリーに加えて、本大会においてはドラゴン
ボートの普及を目的とした「スモールの部」が併設されている。
Clik here to view.

漕手を集める事が困難なケースも多く、その為、国内外の大会
では、10人漕ぎルールの「スモール・ドラゴン」が広まっている。
本来は10人漕ぎ専用の小型艇を用いるのだが、2種類の艇を準備
するのはレースの運営や運用が難しい。
そこで本大会では、20人漕ぎ用の艇をそのまま用い、漕手を10人
に減らした変則ルールにより運用の問題を回避している。
当然、重たい艇を少ない人数で漕ぐのでペース(タイム)は
遅くなるが、まあ全チームが同じ条件だ。
レースは250m戦。ただし、これは大会により異なり、他には
150m,200m,300m,400m,500m,600m,900m,1000m
といったドラゴンやペーロンの大会がある(国内の場合)
そして「ドラゴンボート」の大会は、全て直線のみのコースで
コース長、艇の形状、艇の全長、メンバー構成、乗艇人数等も、
レギュレーション(ルール、規定)により規格化されているが、
地方大会等での「ペーロン」の場合には、ターンがあったり、
コース長、艇の構造やメンバー構成や人数等もまちまちである。
レースは、基本的にはタイム(時間)制で勝敗が決まる。
勿論速ければ速い程良い、ただし、タイムは大会会場の環境や、
同じ会場でも潮の満干や風などで条件はどんどん変化するし、
また、ある1つのカテゴリーに数十チームも居る場合と、
数チームしか無い場合は、タイムが基準とは言っても、どのように
勝敗を判定するべきかは異なってくる。
そこで各大会には「レースフロー」というものが予め決められて
いる。
例えば、まず予選を数チーム毎を1組として行い、各レース毎の
最も速かったチームが準決勝に進出して、さらにその中で
速かったチームが決勝に進出する・・等である。
あるいは、2レースを漕いで、その合計タイム又は速い方を算出
して、上位チームが決勝戦に進出する。または合計タイムのみで
直接的に順位を決めてしまう。
こうした事が「レースフロー」と呼ばれるものであり、これは
大会によって異なる他、同一大会内でも、各カテゴリーの
参加チーム数によってもレースフローは異なる場合も多々ある。
例えば5チームしか居ないカテゴリーでは、予選→準決勝→決勝戦
等と、順次チーム数を減らす等をしても余り意味が無いので、
簡潔に2レースの合計タイム(または順位)制等にする訳だ。
レースフローには、さらに細かな「バリエーション」もあって、
例えば、予選で敗れたチームが再レースを行い、速かったチームが
準決勝に進出できる「敗者復活戦」や、はたまた準決勝に進出でき
なかったチームを集めて下位の決勝戦を行う「B決勝方式」等がある。
本大会では細かいバリエーションのレースフローが結構あって、
このあたりは、選手達やスタッフは「組み合わせ表」を持っている
ので問題無いのだが、一般観客からはわかりにくい。
例えば、予選レース等で何位までに入れば、次のレースに
上がれるか?等は一応、実況放送では伝える場合もあるのだが、
「常に」でも無いので、わかりにくい訳だ。
特に、準決勝において2位までが決勝進出確定で、3位のチームは
他の組のレースでの3位のチームと、タイムが速い方が決勝に進める、
などの複雑なレースフローは、観戦側からすれば、コンマ1秒の
タイム差や、ほんの数cmの順位差が、チームの明暗を大きく分けて
しまう為、「最も見所となるポイント」であるのだが、そこが一般
観客にはなかなか伝わり難いかも知れない。
Clik here to view.

話をしていたのだが、その方は、昨年に偶然、本大会を見かけて
その面白さにハマってしまい、「今年も観戦に来ました」と言う。
ところが「なんとか龍舟。とか言うチーム名が多くて、どこが
強いのかも、良くわからないのですよ」との事。
そして、レースのルールは、まあ見ていればわかるのだが、
レースフローがわからないので、「どのチームが勝ったのか、
良くわからない」(これは例えば、準決勝から決勝に進めれば、
そのレースは「勝った」と言えよう)との話があった。
そこで、私は写真を撮りながらも、レースに出るチームの出自や
過去の戦績、ライバル関係、そしてレースフローの詳細などの
見所を、ご婦人に伝えて行くと「そういう話を聞くと、ものすごく
面白いです」との事。
そして準決勝戦位からは、そのご婦人の他、男性の一般観客も
「匠のレース解説」の受講者(笑)に加わった。
この方は、最初期の本大会に「神南」というチーム名で参戦し
見事優勝したとの事、その後地方で働いていて、近年大阪に
転勤で戻ってきたので、懐かしくて観戦しに来たとの事。
しかし、勿論30年近くも前の話であるから、チームや大会の
事情もすっかり変わってしまっていて、色々と最近の事情が
聞けて良かったとの事であった。
なお「昔の”INO-G”で漕いでいた事があった」との話があって、
たまたま私の近くでレース観戦をしていた「INO-G」のMさんを
紹介すると、「あ、Mさん」「あ、XXさん」と、お互い知っていた
模様で驚いたとのことだ(私も驚いた)、ちなみに、30年近くも
経っているので、お互いの風貌だけでは、相当に様変わりしていて
気がつかなかった模様である(汗)
Clik here to view.

今回の記事のメインの「混合の部」であるが、超激戦区だ。
ここ7~8年程の本大会での混合決勝戦進出チームを見ると、
INO-G(埼玉)、Toriid Storm(東京)、東京龍舟(東京)、
東海龍舟(愛知)、関西龍舟(兵庫)が強く、これを
「IT三龍舟時代」と仮に呼んでいた。
が、東京の「Toriid Storm」は活動を休止してしまったので。
昨年は、そちらに替わって「bp」の仮編成チーム「bp mix」が
決勝に駒を進める事となった。
しかし「bp mix」は仮編成であった為、今年は本来の
オープンの部でエントリーしている、決勝戦は5チーム制で
あるので、まず、どのチームが決勝の残りの1枠を取るのか?
という点が最初の注目だ。
昨年の本大会の記事で、その可能性があるのは「三龍舟チーム」
が「ダブルエントリー」してきた場合か、あるいは、滋賀の強豪
「琵琶湖ドラゴンボートクラブ」か、はたまた、京都の強豪
「すいすい丸」のいずれかであろう、と予想したのだが・・
今回の大会で「三龍舟」でのダブルエントリーは「東京龍舟」と
「関西龍舟」がある。
どちらも好調で、先月の「堺泉北(高石)大会」で「関西龍舟」は
ワンツーフィニッシュ(1位2位独占)を見事に決めているので、
可能性はある(ただし高石大会は10人漕ぎであるので、本大会
では、その倍の人数を集める必要があり、簡単な話では無い)
まあ、結果は本記事の後半で述べていくとしよう。
----
ではここで「混合の部」で、あまり普段の関西圏の大会では
見かけないチームを、いくつか紹介しておこう。
まずは海外チームだ。
Clik here to view.

今回、日本の大会には恐らく初参戦。
Clik here to view.

のみならず、欧米系であったり、多国籍な感じだ。
Clik here to view.

ではなく「女子の部」と「スモールの部」へのダブルエントリー
(注:この組み合わせでは、重複参加が可能なルールだ)である。
こちらも日本の大会は初めてであり、数日前から来日して、
本大会の後も数泊し、観光やグルメ、ショッピング等をしてから
帰国するそうだ。
香港のチームは、KIX(関空)大会でも、キャセイ航空のチームが
常連で参戦している。そのキャセイや今回の「55D」に話を聞くと、
言語は、英語、中国語、日本語の順で通じやすい模様だ、
ただし、中国語といっても地域で全く異なってしまうし、日本語
を話せる人は、さほど多くは無い。英語であれば間違いなく全員に
通じるので、香港のチームと話をする際には英語を使うのが
良さそうだ。
なお、観光をして帰るとの事で「この時期の京都は祇園祭りで
混雑するから注意してね」と伝えておいた。
こうした日常英会話は、練習になるので、大変役に立つのだ。
(英語なんて、使わなければ、どんどん忘れてしまう・・汗)
一昨年の本大会でのフィリピンチームと、昨年のKIX大会での
キャセイチームには、それぞれカメラマニアが居て、カメラの
「ヲタクな話」で英会話の練習もずいぶんと盛り上がった(笑)
まあ、彼らに影響を受けて、フィリピンのマニアに見せてもらった
新型レンズを私も買ってしまったのだが(汗)
カメラマニアと言えば・・
Clik here to view.

東京近郊の大会の他、数年前には静岡の「ツナカップ」や
「御前崎大会」にも参戦していて、その頃からの顔見知りだ。
(ツナカップでは3位入賞もあった)
近年は、日本選手権にも積極的に参戦を始めている。
なお「ニライカナイ」は沖縄の言葉で「理想郷」を意味し、
東京にある沖縄系居酒屋で集まったメンバーとの事だ。
(ちなみに関西でも「居酒屋」発祥のチームは意外に多い)
「ニライカナイ」のメンバーの中には、カメラマニア氏も居る。
色々とカメラの話をして盛り上がっていたのだが、聞くところに
よると特定のメーカーのカメラ機材しか使っていない模様だ。
その方法だと、近年の他のメーカーの機材との使い勝手の差とか
長所短所が、わかりにくい模様なので、色々他機の実例を挙げて
説明をすると「ふむふむ」と、参考にして頂いた模様だ。
なお「何故、他社機との比較が必要なのだ?自分が好きなメーカー
のカメラやレンズだけ買って使っていれば良いでは無いか!」と
反論するカメラファンも多いと思う。
ただ、それでは、自身が使っている機材の本当の意味での長所と
短所が理解しずらい、で、そのままでは、その機材を使う理由、
すなわち「長所を活かして、短所をカバーする」という概念が
ずっと身につかないままなのだ。
それを理解すれば、自身の持つ機材が、どんなシュチュエーション
において最も有効なのかがわかってくる、また自身の持つ機材では
カバーできない被写体やその条件もわかってくる為、次に買うべき
機材の特徴あるいは要件(どんな被写体条件に対応する為に、どの
カメラやレンズを買うのか?)という点も理解できるようになる。
余談だが、上写真は、水滴のようなものが沢山写っている、
多分、ここに来る際にどこかで水滴を被ったのであろう、
ちょっと面白いので、そのまま掲載しておく事にしよう。
---
さて、余談はともかく、次の紹介チームだ・・
Clik here to view.

他では静岡の大会くらい迄は足を伸ばしてくるが、関西の大会
への出場は、あまり多く無い。
チーム名の「G」は、世界的に超有名なIT系企業だ。
全員が同社の社員と言う訳では無さそうだが、企業柄、国際色は
とても豊かであり、外国人選手も多く、チーム内の公用語は英語の
模様だ、ただし日本語も問題なく通じるので、話をする場合は
ビビらなくても良い(笑)
Clik here to view.

10人漕ぎがメインであるのを、20人漕ぎ用に急遽編成したので
あろう。
ちなみに、「ニライカナイ」も「G Dragons」も、ともに
敗者復活戦にて敗退。が、そのまま東京に撤収で短時間だけの
大会参戦では勿体無い、他チーム等とも交流や情報交換を行って
いただき、是非、本大会を「身のある場」にして貰えれば幸いだ。
Clik here to view.

アニメ/ドラマの「のためカンタービレ」のフランス編で
ロシア人女子留学生のターニャが、日本人留学生の黒木君(後に
恋人となる)に初めて会った時「C'est glauque(セ・グローク)」
と言われた名シーンを思い出すチーム名だ。
・・と言うのも、アニメ中では、それを黒木君は直訳して
「青緑・・?それってどういう意味?」と不審に思ったのだが、
後で周囲の人に聞くと「ああ、それは”暗い人”という意味だ」
と言われて、がっかり、という面白い話なのだが・・
「C'est glauque」や「glauque」をWeb翻訳等で直訳すると
「青緑」という意味は出て来ず、むしろ「不気味」とか
そういうニュアンスが出てくる、まだ留学直後でフランス語に
慣れていなかった黒木君が、そんな難しい単語を知っていたか
どうかは、ちょっと設定が無理っぽい気もする話だが・・
いずれにしても、「チーム青緑」のメンバーに、「のだめ
カンタービレ」の話をしたら、それ自体知らなかった(残念!)
まあでも、この「チーム青緑」がどんなチームであるかは、
「参加チーム一覧表」が発表された時点でピンと来ていた。
そこには、本大会での東京地区常連のチーム「CIC RISING STAR」
と「ジャングルマニア」の2チームが載っていなかったのだ。
それらのチームのユニフォーム色は「青」と「緑」だ。
「さては、コラボチームで来るな!」と察しはついていた。
なお、前述のアニメ「のためカンタービレ」では、日本編で
「千秋真一」率いるオーケストラ名が「RISING STAR」である。
以前、メンバーに「その事を知っているか?」と尋ねると
「知らない」との事であった。
でもなんだか偶然が多すぎるようだ、チーム名を命名している方が
どなたかは知らないが、きっと、隠れ「のだめ」ファンなのかも
知れない・・
---
さて「混合の部」では予選を終え、準決勝に進めなかった
チームによるB決勝(下位決勝)が行われた、以下はその
表彰式の模様より。
Clik here to view.

1位:team 風
2位:チーム未来
3位:Team BANANA
4位:大譚X龍舟隊
5位:打艇龍舟倶楽部
----
ここで「スモールの部」の状況と結果の話だが、
Clik here to view.

「選手権」すなわち公式レースと言う訳ではなく、ドラゴンの
普及を目的としたカテゴリーである。
今回は9チームが参戦している。
20人漕ぎの艇を10人漕ぎで使用するケースは本大会の他でも
いくつかあるのだが、漕手の配置には、まだセオリーが無い。
それでも「中央集中型」「前後分散型」「1列飛ばし型」の概ね
3通りに集約されてきているのだが、それぞれ長所短所がある
模様だ。
決勝戦の順位をお知らせしておこう。
1位:TAITAM X DRAGONS SMALL
2位:55D
3位:からしれんこん
4位:うみひ
5位:琵琶湖龍舟
Clik here to view.

TAITAMの関連(紹介)チームの「55D」(香港)も2位となった。
Clik here to view.

の新進チームであるが、ドラゴン経験者多数で、その大会では
見事決勝戦進出、途中までトップであったが、なんと、思わぬ
アクシデントにより4位に甘んじるという悔しい思いをしている。
今年の「高島ペーロン」は、本大会の翌週に行われる。
「からしれんこん」も出場するとの事なので、また追って
活躍の様子を伝えていこう。
4位の「うみひ」は、ご存知、静岡の強豪「海猿火組」である。
今日はオープンの部の出場がメインだが、スモールにも合わせて
エントリー。予選を1位抜けして優勝する気満々であったのだが
決勝戦は残念ながら振るわず。この前後にオープンの準決勝が
あって連続出場で少々バテたのかも知れない・・
5位の「琵琶湖龍舟」も、強豪「琵琶湖ドラゴンボートクラブ」の
サブチームだ。メインチームは混合の部の準決勝に進出している。
さて、スモールの部の、これ以下の順位のチームにはベテランの
「パイレーツ」が居る、パイレーツのメンバーには神戸の方の
女子高の教師の方がいらっしゃって、毎年、教え子の生徒達に
本大会の会場でボランティア販売の実習を行っている。
Clik here to view.

充てるとの事である。
---
さて、では、お待ちかねの「混合の部」の準決勝の模様。
まず進出チームだ(レーン順)
準決勝第1組
1)琵琶湖ドラゴンボートクラブ
2)すいすい丸
3)東京龍舟
4)東海龍舟
5)チーム青緑
準決勝第2組
1)吹田龍舟倶楽部
2)INO-G
3)関西龍舟シンバ
4)TOKYO DORAGON
5)Shanhaied Dragons
Clik here to view.

生き残り、東京龍舟のサブチームも健在だ。
「琵琶ドラ」は昨年、ひさびさの決勝進出となったので、
二年連続を狙いたい。
京都の「すいすい丸」は、近年伸び盛りだ、ただ、日本選手権
では、まだ決勝進出が無い。昨年はB優勝であった。
「チーム青緑」は前述の通り東京のコラボチーム、ここも
元々は古豪チームの直系で力はある、勿論決勝進出を狙いたい所。
大阪の「吹龍」も近年好調だ、「びわこペーロン」の連覇を始め、
先月の「高石大会」でも「関ドラ」に次いで3位に入賞している。
また、昨年の本大会では、一部の女子メンバーが他チームとの
コラボで見事決勝に進出していた。
「上海」は、敗者復活から、ぎりぎりで上がってきて大健闘。
で、昨年の準決勝の組み合わせと大きく違う点は、昨年は偶然
準決勝1組に殆どの強豪チームが集まってしまい、事実上の
決勝戦とも言えるレースてあった。
その結果、「三龍舟」の一角「東海龍舟」が、準決勝2組の
トップのチームをも上回る好タイムを叩き出しながらも、順位戦
なので、そこで敗退になってしまった不運があった。
まあ、今年はうまく実力値が均等に配分されている、
上位2チームが決勝進出、3位はどちらか速いチームのみが
残れる事になる・・
決勝戦(レーン順)
1)東京龍舟
2)すいすい丸
3)INO-G
4)関西龍舟シンバ
5)東海龍舟
結果、今年も順当に「I+三龍舟」が決勝進出。
残りの1枠を手に入れたのは、決勝は初の「すいすい丸」
Clik here to view.

埼玉まで練習遠征に行ったとも聞いている、すごい執念だ。
近年では、地方大会での優勝、入賞は数知れず、そして最近では
京都周辺の企業系ビギナーチームにも練習指導をしている模様だ、
これはなかなか好ましい状況だ。
さて、例によって、どこが勝つかまったくわからない状態だ。
過去10年間の本大会「混合の部」の優勝チームを挙げてみよう。
2007:東京龍舟
2008:東京龍舟
2009:関西龍舟
2010:関西龍舟(ワンツーフィニッシュ)
2011:Torid Storm
2012:Torid Storm(現在活動休止中)
2013:INO-G
2014:INO-G
2015:INO-G(3連覇)
2016:東京龍舟(8年ぶりの優勝)
三龍舟の中で「東海龍舟」のみ、まだ優勝が無い、
この間「東海」は、ほとんど毎年決勝に進出しているが、
毎回上位の壁に阻まれているのだ、このあたりでどうしても
勝っておきたい事は勿論であろう。
「関西龍舟」は、6年間優勝から遠ざかっているが、
この間、殆どが2位か3位と、惜しい戦績であった。
他はすべて東京圏のチームが優勝しているので、ここで7年ぶり
に関西に優勝カップを取り戻したいところであろう。
「東京龍舟」は、昨年8年ぶりの優勝となったが、完全復活の
実力値を見せ付ける為にも、是非連覇と行きたい所。
「INO-G」は、3連覇の黄金時代を築いてはいたが、昨年は悔しい
2位、1位との差はコンマ8秒程であった。
「すいすい丸」は、昨年の戦績(B優勝)では、推し量る事は
出来ない、何故ならば彼らは今、伸び盛りであり、どこまで
強くなるかは未知数なのだ。
さて、どこが勝ってもおかしくない決勝戦だ、
そして、例年、上位の3~4艇は1艇身以内(およそ2.5秒~
3秒差以内)に収まる大激戦区である。
このレースはゴール近くで見る事が必須であろう。
シーンと静まり返った会場の静寂の中、アナウンスの声が響く
「Are You Ready? Attention Go!」
さあ始まった!「ワー」という会場の歓声、距離がある為に、
僅かに遅れて聞こえる「ドンドンドン」という太鼓の音。
レース前半は、撮影ポジションからは死角で見えない、
でもまあレース展開は予想はついている、1,3,4レーンの3艇の
激しいトップ争いだろう。ただし、前半ではまだ体力を温存し、
200mからの残りの50mで激しいラストスパートをかけて来る。
その最後の最後で、伸びのあるチームが勝つのだ。
Clik here to view.

「INO-G」有利だ! このまま逃げ切りか?
「関ドラ」「東ドラ」も最後のスパート、追いつけるか?
見事、「INO-G」が逃げ切り勝利だ。
Clik here to view.

今年は若干だが若手のメンバーを補強しての参戦であった。
確かに予選からかなりの好調を見せていたが、予選や準決勝では
「三龍舟」のチームと接戦であったので、独走にはならず、
「INO-G」の強さは、あまり目立たなかったかも知れない。
けど、良く水に乗っていた、その結果が決勝で実ったのであろう。
Clik here to view.

「この好レースが見れたなら、もういいよ」という感じでも
あるが、この後、まだ「オープンの部決勝」がある。
そちらは「頂上決戦」でもあり、かつ、色々と因縁のあるレースだ。
では今回の記事はこのあたりまでで、次回「後編」に続く・・