2018年6月17日(日)に、大阪府・高石市・大阪府立漕艇センター
にて行われた、「第8回堺泉北港スモールドラゴンボート大会」
(通称:高石大会)の模様より。
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この日の翌日は大阪北部で大きな地震があり、犠牲者が出たり、
交通機関やライフラインにも大きな影響があった。
私の自宅も、余震を含めて都合3度も棚の上から様々な物が落ち、
その度に片付けし直しだったが、まあ微細な被害だ。
この大会の日は、地震の予兆など全く無く、のんびりした休日。
梅雨時ながらも、幸いにして好天に恵まれた。
ここ高石市では、大会当日は天候は1日を通じて晴れ、
気温は28℃位にまで上がったと思われ、夏日となっている。
さて、会場の大阪府立漕艇センターだが、アクセスが少々
難しい、毎年の本大会の観戦記事でも述べているが、
今回も簡単に会場アクセスの方法を述べておこう。
まず鉄道でのアクセスは、大阪方面(含む、兵庫、京都、奈良、
滋賀)からは、南海難波(発)からの南海本線またはJR環状線の
新今宮駅での南海本線乗り換えで、羽衣駅まで向かう。
その際の時刻は、午前8時の開会式に間に合うようにする場合、
難波発で午前7時以前が限界点で、これより遅くなると間に合わない。
羽衣駅に着いたら、支線の「高師浜(たかしのはま)線」に
乗り換える。難波方面からの下り線での乗り換えは少々距離が
あり、4分程度は時間がかかると思っておくのが良いであろう、
高師浜線は、だいたい急行到着後7~10分で出発するダイヤだ。
難波~高師浜駅間の運賃は2018年時点で380円。
交通系ICカードが利用可能だが、各ターミナル駅の周辺には
休日回数券のバラ売り販売機もある模様だし、チームで人数が
7名以上と多ければ、休日回数券(14枚組)を駅の自販機で
正規購入して皆で分けると、だいぶ安上がりになると思う。
高師浜駅に着いて駅前に出たら、ここから会場行きのシャトル
バス乗り場に向かう為に、「臨海スポーツセンター」方面の
看板に沿って歩く。
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この付近は住宅街で、あまりバス停がありそうな雰囲気が
無いので、道を間違えないように注意が必要だ。
なお、開会式には間に合わせる為には、7時38分発のバスが
限界だ、高師浜駅到着が7時半を過ぎると、次のバスは現状の
時刻表では8時発となり、その時点でもう間に合わない。
この件については、電車の到着時刻とバス時刻表を連動して
もらうように、運営側の高石商工会の方には提案中だ。
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3分ほど歩くと、正面に「臨海スポーツセンター」が見えて来る。
道に出るのは小さい階段を上る必要があるが、これが正規ルートだ。
この建物には入らず、この前の道を左に曲がり、さらに50m程
進むと「旧市民会館」(標識・看板無し)があり、警備の方が
誘導をしているのが見えると思う。
そこから会場行きのシャトルバスが発着している。
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会場まで電車では無く、車で来る場合でも、この場所は覚えて
おく必要がある。会場近くは駐車場の数が非常に限られている為
この旧市民会館の裏手が第二駐車場となっていて、選手達は
ここからシャトルバスで会場まで往復可能なのだ。
もしシャトルバスのタイミングが合わないとかで、会場まで
歩いていくのは少々厳しい。「漕艇センター」までは、
駅からは2km弱、徒歩だとおよそ30分はかかってしまう。
ちなみに、その昔、私が本大会に初めて来た際、漕艇センターの
対岸の「浜寺公園」で大会をやっているものだ、と勘違いをして
浜寺公園駅で降りてしまい、会場までおよそ5km弱を歩いて
いくのに、1時間半以上もかかってしまった事がある。
勿論大遅刻だ(汗) 着いたらすぐに昼食だった(苦笑)
なお、滋賀、京都、奈良、兵庫等の遠方だと、この時間帯に
間に合わすのは電車では容易では無い、恐らく始発レベルと
なるだろう。遠方の場合は車で来るのが確実だと思う。
さらに遠方だと鳥取から毎年参戦しているチーム(しげる)も
あるが、車で朝4時頃に出てきているそうだ(これだと8時の
開会式には間に合わないが、市外チームの競技スタートは、
もう少し遅い時間帯だ)
なお、アクセスが若干不便なので、もう少し開会式の時間を
遅らせても良いようにも思うが、このドラゴンボート大会は
「高石シーサイドフェステイバル」の一環として行われており、
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そちらの準備の関連もあるからか、少なくとも市内の部は
午前中、あるいは遅くとも14時~15時頃までには終わらせる
必要があるのだと思う。
(注:市外の部の終了は16~17時、シーサイドフェスティバル
は16時スタートで、20時より花火開始)
それから、開会式から出る必要がなく、任意の時間に観戦しに
来る、といった場合では、シャトルバスは日中の間、30分に
1本のペースで運行されている。
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さて、無事に開会式に間に合った。
今回の参加チーム数はおよそ50チーム、うち半数程度が
地元の「市内の部」である。
本大会は数年前から、旧来の20人漕ぎ&500m戦から、
新しく10人漕ぎ&200m戦となったが、エントリーがしやすく
なったからか、市内の部の参加チーム数が年々増えている。
本記事(前編)では、その「市内の部」のレースの模様に
ついて紹介していこう。
もう1つ、本大会では、近年では珍しくなった「入魂式」
(にゅうこんしき:ドラゴン艇の目に朱を入れる)がある。
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高石市市長を始めとするVIP諸氏が、この儀式を行う事となる。
同時に、第一レースに参加する4艇の選手達もすでに乗船して
いて、太鼓を打ち鳴らし、大会の安全を祈願する慣わしだ。
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この「入魂式」は、旧来、大阪地区のドラゴンボート大会を
中心として良く行われていたのだが、近年は省略される事も多く、
だんだんと減ってきてしまっている。
あまり時間がかかる儀式でも無いし、独特の「文化」として
継承していくのも良いかとは思う。
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さて、本会場だが、晴天となると午前中は強い逆光となり、
レースの模様を撮影するのは、なかなか厳しい状況だ。
観戦撮影のセオリーとしては、午前中は市内の部に出場する
地元チームを中心に取材を進めていく事となる。
市内チームを撮れる時に撮っておこう、という意図もあるが、
本大会にしか出ていないチームが大半である為、大会前での
過去大会の結果の復習作業は必須である。
(さもないと、地元チームとは話が出来ない)
ここ数年の市内の部の上位入賞の結果を振り返ってみよう。
2015年(第5回)(注:5艘建て)
1位:ドリーマーズ
2位:珍獣漕げ漕げ団
3位:エコジョーズ(鮫)
4位:日生建設龍舟部
5位:第7区北親会
2016年(第6回)
1位:ドリーマーズ
2位:珍獣漕げ漕げ団
3位:竹本自家発
4位:和歌山タチウォーズ
2017年(第7回)
1位:ドリーマーズ
2位:住まいの救急店なかやま
3位:ビヨンド・ボーダーズ
4位:日生建設龍舟部
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なお、本大会は、従前から「堺泉北大会」として3度の試験的な
開催が行われ、2011年からは日本ドラゴンボート協会主管の
大会となった、西暦の末尾の数字が大会開催回数と同じとなる。
本大会は2016年からスモール化した訳だが、市内の部は、元々
250m(現、200m)の短距離戦である。
それと、スモール化以降では、4艘建て(同時4艘が発走)レース
となっているが、これは旧来のレギュラー艇(20人漕ぎ)に
対して、スモール艇(10人漕ぎ)の数が不足しているからで
あって、今後、スモール艇が普及してくれば、本会場の広さ
(幅約200m)であれば、6艘建て、あるいは最大7艘建ての
レースも可能だと思う。(本会場と同等の会場環境の
関空大会で、過去7艘建て決勝戦の実施例あり)
---
さて、市内の部での最大注目は「ドリーマーズ」であろう。
こちらは、旧名称「麒麟」の頃から、本大会での優勝常連
チームであり、近年では3連覇中である。
それもその筈、「ドリーマーズ」は「準専業チーム」であり、
本大会以外にも、過去、大阪ATC大会のチャレンジの部で優勝
経験もあり、関空(KIX)大会や、久美浜(京丹後)大会への参戦
経験もある。
今年は「滋賀・高島ペーロン大会にも参戦予定」との事なので
またその大会での活躍を期待しよう。
他の強豪チームは毎年入れ替わりが激しい。
その中でも、近年安定した実力を保っているのは「日生建設」や
「中山建設」といった建設系の地元企業チームであると思うが、
いずれも「今年はメンバーが集まらず、他企業との合同チームや
若手を加えた構成となっている」との事で、今回の実力値は不明だ。
それから、今年の注目は「信太山自衛隊協力会絆支部」チーム
である。(陸上自衛隊との事。以下、自衛隊チーム)
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自衛隊関連チームは、どの地方大会でも、なかなかの好成績を
収める事が多い。まあ、基礎体力に優れているから当然だとは
思うが、課題はドラゴンボートの練習を殆ど行っていない事だ。
しかし「前日の練習会で、自衛隊はなかなか速かった」との、
ドラゴン協会関係者からの情報もあり、上位入賞が期待できる。
予選では、いきなり1分ジャストと、ドラゴン専業中堅チーム並
の好タイムを叩き出し、これは優勝候補筆頭の「ドリーマーズ」
の予選タイムよりも1秒速い。
この分だと、決勝では「ドリーマーズ」と「自衛隊」の
一騎打ちになる可能性が高く、なかなか目が離せないレースに
なりそうだ。
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さて、市内の部の予選レースが始まっている。
上写真は「きゃらの郷第三」チーム。
本大会の最大勢力は、その「きゃらの郷」チームだ。
高石市羽衣にある市立の老人保健施設の職員チームであり、
本大会には数年前から複数チームでのエントリーを続けている。
いつも惜しい所で破れ、決勝進出経験はまだ無いと思う。
今年は3チームによる「トリプルエントリー」で気合十分だ。
若手(介護士さんだろうか?)のメンバーも多く、基礎体力
には問題なさそうだ、後はボート競技への「慣れ」だけだろう。
今回はいずれかのチームによる決勝進出を目指す。
---
さらには他大会にも参戦している準専業チームが2系列あり、
1つは大阪市役所職員等を中心とした「大阪魂・小麦色」だ。
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本大会の他、数年前から関空(KIX)大会にも複数エントリーして
いるので、もうお馴染みであろう。
今年の本来会にはダブルエントリーであり、各々のチーム名は
「大阪魂小麦色 チーム アンドリュー」と「同 キャッシー」
である。
上写真左端がアンドリュー君で、確かカナダ出身だったか??
日本語はペラペラなので、英語で話す必要は無い。
右端がキャッシーさんで、英会話教師との事で、こちらも日本語
はペラペラだ。なお、キャッシーさんは、もう数ヶ月したら
帰国してしまう模様なので、日本のドラゴン大会での出場は
これが最後となるだろう。できれば頑張っていずれかのチームは
上位に入ってもらいたいが、まあ、市内の部とは言え、なかなか
ハイレベルなので、少々難しい状況か・・
もう1つの準専業チーム系列は、「JP系」と呼ばれている、
郵便局関連職員のチーム群だ。
今回は「チームJP浜寺」「チームJP堺」「泉北部会」
「チームJP堺中央南部会」の4チームである。
これらはベテラン専業チーム「Rスポーツマンクラブ」に
所属する選手の方が郵便局の職員であり、声をかけて集まって
もらっているチームだ、本大会以外にも参戦するケースもあり
かれこれ7~8年は続けていると思うのだが、本大会に関しては
上位入賞は殆ど無かったと思う、まあ、メンバーが一定では
なく新人が乗る事も多いと思うので、あまり慣れていない点が
課題であろう。
なお「Rのお声がけ」という点では、「WAYG」というチームも
今回出場してあり、こちらもスモール選手権、日本選手権など
他の大会にも参戦している(下写真)
![c0032138_18523632.jpg]()
今日の大会では、予選でいきなり「JP系」チームが3つ当たる
という組み合わせになった、これは不運と思えるかも知れないが
逆に言えば、そこで1位になれば、JP系のいずれかが準決勝に
進出できる(予選は1位抜けルール)
親分格(笑)の「R」としては大きく期待するレースであったが
なんと、唯一JP系では無い「逆転オームラン」チームが
1位抜けとなった。
あと、純粋な意味では、堺市等では高石市に対して「市内の部」
とは言い難い要素もあるが、実際のところは、本大会では、
堺市や泉大津市、忠岡町、大阪市などの近隣の自治体にも
後援していただいているので、広義に解釈すれば、近隣の範囲で
あれば「市内の部」で問題は無いと思う。
いや、むしろビギナーチームには、どんどんと参戦して
いただきたいので、どの地域からでも「ウェルカム」状態だ。
---
さて、それから注目は「弘進製作所」チームだ。
地元の製造業の企業チームで、デジカメや乗用車の内部部品
などを作っている会社だそうだ。
昨年は僅差で準決勝敗退であったが、基本がしっかりした
チームであり、とても印象に残っていた。
今朝、たまたまシャトルバスでチームのメンバーの方々と
乗り合わせたので
匠「弘進さんですか? 昨年は惜しかったですね」
と声を掛けると
弘「そうなんですよ、今年は頑張ります!」と答えていた。
![c0032138_18525991.jpg]()
今年は決勝進出なるものの、ほんの僅かなタイム差で入賞を
逃してしまう(後述)
ちょっと不運な星回りなのかも知れない。
「関西龍舟」の選手の方も、「弘進製作所」には注目していて
昨年も「ウチのチームに来ませんか?」勧誘していたのだが・・
昨年は私も「さすが関ドラさん、目の付け所が良いですね!」
と言ってはいたが、今年もまた繰り返しなので、チームからは
弘「そういえば去年も誘われましたね(笑)、考えておきます」
と、なかなか勧誘は成功しそうにない(汗)
匠「こちらの(関ドラ)チームは、国内トップクラスですよ、
去年のこの大会もワンツーで優勝しているし、国際大会
などにも出てますよ。入るならば是非」
と援護射撃をしておいた。
![c0032138_18525964.jpg]()
さて、市内の部は、予選から敗者復活戦と続く、レースフロー
であり、参加チーム数が多い為、いずれも1位抜けのみの厳しい
レースフローだ、すなわち敗復では、1位になれなければ、
その時点でN/R(終了)となってしまう。
無事、準決勝に進めても、確実に決勝に進めるのは1位のチーム
のみであり、2位はタイム順なので決勝に進めるとは限らない。
![c0032138_18525921.jpg]()
なお、地元チームは数が多すぎて、すべてを紹介するのは
困難だ、まだまだ紹介したいチームは沢山あるのだが、
記事文字数にも限りがある、紹介しそびれたチームには
申し訳無いが、また来年以降の機会とさせていただこう。
それから、地元チームには選手以外にも、応援の方々も多く
来られている。
![c0032138_18530004.jpg]()
こちらは地元企業系チームの応援の美人のオネイサン達で
昨年も応援に来られていた。「写真の方は協会アルバムにも
載せさせていただいております」という事で、今年もまた
撮らせて貰っている。
彼女達が応援するチームは、残念ながら破れてしまったのだが
その後も結構長時間、市外の部なども観戦していただいていた。
彼女達の友人か同僚か、男性で一眼レフを持ってきている応援
の方も2人居たので、撮るべきポイントなどを色々と伝えておいた、
なお、昨年も来ていた男性カメラマンが居て、昨年「今お持ちの
レンズでは、ちょっとこの競技は撮り難いです」と言ったのだが、
今年、なかなか良い望遠レンズを新調して来ていた。
男性が「良く去年の事を覚えていますね」と聞いてきたのだが、
匠「美人のオネイサマ方は顔を覚えていました、男性の方々は
顔は覚えていなかったけど、使っているカメラで覚えています」
と言ったら、笑っていたが・・
なお、本会場は直射日光で暑いので、長時間の観戦は、日焼けとか、
この6月の時期でも熱中症には十分に注意する必要があるだろう。
---
余談だが、熱中症と言えば、本大会は「フォトコンテスト」が
開催されている。
昨年のフォトコン入賞の方が、何処かの写真クラブの所属で、
今年は、とても沢山の他のメンバーを連れてきてくれたので、
会員以外を含め、20~30人位のアマチュアカメラマンが今日は
来ていた。皆、本格的な機材を持った中級者クラスの方なので、
今年のフォトコンは、レベルが上がるかも知れない。
まあ、その事自体は良いのだが、問題は三脚使用のシニアの
方が多い事だ。まず、直射日光のドラゴン会場では、三脚を
立てて一箇所から動かないと、熱中症のリスクが極めて高い。
この為、来場していたアマチュアカメラマンには、ほぼ全員に
声をかけて「水分補給」や「移動しながら適宜日陰で休む」等の
熱中症対策の説明をしておいた。
さらに、選手専用区域などに立ち入って撮影してしまうという
マナー面を守らないケースも多々あるので、「危険だから」と、
これも都度、注意しなければならない。
結局、あっちこっちで指導する必要があり、なかなか忙しい
状況であるが、まあ、殆どの皆さんには慣れない撮影ジャンル
なので、やむを得ないであろう。
で、6月ならば、ぎりぎりセーフだが、7月や8月の暑いシーズン
では、アマチュア層の大会撮影は、まったく推奨できない。
なお、三脚を立てて一箇所から動かないと、毎レース同じような
構図でしか撮影できないし、その構図内で、どのような順位展開
になっているかは、各レースで大幅に異なってしまう。
まあ三脚や一脚で、パン(カメラを振れる)出来る人ならば
良いが、それは中上級者クラスだけであり、皆は、なかなか
それも出来ず、ボートのような動体撮影には、基本的に三脚の
使用は適さない。
加えて、高価な機材から目が離せない為に、一箇所から動けず
本部周辺でレース組み合わせや予選タイム等の情報を得る事が
出来ない事も大きな課題となる。
勿論、ボート競技でのレースは「生き物」であって、その出場
チームの組み合わせとか、様々な条件や、過去のしがらみ(例:
昨年は入賞を逃した等)で、毎レース「どこをどう撮るべきか」
は変化する。(ここの例は後述する)
よって、ドラゴンやペーロン競技の撮影では三脚を使わず、
レースの展開の予想や撮りたい構図意図に応じて、スタート地点、
中間地点、ゴール地点、などを移動しながらの撮影が必須だ。
結局、そのあたり全般は競技の観戦撮影経験が非常に重要という
事になる。
さて、余談が長くなった、市内の部の決勝進出チームを
紹介していこう。(以下、レーン順)
1レーン:きゃらの郷第一
2レーン:信太山自衛隊協力会絆支部
3レーン:弘進製作所
4レーン:ドリーマーズ
注目すべきは「きゃらの郷(第一)」が、数年越しの悲願の
決勝進出となっている事だ。
同チームには団扇を持った応援団(職員の同僚の方かな?)
の方々も毎年来ているので、決勝戦の応援にも熱が入る事で
あろう。
![c0032138_18525913.jpg]()
これで彼らとしては、一応今年の目標達成であろうが、
できれば、もう1つ欲張って3位入賞を狙いたい。
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さて、この決勝レースは、「ドリーマーズ」と「信太山自衛隊」
の優勝争いの接戦が予想される。
コンディションは向かい風微風、および若干の向かい波なので、
想定タイムは1分3秒前後だ。
他の艇は数秒程度遅れるであろう、仮に5秒差と予想すると、
200mを60秒で漕ぎ切るならば、秒速3.3mとなり、5秒で16m以上、
つまり1艇身(約9m)以上の差が出るので、全てのチームの
ボートを同時に(横から)構図内に撮れるのは、スタート地点のみ
であり、ゴール地点付近では無理だ。
結局、これを2艇のマッチレースとして撮るように意図すると、
撮影に適したポイントは、ゴール前30~50mの地点となる。
上記2艇のいずれかで、この地点で前に出たチームが優勝だ。
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さて、スタート地点では、やや風と波があって、なかなか全艇が
揃わない状態だ。フォトコン狙いのアマチュアカメラマン層で、
三脚を使わない(手持ち)の人達は、もうカメラを構えて待って
いるが、それだと重量級レンズの場合では無駄に疲労してしまう。
それに200m以上も離れた地点を撮影できる超望遠レンズも無い為、
レースがスタートしてから、カメラの電源を入れて、構えても
十分に間に合う。
周囲のカメラマン達に「まだ焦って構えていなくてもいいですよ」
とアドバイスをする。
ようやく全艇が位置についた模様だ。放送が会場に鳴り響く
「Are you ready・・・ Attention GO!」
さあ、市内の部決勝レースがスタートした。
周りのカメラマン達にも撮影準備を薦める。
でもまだ予定撮影地点までは50秒も時間があるし、超遠距離で
撮影をしても、アングル的には、各艇を単独でしか撮れない。
これはレーン間に距離があり、撮影地点からも離れている為だ。
また、広く全体を撮ろうとすると非常に散漫な構図となる。
簡単に位置関係を示すならば、以下のような感じだ。
<4号艇>(撮影地点からは単独でしか撮れない)
<3号艇>
<2号艇>(撮影地点からは単独でしか撮れない)
<1号艇>
[撮影地点](約200m先)
よって、ここは、しばらくは肉眼でレースの展開を見守る。
その状況に応じて、どのように撮影したいかも変わってくる訳だ。
前半は奥の4レーン優勝候補の「ドリーマーズ」がリード、ここが
逃げ切れば4連覇である。その場合は「逃げ切った」という意図の
構図となるので、撮影地点からは、できるだけ右向きのアングルで、
「4レーンが先行ゴールした」という風な写真になる(以下に示す)
<4号艇>(こっちの艇にピントを当てる)
<2号艇>
[撮影地点] [ゴール地点]
さて、現実のレースであるが、試合慣れしていない自衛隊
(2レーン)はスタートで出遅れた模様だが、中盤から急激に
追い上げて来ている。
基礎体力があるので、上手くスピードに乗れば逆転優勝だ。
その場合は「抜く瞬間」が撮りたい。ただ難しいのは、レーン
間で距離差があると、撮影地点から見て手前のレーンの艇の
移動「角速度」が大きく、撮影ポイント前では、手前のレーンが
とても速く動くように見えてしまう事だ。
この為、追い抜いているように見えるポイントは一瞬しか無い。
(以下のような感じ)
<4号艇>
<2号艇>
[撮影地点] [ゴール地点]
これを撮影するには、一発必中とするか、あるいは、近年の
高性能カメラでは毎秒8コマから10コマ程度の高速連写が
可能である為、必要なシーンの前後あたりで数秒間、数十コマの
連写を行う。私が今日使っている一眼レフは秒10コマのタイプ
であるので、この決勝戦では秒10コマの最高速に設定している。
(注:他のレースでは、撮り過ぎると後で大変なので、秒6コマ
程度までの控えめ目の設定に切り替えている)
さて、予想通り、ほぼ目の前の地点で、先行する「ドリーマーズ」
を、追い上げている「自衛隊」が捉えた。
![c0032138_18525962.jpg]()
ここで手前の自衛隊が抜き去った、残りは数十mあるが、もう
これで勝敗は確定だ、再逆転は有り得ない。
「ドリーマーズ4連覇ならず」、これは「番狂わせ」とも言える
かも知れないが、今日のレース展開では必然であろう、予選の
時点から、自衛隊の方が1秒速かったのだ。
![c0032138_18534081.jpg]()
こちらは優勝した「自衛隊チーム」
タイムは1分2秒台であった。
「来年も来ていただけますか?」と聞くと、
「もう来ません、勝ち逃げです(笑)」との事だ。
まあどこまで本気か冗談かはわからないが、来年もまた参戦
していただき、ドリーマーズ等と好レースを繰り広げて
貰いたいと思う。
![c0032138_18533990.jpg]()
こちらは準優勝のドリーマーズ。
タイムは1分4秒台、自衛隊とは約半艇身の差であった。
まあ、ちょっと残念であったが、これも良い経験だと思う。
それと、今回、ドリーマーズの選手の方1名と陸上から決勝戦
の模様を観戦していたのだが、選手の方いわく
ド「陸から見ていると、色々と気がつきますね、もっと改善
するべき点が多々あります。選手の皆にも伝えておきます」
とのことであった。
まあ、それはとても良い事だと思う、勝ち続けている間は
見えて来ないが、負けて初めて知る事も確かに沢山あるのだ。
幸いにしてドリーマースは、今年は他のドラゴン・ペーロン大会
にも参戦する模様だ、他の大会で様子を見て、また色々と話を
聞いてみよう。
![c0032138_18533963.jpg]()
今回頑張ったのは「きゃらの郷」チームだ。
トリプルエントリーの3チームの中の1つ(第一)が、
悲願の決勝進出に加えて、見事3位に入賞。
4位の「弘進製作所」とは、コンマ3秒差の接戦であった。
「きゃらの郷」チームは、これを機に、是非、他の同僚(兄弟)
チームとともに切磋琢磨していただき、来年や数年後の大会では、
ワンツーフィニッシュ、あるいは、表彰台独占という快挙に繋げて
いただきたい(表彰台独占は、他の全てのドラゴン大会を含めて、
過去2回位しか前例が無い)
本高石大会を制したら、次は他の大会に出場するのも良いかも
知れない、関空大会や日本選手権など、大阪府内で行われる
他大会もあるし、ちょっと足を伸ばせば、兵庫、京都、滋賀
等でドラゴンボートやペーロン大会はいくらでもある。
是非、そうやって、ボート競技にハマっていって貰いたい
ように思うの、今後の彼らの活躍に期待しよう。
では、本記事は、このあたりまでで。
次回の本大会記事(中編)は、混合の部の結果を紹介しよう。
にて行われた、「第8回堺泉北港スモールドラゴンボート大会」
(通称:高石大会)の模様より。

交通機関やライフラインにも大きな影響があった。
私の自宅も、余震を含めて都合3度も棚の上から様々な物が落ち、
その度に片付けし直しだったが、まあ微細な被害だ。
この大会の日は、地震の予兆など全く無く、のんびりした休日。
梅雨時ながらも、幸いにして好天に恵まれた。
ここ高石市では、大会当日は天候は1日を通じて晴れ、
気温は28℃位にまで上がったと思われ、夏日となっている。
さて、会場の大阪府立漕艇センターだが、アクセスが少々
難しい、毎年の本大会の観戦記事でも述べているが、
今回も簡単に会場アクセスの方法を述べておこう。
まず鉄道でのアクセスは、大阪方面(含む、兵庫、京都、奈良、
滋賀)からは、南海難波(発)からの南海本線またはJR環状線の
新今宮駅での南海本線乗り換えで、羽衣駅まで向かう。
その際の時刻は、午前8時の開会式に間に合うようにする場合、
難波発で午前7時以前が限界点で、これより遅くなると間に合わない。
羽衣駅に着いたら、支線の「高師浜(たかしのはま)線」に
乗り換える。難波方面からの下り線での乗り換えは少々距離が
あり、4分程度は時間がかかると思っておくのが良いであろう、
高師浜線は、だいたい急行到着後7~10分で出発するダイヤだ。
難波~高師浜駅間の運賃は2018年時点で380円。
交通系ICカードが利用可能だが、各ターミナル駅の周辺には
休日回数券のバラ売り販売機もある模様だし、チームで人数が
7名以上と多ければ、休日回数券(14枚組)を駅の自販機で
正規購入して皆で分けると、だいぶ安上がりになると思う。
高師浜駅に着いて駅前に出たら、ここから会場行きのシャトル
バス乗り場に向かう為に、「臨海スポーツセンター」方面の
看板に沿って歩く。

無いので、道を間違えないように注意が必要だ。
なお、開会式には間に合わせる為には、7時38分発のバスが
限界だ、高師浜駅到着が7時半を過ぎると、次のバスは現状の
時刻表では8時発となり、その時点でもう間に合わない。
この件については、電車の到着時刻とバス時刻表を連動して
もらうように、運営側の高石商工会の方には提案中だ。

道に出るのは小さい階段を上る必要があるが、これが正規ルートだ。
この建物には入らず、この前の道を左に曲がり、さらに50m程
進むと「旧市民会館」(標識・看板無し)があり、警備の方が
誘導をしているのが見えると思う。
そこから会場行きのシャトルバスが発着している。

おく必要がある。会場近くは駐車場の数が非常に限られている為
この旧市民会館の裏手が第二駐車場となっていて、選手達は
ここからシャトルバスで会場まで往復可能なのだ。
もしシャトルバスのタイミングが合わないとかで、会場まで
歩いていくのは少々厳しい。「漕艇センター」までは、
駅からは2km弱、徒歩だとおよそ30分はかかってしまう。
ちなみに、その昔、私が本大会に初めて来た際、漕艇センターの
対岸の「浜寺公園」で大会をやっているものだ、と勘違いをして
浜寺公園駅で降りてしまい、会場までおよそ5km弱を歩いて
いくのに、1時間半以上もかかってしまった事がある。
勿論大遅刻だ(汗) 着いたらすぐに昼食だった(苦笑)
なお、滋賀、京都、奈良、兵庫等の遠方だと、この時間帯に
間に合わすのは電車では容易では無い、恐らく始発レベルと
なるだろう。遠方の場合は車で来るのが確実だと思う。
さらに遠方だと鳥取から毎年参戦しているチーム(しげる)も
あるが、車で朝4時頃に出てきているそうだ(これだと8時の
開会式には間に合わないが、市外チームの競技スタートは、
もう少し遅い時間帯だ)
なお、アクセスが若干不便なので、もう少し開会式の時間を
遅らせても良いようにも思うが、このドラゴンボート大会は
「高石シーサイドフェステイバル」の一環として行われており、

午前中、あるいは遅くとも14時~15時頃までには終わらせる
必要があるのだと思う。
(注:市外の部の終了は16~17時、シーサイドフェスティバル
は16時スタートで、20時より花火開始)
それから、開会式から出る必要がなく、任意の時間に観戦しに
来る、といった場合では、シャトルバスは日中の間、30分に
1本のペースで運行されている。

今回の参加チーム数はおよそ50チーム、うち半数程度が
地元の「市内の部」である。
本大会は数年前から、旧来の20人漕ぎ&500m戦から、
新しく10人漕ぎ&200m戦となったが、エントリーがしやすく
なったからか、市内の部の参加チーム数が年々増えている。
本記事(前編)では、その「市内の部」のレースの模様に
ついて紹介していこう。
もう1つ、本大会では、近年では珍しくなった「入魂式」
(にゅうこんしき:ドラゴン艇の目に朱を入れる)がある。

同時に、第一レースに参加する4艇の選手達もすでに乗船して
いて、太鼓を打ち鳴らし、大会の安全を祈願する慣わしだ。

中心として良く行われていたのだが、近年は省略される事も多く、
だんだんと減ってきてしまっている。
あまり時間がかかる儀式でも無いし、独特の「文化」として
継承していくのも良いかとは思う。
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さて、本会場だが、晴天となると午前中は強い逆光となり、
レースの模様を撮影するのは、なかなか厳しい状況だ。
観戦撮影のセオリーとしては、午前中は市内の部に出場する
地元チームを中心に取材を進めていく事となる。
市内チームを撮れる時に撮っておこう、という意図もあるが、
本大会にしか出ていないチームが大半である為、大会前での
過去大会の結果の復習作業は必須である。
(さもないと、地元チームとは話が出来ない)
ここ数年の市内の部の上位入賞の結果を振り返ってみよう。
2015年(第5回)(注:5艘建て)
1位:ドリーマーズ
2位:珍獣漕げ漕げ団
3位:エコジョーズ(鮫)
4位:日生建設龍舟部
5位:第7区北親会
2016年(第6回)
1位:ドリーマーズ
2位:珍獣漕げ漕げ団
3位:竹本自家発
4位:和歌山タチウォーズ
2017年(第7回)
1位:ドリーマーズ
2位:住まいの救急店なかやま
3位:ビヨンド・ボーダーズ
4位:日生建設龍舟部
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なお、本大会は、従前から「堺泉北大会」として3度の試験的な
開催が行われ、2011年からは日本ドラゴンボート協会主管の
大会となった、西暦の末尾の数字が大会開催回数と同じとなる。
本大会は2016年からスモール化した訳だが、市内の部は、元々
250m(現、200m)の短距離戦である。
それと、スモール化以降では、4艘建て(同時4艘が発走)レース
となっているが、これは旧来のレギュラー艇(20人漕ぎ)に
対して、スモール艇(10人漕ぎ)の数が不足しているからで
あって、今後、スモール艇が普及してくれば、本会場の広さ
(幅約200m)であれば、6艘建て、あるいは最大7艘建ての
レースも可能だと思う。(本会場と同等の会場環境の
関空大会で、過去7艘建て決勝戦の実施例あり)
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さて、市内の部での最大注目は「ドリーマーズ」であろう。
こちらは、旧名称「麒麟」の頃から、本大会での優勝常連
チームであり、近年では3連覇中である。
それもその筈、「ドリーマーズ」は「準専業チーム」であり、
本大会以外にも、過去、大阪ATC大会のチャレンジの部で優勝
経験もあり、関空(KIX)大会や、久美浜(京丹後)大会への参戦
経験もある。
今年は「滋賀・高島ペーロン大会にも参戦予定」との事なので
またその大会での活躍を期待しよう。
他の強豪チームは毎年入れ替わりが激しい。
その中でも、近年安定した実力を保っているのは「日生建設」や
「中山建設」といった建設系の地元企業チームであると思うが、
いずれも「今年はメンバーが集まらず、他企業との合同チームや
若手を加えた構成となっている」との事で、今回の実力値は不明だ。
それから、今年の注目は「信太山自衛隊協力会絆支部」チーム
である。(陸上自衛隊との事。以下、自衛隊チーム)

収める事が多い。まあ、基礎体力に優れているから当然だとは
思うが、課題はドラゴンボートの練習を殆ど行っていない事だ。
しかし「前日の練習会で、自衛隊はなかなか速かった」との、
ドラゴン協会関係者からの情報もあり、上位入賞が期待できる。
予選では、いきなり1分ジャストと、ドラゴン専業中堅チーム並
の好タイムを叩き出し、これは優勝候補筆頭の「ドリーマーズ」
の予選タイムよりも1秒速い。
この分だと、決勝では「ドリーマーズ」と「自衛隊」の
一騎打ちになる可能性が高く、なかなか目が離せないレースに
なりそうだ。

上写真は「きゃらの郷第三」チーム。
本大会の最大勢力は、その「きゃらの郷」チームだ。
高石市羽衣にある市立の老人保健施設の職員チームであり、
本大会には数年前から複数チームでのエントリーを続けている。
いつも惜しい所で破れ、決勝進出経験はまだ無いと思う。
今年は3チームによる「トリプルエントリー」で気合十分だ。
若手(介護士さんだろうか?)のメンバーも多く、基礎体力
には問題なさそうだ、後はボート競技への「慣れ」だけだろう。
今回はいずれかのチームによる決勝進出を目指す。
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さらには他大会にも参戦している準専業チームが2系列あり、
1つは大阪市役所職員等を中心とした「大阪魂・小麦色」だ。

いるので、もうお馴染みであろう。
今年の本来会にはダブルエントリーであり、各々のチーム名は
「大阪魂小麦色 チーム アンドリュー」と「同 キャッシー」
である。
上写真左端がアンドリュー君で、確かカナダ出身だったか??
日本語はペラペラなので、英語で話す必要は無い。
右端がキャッシーさんで、英会話教師との事で、こちらも日本語
はペラペラだ。なお、キャッシーさんは、もう数ヶ月したら
帰国してしまう模様なので、日本のドラゴン大会での出場は
これが最後となるだろう。できれば頑張っていずれかのチームは
上位に入ってもらいたいが、まあ、市内の部とは言え、なかなか
ハイレベルなので、少々難しい状況か・・
もう1つの準専業チーム系列は、「JP系」と呼ばれている、
郵便局関連職員のチーム群だ。
今回は「チームJP浜寺」「チームJP堺」「泉北部会」
「チームJP堺中央南部会」の4チームである。
これらはベテラン専業チーム「Rスポーツマンクラブ」に
所属する選手の方が郵便局の職員であり、声をかけて集まって
もらっているチームだ、本大会以外にも参戦するケースもあり
かれこれ7~8年は続けていると思うのだが、本大会に関しては
上位入賞は殆ど無かったと思う、まあ、メンバーが一定では
なく新人が乗る事も多いと思うので、あまり慣れていない点が
課題であろう。
なお「Rのお声がけ」という点では、「WAYG」というチームも
今回出場してあり、こちらもスモール選手権、日本選手権など
他の大会にも参戦している(下写真)

という組み合わせになった、これは不運と思えるかも知れないが
逆に言えば、そこで1位になれば、JP系のいずれかが準決勝に
進出できる(予選は1位抜けルール)
親分格(笑)の「R」としては大きく期待するレースであったが
なんと、唯一JP系では無い「逆転オームラン」チームが
1位抜けとなった。
あと、純粋な意味では、堺市等では高石市に対して「市内の部」
とは言い難い要素もあるが、実際のところは、本大会では、
堺市や泉大津市、忠岡町、大阪市などの近隣の自治体にも
後援していただいているので、広義に解釈すれば、近隣の範囲で
あれば「市内の部」で問題は無いと思う。
いや、むしろビギナーチームには、どんどんと参戦して
いただきたいので、どの地域からでも「ウェルカム」状態だ。
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さて、それから注目は「弘進製作所」チームだ。
地元の製造業の企業チームで、デジカメや乗用車の内部部品
などを作っている会社だそうだ。
昨年は僅差で準決勝敗退であったが、基本がしっかりした
チームであり、とても印象に残っていた。
今朝、たまたまシャトルバスでチームのメンバーの方々と
乗り合わせたので
匠「弘進さんですか? 昨年は惜しかったですね」
と声を掛けると
弘「そうなんですよ、今年は頑張ります!」と答えていた。

逃してしまう(後述)
ちょっと不運な星回りなのかも知れない。
「関西龍舟」の選手の方も、「弘進製作所」には注目していて
昨年も「ウチのチームに来ませんか?」勧誘していたのだが・・
昨年は私も「さすが関ドラさん、目の付け所が良いですね!」
と言ってはいたが、今年もまた繰り返しなので、チームからは
弘「そういえば去年も誘われましたね(笑)、考えておきます」
と、なかなか勧誘は成功しそうにない(汗)
匠「こちらの(関ドラ)チームは、国内トップクラスですよ、
去年のこの大会もワンツーで優勝しているし、国際大会
などにも出てますよ。入るならば是非」
と援護射撃をしておいた。

であり、参加チーム数が多い為、いずれも1位抜けのみの厳しい
レースフローだ、すなわち敗復では、1位になれなければ、
その時点でN/R(終了)となってしまう。
無事、準決勝に進めても、確実に決勝に進めるのは1位のチーム
のみであり、2位はタイム順なので決勝に進めるとは限らない。

困難だ、まだまだ紹介したいチームは沢山あるのだが、
記事文字数にも限りがある、紹介しそびれたチームには
申し訳無いが、また来年以降の機会とさせていただこう。
それから、地元チームには選手以外にも、応援の方々も多く
来られている。

昨年も応援に来られていた。「写真の方は協会アルバムにも
載せさせていただいております」という事で、今年もまた
撮らせて貰っている。
彼女達が応援するチームは、残念ながら破れてしまったのだが
その後も結構長時間、市外の部なども観戦していただいていた。
彼女達の友人か同僚か、男性で一眼レフを持ってきている応援
の方も2人居たので、撮るべきポイントなどを色々と伝えておいた、
なお、昨年も来ていた男性カメラマンが居て、昨年「今お持ちの
レンズでは、ちょっとこの競技は撮り難いです」と言ったのだが、
今年、なかなか良い望遠レンズを新調して来ていた。
男性が「良く去年の事を覚えていますね」と聞いてきたのだが、
匠「美人のオネイサマ方は顔を覚えていました、男性の方々は
顔は覚えていなかったけど、使っているカメラで覚えています」
と言ったら、笑っていたが・・
なお、本会場は直射日光で暑いので、長時間の観戦は、日焼けとか、
この6月の時期でも熱中症には十分に注意する必要があるだろう。
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余談だが、熱中症と言えば、本大会は「フォトコンテスト」が
開催されている。
昨年のフォトコン入賞の方が、何処かの写真クラブの所属で、
今年は、とても沢山の他のメンバーを連れてきてくれたので、
会員以外を含め、20~30人位のアマチュアカメラマンが今日は
来ていた。皆、本格的な機材を持った中級者クラスの方なので、
今年のフォトコンは、レベルが上がるかも知れない。
まあ、その事自体は良いのだが、問題は三脚使用のシニアの
方が多い事だ。まず、直射日光のドラゴン会場では、三脚を
立てて一箇所から動かないと、熱中症のリスクが極めて高い。
この為、来場していたアマチュアカメラマンには、ほぼ全員に
声をかけて「水分補給」や「移動しながら適宜日陰で休む」等の
熱中症対策の説明をしておいた。
さらに、選手専用区域などに立ち入って撮影してしまうという
マナー面を守らないケースも多々あるので、「危険だから」と、
これも都度、注意しなければならない。
結局、あっちこっちで指導する必要があり、なかなか忙しい
状況であるが、まあ、殆どの皆さんには慣れない撮影ジャンル
なので、やむを得ないであろう。
で、6月ならば、ぎりぎりセーフだが、7月や8月の暑いシーズン
では、アマチュア層の大会撮影は、まったく推奨できない。
なお、三脚を立てて一箇所から動かないと、毎レース同じような
構図でしか撮影できないし、その構図内で、どのような順位展開
になっているかは、各レースで大幅に異なってしまう。
まあ三脚や一脚で、パン(カメラを振れる)出来る人ならば
良いが、それは中上級者クラスだけであり、皆は、なかなか
それも出来ず、ボートのような動体撮影には、基本的に三脚の
使用は適さない。
加えて、高価な機材から目が離せない為に、一箇所から動けず
本部周辺でレース組み合わせや予選タイム等の情報を得る事が
出来ない事も大きな課題となる。
勿論、ボート競技でのレースは「生き物」であって、その出場
チームの組み合わせとか、様々な条件や、過去のしがらみ(例:
昨年は入賞を逃した等)で、毎レース「どこをどう撮るべきか」
は変化する。(ここの例は後述する)
よって、ドラゴンやペーロン競技の撮影では三脚を使わず、
レースの展開の予想や撮りたい構図意図に応じて、スタート地点、
中間地点、ゴール地点、などを移動しながらの撮影が必須だ。
結局、そのあたり全般は競技の観戦撮影経験が非常に重要という
事になる。
さて、余談が長くなった、市内の部の決勝進出チームを
紹介していこう。(以下、レーン順)
1レーン:きゃらの郷第一
2レーン:信太山自衛隊協力会絆支部
3レーン:弘進製作所
4レーン:ドリーマーズ
注目すべきは「きゃらの郷(第一)」が、数年越しの悲願の
決勝進出となっている事だ。
同チームには団扇を持った応援団(職員の同僚の方かな?)
の方々も毎年来ているので、決勝戦の応援にも熱が入る事で
あろう。

できれば、もう1つ欲張って3位入賞を狙いたい。
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さて、この決勝レースは、「ドリーマーズ」と「信太山自衛隊」
の優勝争いの接戦が予想される。
コンディションは向かい風微風、および若干の向かい波なので、
想定タイムは1分3秒前後だ。
他の艇は数秒程度遅れるであろう、仮に5秒差と予想すると、
200mを60秒で漕ぎ切るならば、秒速3.3mとなり、5秒で16m以上、
つまり1艇身(約9m)以上の差が出るので、全てのチームの
ボートを同時に(横から)構図内に撮れるのは、スタート地点のみ
であり、ゴール地点付近では無理だ。
結局、これを2艇のマッチレースとして撮るように意図すると、
撮影に適したポイントは、ゴール前30~50mの地点となる。
上記2艇のいずれかで、この地点で前に出たチームが優勝だ。
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さて、スタート地点では、やや風と波があって、なかなか全艇が
揃わない状態だ。フォトコン狙いのアマチュアカメラマン層で、
三脚を使わない(手持ち)の人達は、もうカメラを構えて待って
いるが、それだと重量級レンズの場合では無駄に疲労してしまう。
それに200m以上も離れた地点を撮影できる超望遠レンズも無い為、
レースがスタートしてから、カメラの電源を入れて、構えても
十分に間に合う。
周囲のカメラマン達に「まだ焦って構えていなくてもいいですよ」
とアドバイスをする。
ようやく全艇が位置についた模様だ。放送が会場に鳴り響く
「Are you ready・・・ Attention GO!」
さあ、市内の部決勝レースがスタートした。
周りのカメラマン達にも撮影準備を薦める。
でもまだ予定撮影地点までは50秒も時間があるし、超遠距離で
撮影をしても、アングル的には、各艇を単独でしか撮れない。
これはレーン間に距離があり、撮影地点からも離れている為だ。
また、広く全体を撮ろうとすると非常に散漫な構図となる。
簡単に位置関係を示すならば、以下のような感じだ。
<4号艇>(撮影地点からは単独でしか撮れない)
<3号艇>
<2号艇>(撮影地点からは単独でしか撮れない)
<1号艇>
[撮影地点](約200m先)
よって、ここは、しばらくは肉眼でレースの展開を見守る。
その状況に応じて、どのように撮影したいかも変わってくる訳だ。
前半は奥の4レーン優勝候補の「ドリーマーズ」がリード、ここが
逃げ切れば4連覇である。その場合は「逃げ切った」という意図の
構図となるので、撮影地点からは、できるだけ右向きのアングルで、
「4レーンが先行ゴールした」という風な写真になる(以下に示す)
<4号艇>(こっちの艇にピントを当てる)
<2号艇>
[撮影地点] [ゴール地点]
さて、現実のレースであるが、試合慣れしていない自衛隊
(2レーン)はスタートで出遅れた模様だが、中盤から急激に
追い上げて来ている。
基礎体力があるので、上手くスピードに乗れば逆転優勝だ。
その場合は「抜く瞬間」が撮りたい。ただ難しいのは、レーン
間で距離差があると、撮影地点から見て手前のレーンの艇の
移動「角速度」が大きく、撮影ポイント前では、手前のレーンが
とても速く動くように見えてしまう事だ。
この為、追い抜いているように見えるポイントは一瞬しか無い。
(以下のような感じ)
<4号艇>
<2号艇>
[撮影地点] [ゴール地点]
これを撮影するには、一発必中とするか、あるいは、近年の
高性能カメラでは毎秒8コマから10コマ程度の高速連写が
可能である為、必要なシーンの前後あたりで数秒間、数十コマの
連写を行う。私が今日使っている一眼レフは秒10コマのタイプ
であるので、この決勝戦では秒10コマの最高速に設定している。
(注:他のレースでは、撮り過ぎると後で大変なので、秒6コマ
程度までの控えめ目の設定に切り替えている)
さて、予想通り、ほぼ目の前の地点で、先行する「ドリーマーズ」
を、追い上げている「自衛隊」が捉えた。

これで勝敗は確定だ、再逆転は有り得ない。
「ドリーマーズ4連覇ならず」、これは「番狂わせ」とも言える
かも知れないが、今日のレース展開では必然であろう、予選の
時点から、自衛隊の方が1秒速かったのだ。

タイムは1分2秒台であった。
「来年も来ていただけますか?」と聞くと、
「もう来ません、勝ち逃げです(笑)」との事だ。
まあどこまで本気か冗談かはわからないが、来年もまた参戦
していただき、ドリーマーズ等と好レースを繰り広げて
貰いたいと思う。

タイムは1分4秒台、自衛隊とは約半艇身の差であった。
まあ、ちょっと残念であったが、これも良い経験だと思う。
それと、今回、ドリーマーズの選手の方1名と陸上から決勝戦
の模様を観戦していたのだが、選手の方いわく
ド「陸から見ていると、色々と気がつきますね、もっと改善
するべき点が多々あります。選手の皆にも伝えておきます」
とのことであった。
まあ、それはとても良い事だと思う、勝ち続けている間は
見えて来ないが、負けて初めて知る事も確かに沢山あるのだ。
幸いにしてドリーマースは、今年は他のドラゴン・ペーロン大会
にも参戦する模様だ、他の大会で様子を見て、また色々と話を
聞いてみよう。

トリプルエントリーの3チームの中の1つ(第一)が、
悲願の決勝進出に加えて、見事3位に入賞。
4位の「弘進製作所」とは、コンマ3秒差の接戦であった。
「きゃらの郷」チームは、これを機に、是非、他の同僚(兄弟)
チームとともに切磋琢磨していただき、来年や数年後の大会では、
ワンツーフィニッシュ、あるいは、表彰台独占という快挙に繋げて
いただきたい(表彰台独占は、他の全てのドラゴン大会を含めて、
過去2回位しか前例が無い)
本高石大会を制したら、次は他の大会に出場するのも良いかも
知れない、関空大会や日本選手権など、大阪府内で行われる
他大会もあるし、ちょっと足を伸ばせば、兵庫、京都、滋賀
等でドラゴンボートやペーロン大会はいくらでもある。
是非、そうやって、ボート競技にハマっていって貰いたい
ように思うの、今後の彼らの活躍に期待しよう。
では、本記事は、このあたりまでで。
次回の本大会記事(中編)は、混合の部の結果を紹介しよう。