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【熱い季節2016】第13回KIX国際交流ドラゴンボート大会(中編)

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2016年8月28日(日)に、大阪・関西国際空港(KIX)にて
行われた「第13回KIX国際交流ドラゴンボート大会」の模様より。

今回中編では、引き続き、参加各チームの様子、および
「混合の部」での結果を伝えていくとする。

まず、冒頭の写真はレースの模様だが、昨年迄と大きく変わって
いる事が1点ある。

昨年迄の本大会では、この写真で言う左手方向がスタート位置であり、
ボートは右に向かって進み、本部席正面あたりがゴール地点となる
250m戦であった。

今年は、それが逆向きとなり、写真右手方向の岸壁近くが
スタート地点で、ボートは左に進み、250mでゴールとなる。

何故そうなったかは詳しくは聞かされていないが、まず、
潮流等での漕ぎやすさへの配慮があったのかも知れない。

そして、思い起こせば2009年の本大会でのオープンの部の決勝戦、
この時、風が強かったのだが、あと1レースのみ、という事で、
タイミングを見計らってレースを決行し、艇はスタート。
しかし風による高波で各艇に浸水、桟橋に戻ってくる直前で
2艇が沈没してしまうという事件があった。

勿論、大事には至らなかったのだが、当時の本ブログ記事にも
写真つきでその様子が掲載されている。
この事件はスタッフや選手達にも強烈に印象に残っている模様で
7年たった今でも、よく話題に出る事がある。

本日の大会においては日本の南海上を迷走台風10号が進んでいる
直接の影響は無さそうだが、風は若干強まるかもしれないという事で、
7年前の事件も参考にしつつ、より安全な水域でレースを行えるように
海上設備やコース設営を工夫したのだと思われる。

本日の大会のレギュレーションを遅ればせながら記載しておくが
コースは250m直線、使用艇は22人乗り(20人漕ぎ)チャンピオン艇。
「オープンの部」、「混合の部」の2カテゴリー制である。

チャンピオン製のレギュラー艇は合計7艇を使用していて、
最大で5艘建てレースを行うが、艇の数がやや半端なので、
完全な交互運用は出来ず、一部は、レース毎にクルー(選手)の
入れ替えが発生する。

本日のコンディションは、向かい風、風速は概算で3~8m/s
程度あり、若干のタイムへの影響(低下)が出てくるであろう。
海水面でのこの条件であると、オープンの部での優勝タイムは
1分ジャスト位、混合の部では、1分5~7秒程度と予想される。
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こちらは、「竹中工務店」チームの選手達。

前編で述べたように、今年の「竹中工務店」のチーム名は
ちょっと捻ってあって「チーム・東京タワー」を混合の部
「チーム・あべのハルカス」をオープンの部にそれぞれ
エントリーしている。

チーム名称となった何れの建築物も、時代こそ異なれ、日本を
代表する建築物であり、両者、竹中工務店が施工を行っている。

さて、両チームの戦績であるが、「東京タワー」は混合の部で
敗者復活を勝ち上がり、準決勝進出なるも、そこで敗退。
「あべのハルカス」も同様に、敗者復活から勝ち上がり準決勝
で敗退している。

過去の竹中工務店の戦績では、決勝進出が最上位で、準決勝
進出もある、と前編で書いたが、今年は両チームとも準決勝まで
進めたので、なかなか立派なもの。

ちなみにだが、本大会は、竹中工務店の新人研修も兼ねている為、
大会で漕ぐ選手達は毎年異なる、つまりその年の新人さん達なのだ。
よって、毎年戦績が大きく変化する。今年はまずまずだったので
優秀な新人さん達が多かったのであろう。
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写真のように、外国人の新人さんも居る。

どこの国の方か、一見では見分けがつかず、英語で話しかけるか
どうか迷ったら、話してみると、なんと彼女は日本のがペラペラで
あった、という落ちだ(まあ、そもそも、普通に友達と話しを
していたので、そうであったのだろうが・・)
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外国人選手といえば、やはり本大会屈指の大勢力である
「キャセイ・パシフィック」である、本大会は「国際交流大会」と
サブタイトルが付いているくらいだから、選手達も積極的に海外の
美人選手達と(笑)、交流していくのが良いであろう。
ただまあ、英語がネックではあるとは思うが・・

選手達の中では、特に「Team BANANA」の女子選手Cさんは、
毎回、外国人選手と積極的に交流を行う。彼女の外国人の友人も
本大会の観戦に来ていたので、まあ、普段から、そういう事に
慣れているのであろう。

男子選手では、よくユニフォームの交換などを行っているのを
見かける、これもアスリートらしくて好ましい。

「bp」は、ストイックな雰囲気で、一見こういう事は苦手そう
に見えるのだが、昨年くらいから、ずいぶんと積極的に海外チーム
と交流するようになった。
きっと、何度かの海外大会参戦の経験が、外国チームに対する
慣れとなったのかも知れない。

・・まあ結局は慣れなのであろう。
英語が話せない、とビビっていたら、いつまでたっても
その状況は変わらないのだ。どこかで一歩踏み出してみれば
英語なんぞ上手く話せなくても、外国人とコミュニケーションが
出来る事に気がつくであろう。

また、今年の「日本選手権」の記事等でも書いたが、
「ドラゴンは世界が近い」という点がある。国内強豪チームで
あれば、多少努力すれば日本代表として海外にも行ける、
逆に、外国チームも日本のドラゴン大会によく参戦している。

こんなに「世界が近い」スポーツ競技は他には無いかも知れない、
アマチュア野球やサッカー等では、「世界」は「夢のまた夢」だ。
ある意味、恵まれた環境なので、選手達もそれを意識するのが
良いかと思う。

では、ついでに「キャセイ・パシフィック」チームの水着美女の
ショットでラストを締めておこう。
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まあ、「キャセイ」の女子選手達が本大会で水着で居るのは
毎年見慣れた光景だ。男子選手諸君、「世界」は近い・・(笑)

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さて、これより、レースの状況および「混合の部」の模様の
詳細に移ろう。
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こちらはスタート地点、一期島と二期島を結ぶ通路で
「コ」の字型となっている岸壁の部分で、つまり、最も外洋から
奥まった水域である。

この「コ」の字水路は、幅が約200m、外洋まではおよそ2400m
ほどある、外洋からの高波などは直接入ってくる事は無いが、
前述のとおり風が強く吹けば、この半内水面でも波は立つ。

200mという広い幅の水路を活かして5艘建てレースが可能なの
は良いのだが、撮影するには、デッキからは最短でも100m程度、
最長のケースではおよそ400m以上の撮影距離となり、極めて遠い。

これは各ドラゴン・ペーロン系大会会場の中でも撮影距離が
長い方である。
本記事の冒頭の写真で雰囲気を見てもらえればわかるが、
一般的な標準レンズでは艇が遠すぎるので、超望遠レンズの使用
が必須となる。
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こちらはスタート地点に設置された浮き桟橋。
ここにはスタッフが待機していて、スタート前のドラゴン艇の船尾を、
ここで仮固定する。
ドラゴンのレースでは、スタート地点に何も艇を維持する設備が
なくても、レースは可能なのだが、潮流、水流あるいは風により、
艇の向きや位置がなかなか揃わず、スタート準備に時間がかかって
しまう事が良くある。

本設備は、その点、艇を仮固定する事でスタートのタイムロスを
削減して、スムースなレース運営を可能としているのであるが、
水上待機スタッフは、飲食やトイレも、ここではできないので、
ちょっと可哀想だ、まあ、勿論交代制になっているのだろうが
昨年の本大会では、交代時間が長くなってしまい、少々難儀した
とも聞いている。

----
さて、ここからは「混合の部」での主要チームについて述べていく。
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写真は、最近好調の「吹田龍舟倶楽部」

本年の戦績だが、6月の堺泉北(高石)大会で準優勝、
前週8月21日の「びわこペーロン」で優勝(2連覇)である。

まあ、元々地力のある実力派ベテランチームであるが、
近年は特に好調な模様で、各地の大会で好成績をあげている。

本日は、予選で強豪「あめちゃん」(東海+琵琶ドラ)と当たり、
僅差で2位となるが、敗者復活を1位抜け、そして準決勝では
2位タイム上位で、無事決勝進出となった。

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今年の「吹龍」のライバルというと「すいすい丸」であろうか、
上記、高石大会では、混合の部優勝(2位が吹龍)、
びわこペーロンでは準優勝(1位が吹龍)となっている他、
ホーム大会の「久美浜」でも女子の部優勝(2連覇)
地元の宇治大会でも運営の大役ながら好成績を上げている。

だが、本大会では「すいすい丸」のチーム名が見当たらない、
「あれ?」と思って、探して廻ると、なんと、女子強豪チーム
「河童」とのコラボ(混成)で、「すいか」というチーム名に
なっている。
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こちらの1レーンが「チームすいか」である。
「すいか」の戦績だが、予選2位で、敗者復活を1位抜け、
準決勝で2位タイム上位で決勝進出と、奇しくも上記「吹龍」と
まったく同じレース順位で勝ち上がってきている。

両者のタイムは、予選から準決勝を通じて1分8秒~11秒と
互角、これは決勝でのライバル対決が楽しみとなってきた。

さて、本大会では、ドラゴン専業チームの「コラボチーム」が
5つあると前編で書いた。これは本大会が、今では少なくなった
20人漕ぎオンリーの大会であり、専業チームと言えどもメンバー
を揃えるのが難しいため、こうしたコラボチームが沢山出来た
理由となっていると思う。
ここで、その5チームを紹介しておこう。

まず前述の「すいか」は、「すいすい丸」+「河童」
ちなみに、京都と大阪の異地区コラボだ。

前編でも紹介した「あめちゃん」は、「東海龍舟」+「琵琶ドラ」
こちらも愛知と滋賀の異地区コラボだ。
(本大会は、予選、準決勝、いずれも1位抜けで決勝進出)

次いで、「黒と赤」は、「浪わ」(ユニフォームが黒)+「未来」
(ユニフォームが赤)というシンプルなネーミングだ、
大阪のベテラン専業チーム同士の初コラボであるが、残念ながら
準決勝で敗退となってしまった。
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次いでのコラボ、上写真は「(KIX)みっくすじゅーちゅ」

ここ2年ほどで、お馴染みのコラボチーム名であるが、
アナウンサー泣かせだ(本大会のアナウンサーはドラゴン解説で
お馴染みのベテランのOさんであるが、彼でもちょっとこの名前は
カミそうで危ない・笑)

メンバーは都度微妙に変動しているが、今回においては、
「打艇龍舟」「いっとこ」「GPO」、「(元)トリッド」
あたりか? さらにもう1チームほどあったか? ともかく簡単には
覚えられないほどの「みっくす」ぶりである。

本大会では、こちらも残念ながら準決勝では敗退。
なお、上写真では「ボケモンGO」をやっている様子、
み「きっと来年の大会では、やっていないと思うので、
  ”こういうのもあったなあ”という風に撮っておいて下さい」
とのことであった。

なお、構成メンバーの「打艇(だちょう)龍舟倶楽部」であるが、
本大会は恐らく皆勤賞であろう、私は全大会を観戦しているが、
彼等もいつも居る(笑)
もっとも、最初期の頃は、チーム名も「楽打艇」(らくだちょう)
という風に名乗っていたと記憶している。
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最後のコラボチームは、上写真の「(KIX)オープンサンド」

「みっくすじゅーちゅ」の姉妹チーム(?)であり、
喫茶店でのメニューのコンビを想定しているのであろう、
で、「オープン」と言うからには、こちらは「オープンの部」
にエントリーである。

参加チーム名は、こちらも少々わかりにくい、
「風」「パイレーツ」「香里丘」、主力メンバーはそのあたりの
チームであろうか? 

まあでも、「みっくすじゅーちゅ」も「オープンサンド」も
言ってみれば ODBA(大阪府ドラゴンボート協会)の
加盟チームであり、同協会のローカル大会等では、混成チーム
編成となる事も良くあるので、こういうスタイルには慣れている
事であろう。

今回記事は混合の部の話であるが、話の流れで「オープンの部」
での「オープンサンド」の戦績もあげておくと、準決勝3位で
タイム順により、そこで惜しくも敗退となってしまった。

さて、今回のコラボチームの話はこのあたりまでとし、さらに
混合の部での、いくつかの主力チームの紹介を続ける。
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こちらは「Team BANANA」

ドラマーの彼が、何故こんなポーズをしていて、漕手が皆
ここに何故微妙に注目していないのかは良くわからない(笑)
なにせ、100m以上の遠距離から撮っていたので、何の話をして
いたのかは聞こえるはずも無いのだ。

で、「BANANA」は残念ながら準決勝で敗退、
「キャセイ」最強の「Cチーム」と、「吹龍」と当たる
組み合わせの不運で3位となってしまったからだ。

まあ、次回び大会は「BANANA」が得意な長距離戦の
「1000m大会」だ、そこで大いに活躍していただきたいと思う。
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こちらは「混合の部」、優勝候補の一角「関西龍舟」だ。

本大会では、サブチームはエントリーしておらず「関西龍舟」
のみでの参戦だ。
「関西龍舟」(関ドラ)は大勢力であるが、現在、新人チームは
育成中、少しづつ成果が出てきていて、新人は伸び盛りである。

だが、本大会にはどのようなメンバー構成となっているかは
ちょっとわからない、聞くところによると
関「今日は、とても若い選手も入ってます、最年少の彼とかは
  まだ中学生ですよ」
匠「へ~、将来有望ですね」
・・のような会話もあったのだが、ちょっと「関ドラ」のタイムを
詳しく見てみよう。

まず予選は1分7秒で1位抜け、この予選タイムは混合の部の
全体では2位となる。「関ドラ」を上回るのは、「キャセイ」の
「C」チームだけだ、大勢力の「キャセイ」だが、ここに混合の
最強メンバーを集めてきているのだろう。

準決勝は1分8秒で1位抜けで決勝進出、だが、ここでも他の
準決勝で「キャセイC」が1分7秒で「関ドラ」を上回って
いる、決勝では激戦が展開されそうな予感だ。

---
さて、「混合の部」での、あといくつかのビギナーチームの紹介を
続けておこう。
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「Team KIX ひまわり ?号」
前編でもちょっと紹介したが、航空会社ANAのチームであり、
1号と2号のダブルエントリーだが、その区別は私には困難だ。
美人の女子選手の数で見分けるのが私には容易なのだが(笑)
いずれもチームにも美人の女子選手が多い。

「ANA」チームの戦績だが、1号2号ともに、予選敗退と
なってしまった。準決勝くらいまで残っていただけると、チームの
撮影機会や、もちろんそれに合わせて美人選手と話す機会も
増えるのだが(笑)予選敗退だと、なかなかそのチャンスも無い。
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混合の部の、「キャセイパシフィックJAPAN」チーム、
恐らくは日本側のキャセイ職員のチームであろう。

本場、香港側の「キャセイA~C」と比べると、明らかに
ビギナー的な漕ぎではあるが、それでも頑張って準決勝進出
なるも、そこで敗退。

なお、キャセイのチームの選手達は、香港側の選手は、
「広東語」「英語」のバイリンガルが基本で、たまに「日本語」
もいける。日本側の選手達は日本語と英語のバイリンガルで
たまに中国語もいける、という感じだろうか?、選手がどちらの
側の人かは見分け難い場合もあり、最も共通語であろう英語で
話しかけると、日本語で答えが返ってきて驚く場合もあり、
「あちゃ、日本人に英語で話したのか?」と焦ると、よくよく
見ると香港の人だったりもするし、なかなか複雑怪奇だ(汗)

---
さて、ここに来て、「混合の部」の決勝進出5チームが決定した。
以下はレーン順である。

1:チームすいか(すいすい丸+河童)
2:関西龍舟
3:あめちゃん(東海+琵琶ドラ)
4:吹田龍舟倶楽部
5:キャセイパシフィックC

予選、準決勝のタイムを見る限り「キャセイC」が最も速く、
僅差で「関ドラ」「あめちゃん」が続く、さらに少し遅れて
「すいか」と「吹龍」のライバル対決だ。
なかなか興味深い決勝戦となってきた。

だが、ここで重要な観戦ポイントがある、
それは「キャセイC」の動向だ。

前編で、「大勢力であるキャセイはメンバー交代がありうる」
と書いた、これは、ルール的あるいは心情的には十分有りだ、
まあ香港から3チーム分、丸々60名が来ている訳でもあるまい、
ダブリのメンバーや交代メンバーでやりくりしていると思われる。

この方式は、大勢力チームが1つだけ決勝に残った際には有利
となる。
残った1チームに、強い(速い)漕手を集中させれば良いからだ。

だが、メンバーかけもち状態で、複数のチームが決勝に残ったら
どうなるだろう? 実際に今回は、「オープンの部」にも
「キャセイA」が決勝に残っている。
しかも、準決勝から予選は時間間隔が短い、メンバーも足らず、
続けて漕いで疲れてヘロヘロな状態となっている訳だ、
そして、連続するレースではメンバー交代もできない。
これらは、むしろ著しく不利だ、どちらかの1方のチーム、
あるいは両方を犠牲にするしか無いではないか・・

決勝前、関西龍舟の選手と、そのあたりの予想の話をしていた、
すると、関ドラの外国人選手の方(日本語が話せる)が、
関「我々は、今日はこのメンバーだけでやるよ」
との話、まあ、つまりは、あれこれ考えてもしかたなく、
相手チームは相手チームだ、そこの事情は関係無いという事だ、
決勝で、それぞれのチームが自分たちがやれる事を、きちんと
やれば良いのであろう、それはもっともな話だ。
結局のところ、「決勝は出たとこ勝負」という話にも繋がる。 

さあ、まもなく決勝戦が始まる
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スタート本部席より号令がかかる、
「Are You Ready?」
「Attention GO!」

さあ、レースの様子を詳しく述べよう、まず序盤から
飛び出したのは、3レーンの「あめちゃん」と、5レーンの
「キャセイC」だ。
2レーンの「関ドラ」、4レーン「吹龍」、1レーン「すいか」
はやや出遅れた。

中盤、「関ドラ」が伸びてきた。 先行する2チームに加えて
「関ドラ」との三つ巴であおう、「吹龍」「すいか」はちょっと
伸び悩み、優勝争いに加わるのは、もはや難しそうだ。

「関ドラ」がさらに追い上げる、この時点での状況は以下の
写真のような感じ。
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手前レーンより「関ドラ」、「あめちゃん」、「キャセイC」だ。

この後、終盤に差し掛かろうとしたところで、奥の5レーン
「キャセイC]が、ガクっとペースダウン!何かトラブルか?
いや、そんな感じでもない、スタミナ切れか? あまりそれも
考えられない。 なんだか理由はよくわからないが、じりっと
後退していくように見え、その間に「関ドラ」が「キャセイC]
の前に出た。

残り50m、優勝争いは、逃げる「あめちゃん」と、追いすがる
「関ドラ」に絞られた。「キャセイC」は、さらにペースダウン
してしまったが、4位争いの「吹龍」「すいか」以下までには
落ちないであろう、3位が確定という感じだ。

「関ドラ」がさらにラストスパート、「あめちゃん」が逃げる
非常に微妙だ・・・ ゴールの瞬間は私には「同着」に見えた、
これは写真(ビデオ)判定になるであろう。

3位は「キャセイC」なんとかここに踏みとどまった。
ペースダウンの理由は不明だが、そこは問うまい。

4位と5位のライバル対決も、ほぼ同着に見え、ここも私には
順位がわからなかった(結果、4位は「すいか」)

さて、審議の結果が出た、優勝は「あめちゃん」だ!
タイムは1分5秒35、逆風条件では、まずまずの速さであろう。

2位「関西龍舟」、1分5秒69、これは極めて僅差であった。

---
・・ふう、なかなか見ごたえのある「混合決勝」であった。

「東海」と「琵琶ドラ」は息があっていたように思える、
両チームとも安定した実力を誇り、決勝進出率が極めて高い、
だが、近年、両チームとも微妙に優勝には恵まれていない。

具体的には、国内最高峰の「日本選手権大会」の混合の部において
「東海龍舟」は、2015年では5位である、そして「琵琶湖ドラゴン
ボートクラブ」は、2016年の5位である。すなわち両チームとも
日本全体を通じて、だいたいそのあたりのランキングという事だ、
すると、中堅・地方大会などでは、彼等より上位の強豪チームが
参戦すれば優勝を阻まれ、そうでなければ彼等の勝ちという感じだ。

で、近年は超強豪チームが、ほぼ皆勤賞的に各大会に参戦するケース
も多いので、なかなか優勝に恵まれないのかも知れない。

で、今年の例をあげれば、本大会の前週の大会「びわこペーロン」
では、20人漕ぎ一般の部で「琵琶ドラ」は、同大会に思い入れが
極めて強い「池の里」に優勝を阻まれて2位。
堺泉北(高石)では、「東海」は、「bp軍団」2チームに
阻まれて3位となってしまっている。
まあ、いずれのケースも、両チームが慣れない「オープンの部」
での戦績である、女子メンバーが足りなかったのかも知れない。

だが、今回、ちょっと優勝に恵まれない両チームのコラボにより
見事に優勝の栄冠を勝ち取った事は注目すべきポイントだ。
すなわち、コラボチームは通常は戦力ダウンが通例だ。
だが、今回の場合「あめちゃん」は、見事に戦力アップして
優勝をもぎ取っているのだ! これはとても興味深い結果であり、
コラボチームで戦力増強というのも今後色々とありえるかも知れない
という事になる。

加えて、超強豪の「関ドラ」を破ったことも特筆すべきであろう。
まあでも、一応書いておくが、今回の「関ドラ」は、新人や超若手
メンバーを含む育成チームであったのでベストメンバーという
訳では無い。

4位「すいか」、5位「吹龍」は、4位を「すいすい丸」と見れば
本当に良きライバル関係にある、今回の決勝タイム差も、ほんの
僅かなコンマ差の結果だ。
今年は今後の大会でも、両者のライバル関係は続くであろう。

ふと思ったのだが、両チームとも女子メンバーがしっかり漕げている。
そこで、両チームは、可能であれば、女子メンバーを独立して、
例えば女子カテゴリーに参戦できないのであろうか?

今年の「日本選手権」は女子カテゴリーでのチームの参戦が少なく、
寂しかったのだが、「すいすい丸」や「吹龍」の女子が参戦すれば、
「河童」あたりと良い勝負になるのではなかろうか?

ただまあ、20人まで漕手を揃えるのはさすがに難しいとは思うので、
「スモール選手権」あたりが妥当な所だが、それとて、本筋の
「混合の部」との掛け持ちになったら大変なので、そこも
考えどころだ。まあ、急には無理でも、将来的な展望として
期待する事にしようか・・

さて、中篇はこのあたりまでで、以降、後編に続く。
後編では、「オープンの部」の結果を主に紹介する予定だ。

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